「神明」
美しさは大して変わらないが、先ほどとは違う空間に着いた。
目の前にはシックな家、
横には青々とした海、海の底には泡に隠れ見慣れた場所
空は晴天で雲を紡ぎ、空中庭園のような気球を吊るし、
山には自然の灯る、癒やしのあるログハウス
ここが、《神明コピー空間》、
私が所属している組、神明組の拠点であり、アイツがいるところ
移動中に、組について。
神は基本、単独で行動しているけど、私らのように組となってチームのように活動ができる
その分デメリットもあるけど…
チームには集まる理由が様々あって、神明組は……元々……四姉妹だったから
もちろん今も4人でいるさ、ざっくり説明すると
次女の"ルト"四女の"ナナ"
三女は…
今から会いに行くんだから、見た方が早い
目の前の家に入る、不法侵入?ここにそんな概念はないよ。それに、ここにアイツがいるのだから
「ただいま、そして手伝って」
ソファに転がっているアイツに話しかける
茶髪に隠れた青色の瞳、黄色のメッシュ
私と比べて短い髪
灰色のアウトドアファッションだがUVが嫌という理由で外に出ていない
そのせいで運動神経が悪かったり…
でも、私が知る中では一番、強い
「おかえり、何を手伝えって?」
起き上がったコイツは私の手の上を見て察したようだ
「…直せって?」
「うん!できるでしょう?テオなら」
"テオ"
神明四姉妹の三女…のつもり
実際、どうかは私もわからないから。
テオはすごい、この《神明コピー空間》も作ったのだ
もうわかるでしょう?
テオは、今代の創造神だ
天界で最強であり、最高の能力者
一瞬子供と勘違いするほどのサイズに、これほどまでの強さがある
テオは過小評価でバケモノだ
「僕ならできるかもしれないけどさ…てか、どこで拾ってきたの?」
「空島、かなり昔から浮いてそうなところ」
そう思うのは、シロモノのせいだろう
シロモノは過去の遺物
それが置かれているとなると、あの場所も必然的に古い島と仮定できるだろう
「かなり昔のものだね、でも状態がいい。部品の交換で大体治るだろう。僕もまだ未熟だ、世代交代のせいで組み込まれた天人崩れ。あんまり期待しないでおくれ」
ドローンを受け取る手には震えが見えた
さて、ドローンを引き渡したところで、何をしようか
…じゃ
今のうちに復習でもしようかな
わかっている通り、ここは天界だ
他世界からからここに来ることはまず不可能だろう
んーすこしの可能性で言うなら…
死ぬことが必要だ
…すこし、話を変えようかな
天界の管理下に6つの世界がある。
6つの世界にはそれぞれの特色があり、文化がある
私たちのような能力がある世界もあれば、法律のない無法地帯の世界もある。でも、全ての世界で同じなのは、何もかも、終わりが存在すること。
始まりがあれば終わりもある、物語もそうだろう?
そのように、なにもかも最終的に終わるのだ
じゃあ、終わった先はなんなのだろうか
それは、新たな始まり。
生物が終わりを迎えると、それぞれの世界の天門…第一世界で例えると第一天門に呼ばれる
そこでは…君の世界でいう閻魔裁判のようなものがある
あ、天国とか地獄とか判決が渡されるわけではないよ
というより…そんなものな…いや、夢を見せるのも神の仕事か
天門から出て進むと天界中央部に必然的に行き着く
その後は個人の自由だ
私は…いや、なんでもない
はぁ、予習復習って大事だけど面倒だな…
あ、そうだ
他の姉妹に会いに行こうか




