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Last Resort  作者: 当廟
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お久

「ここ掘れわんわん、気分は炭鉱夫だ。神おま出ねえぞ?」



表面装甲を砕く。現状最高クラスの長物を幾つものスキルで底上げしたステで思い切り振るう。

砕けた奴らは蹴り飛ばし一カ所に。



「ハイドロプレーニング」「エクセスプレッシャー」



隙を生じさせぬ二段構えで圧殺。水のLv7呪文の使い勝手がなかなかいい。

指定地点に水を発生させ水圧で潰す。その際に付近に水があればそこも含むと。

事前に水を用意しておけば範囲狩りにも便利だねこれ。逆言えば水がないと範囲が狭い、燃費が悪い。

特定条件下でDPSが最大化する範囲魔法だな。

普通に単体攻撃として使っても悪くはないけども。


しかしだ、端的に言ってキリがない。これだけ殴り続けてもゲージは1mmも動きやしない。コイツ回復してるでしょ絶対。

朝になって柔らかくなった代わりにリジェネ塔載ですってか?そもそも柔らかくなったってのも語弊があるだろ。そこまで柔らかくないしさ。


ギミック効果でダメージ0だったのが1通る様になりましたレベルだろ。



『全プレイヤーへ伝達、スタンピード第一波対処完了。各自消耗を確認し付近のアイテムを回収後帰還してください』



早いね、第一波は様子見って所かな。

何にせよ無事に凌げたならいい。



『東門周辺にて臨時拠点を設営しています。武器防具の損耗回復、消耗品の配布も及び素材との交換も行っています。レイドに関して気が付いたことなどあれば本部までお越しください』



理想としてはスタンピード毎にレベリングしつつ素材回収、撃破後その素材で装備更新と消耗品の補充か。

上手く均衡が取れれば問題はなさそうだけども。


まぁ上手くいけばとか思う時点でダメでしょうな。他人同士が善意と理想を前提に団結できるとは思えない。

あくまでも自身の判断で利があると判断しての行動に乗せられたらいいんだけれども。



『またレイドボス強襲PTを募集中です。個人やPTどちらでも構いません。情報を提供しております』



うん、それは早く来て。いつまでここで一人なの。ソロとぼっちは違うのよ。


レイド通信をラジオ代わりに壁殴りのDPSを高めながら情報を整理していく。


現状の攻撃パターンは開幕のレーザーと触腕の叩き付けと薙ぎ払い。加えて裂けるチーズの様にバラけた触腕での刺突。

どれもこれも一度に使用する触腕は一本のみ。轢かれなければ足元安置。


胴体周りの外殻は砕く様に打撃が有効、繊維の様な触腕には断ち切る斬撃系。刺突系は分からん。

ただし表面装甲引っぺがしてからですってよ。

どこもかしこもクソ肉質の予感、全体防御率0.1とか言わないよな?


試してないけど多分光は無効か吸収で熱耐性は自傷しないレベル、つまり高い。他は同じくらいかな。手持ち属性的に試せない範囲が広いけども。ついでに分離して攻撃してくる分体も多分同じっと。


これで数値も基準もない個人の感覚に依存したモーションと肉質情報の出来上がり。下手したら先入観を持たせるだけの要らない情報かも知れない。でも送る。


次に調べるなら今後の予定の為にも到達予想時間算出用に速度や地形によるルートなんだけども。



「遅すぎない?ナメクジみたいなスピードじゃん」



迎撃やら動作自体は巨体の割には機敏なのに、前に進むのがとてつもなく遅い。

一歩進めるのがスロー再生されているかの如く。


今がE2N1の中心部としてフィールド境界まで5km弱程度。E1S1を突っ切るのに10km程。

斧槍の長さとかから目算で一歩が20m位か?それを3分くらい掛かってるから7m/minで行動時間を12時間程度としてザックリ5km/day。

明後日の夕方に到着か。何とも悠長というのか相応の時間なのか。対面で


いやでも考えると戦闘日数が伸びればそれだけ消耗するか。

夜はおそらく動かないにしてもやることあるだろうしなぁ。

心置きなく休めるわけでもなく……ってかそこまで深刻に考えてるやつらいるのか?現実での戦闘で音と光と振動に苛まれてるならまだしも。


絶対にそこまで真剣に精神すり減らしてやってる奴なんて極一部でしょ。

幾らログアウト出来なくたって意識のある自分が死ぬわけじゃない。むしろゲームだからこそ死が近くて軽くなる。


あれでも、逃げ場のないゲームの中で死んでも死んでも殺されるって考えれば、現実よりやばいな。

それに現実の肉体とか、何でこんなことになってるのかとか考えるとゲームとして割り切って動けるやつのほうが少数?



「もう分かんねえ、全然わからん。でも分からないことが分かってるからお前の負けなソクラテス。更にこの状態に対しての答えを知っている。」



知らないことを知っているのが偉いのは、どのレベルの知らない、分からないに今自分がいるのかを近いすることが重要だってことで。

ならば答えは。



「分からんから思考を放棄する、これ正解」



こんな状況で考えてられるか、考えることをやめるぞ。脳のリソースの無駄だ。


とりあえずここまで適当にまとめた物を送信して一段落。


このまま一人で削り続けても意味ないっぽいし応援早く来ないかな。

もうお昼でございましてよ?いやでもスタンピード処理してボス倒して移動となると結構掛かるか。

おそらくはE2とかと同程度のフィールド難易度のはずだし。



「よっしゃあ!到着だあ!」


「凄く、大きい」


「それはアカン」


「これ相手にタンクって必要?」


「お待たせしました。朱界6名到着です。他に6名が共にE1S1ボスを突破していますが現在別行動中です」



待ちに待った援軍だ。あんまりにも待ち焦がれ過ぎて化石になっちゃうところだった。



「遅刻ですよ、皆さんが到着するまでに約12時間かかりました。状況説明は要ります?」



ははは、楽しくなってきたねえ。

人が増えてようやくイベントのお祭り感を実感できる。


ところでポーション類あります?もう手持ちないんですけども。


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