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93 年末、エクステを外す

葵です。


今日は美容室「アクアメロディ」に来ています。

私の担当美容師、佐伯環奈さんにエクステを外してもらっているんです。


「ついにロングヘアとおさらばになっちゃったー。

うー、悲しいなー。

髪は女の命っていうけど、つらいです。」


「ふふふ、大げさだなあ。

元々自分の毛じゃないから、割り切って。

本物の毛は春先に比べると10センチ近く伸びてて、十分女の子っぽい長さになってるよ。

ロングヘアにするにはあと1年以上かかるとは思うけど、伸ばすのって楽しいから、

がんばりましょ。」


そうです。

私は8月、少しでも女性らしい雰囲気を作りたくて、エクステという髪の毛を継ぎ足す技術でボブの髪型をロングにしてたんです。

でも、エクステには寿命があります。両親に甘えて、2回もつけちゃったけど、一応少しは伸びたので、これからは地毛で勝負することにしました。


幸いにして、地毛は伸びました。

現時点で長めのボブ?って感じになるかな?

今日の環奈さんの技に期待してます。


元々、私は、中学生3年時に同級生よりかなり長く髪の毛を伸ばしてました。

ショートボブくらいかな?

子供の時から、母、姉とこの「アクアメロディ」に来ていて、ずっと他の子どもたちより長めのヘアスタイルで過ごしてました。特に中学3年生の後半は何となく伸ばしちゃって、卒業の頃には女性のショートボブの長さまで行っちゃいました。

そのため、高校になって女形に選ばれて女装を始めた時、違和感ない髪型だったんですけど、何か物足りなくて、エクステしちゃった・・・


環奈さんの作業はスムーズに進んでいきます。

エクステを外して、髪の毛を洗います。

その後、縮毛矯正の薬品をかけて、アイロンで伸ばしていきます。癖の付いた髪をまっすぐにするんです。

そして、髪の毛全体がいい形になるように、長さを維持しつつ、毛先をカットします。

そして、完成。


おおっ、女の子っぽい長めのボブになった!夏のエクステ付ける前の髪型と全然違う。

毛先が肩についてちょっと長い感じ。


「この長さだと、ちょっと毛先が跳ねやすくなるので、毛先を軽くしました。

跳ねたら跳ねたで、遊ばせるつもりで楽しんでね。

さらに伸びると落ち着いてくるから一時的なものだから、気にしないこと。

来年の6月にはミディアムヘア、そして、12月には胸までくるロングヘアになると思います。

うん、がんばりましょうね。


あと、ホルモン治療の成果で、髪の毛が伸びる速度が速くなっている気がします。

ロングヘアになるには1年半かかるかな?って思ってたけど、1年である程度のロングヘアになるんじゃないかな?髪もつややかな髪になった気がしますよ。」


「そうなんですか?

何となく、ワクワクします。

今までと違って地毛だから、束ねたり、アップにしたり、編み込んだりとかいろいろ遊べますね。

いろいろな髪型楽しもう!」


「ふふふ、その勢いで、彼氏も作っちゃったら?」


「ええ?とんでもない。

私、まだ、身体は男性なんですよ。」


「もう、見た目は女の子にしか見えないから、そんなにこだわらなくてもいいじゃない?

おっぱいも大きくなったでしょ?Bカップになったかな?

そっか?エッチするには今のままじゃまずいもんね?」


「やだ、環奈さん。

そんなこと、まだ考えてませんよ。

まずは、ちゃんと手術をしてしまわないと、気分が落ち着かないんです。

とにかく、今は勉強と部活で精いっぱいです。」


私は睾丸摘出の話もしたくなりましたけど、それは我慢しました。

話が専門的になっちゃいます。

そうだ、思い出した。

環奈さんはレズビアンで、女の子の体のこととかエッチな話が好きだったんだ。

前に来たとき、おっぱいが膨らんだら触らせてって言ってた。

なんか、忘れてるみたいだから、ラッキー!

そっちに話が行かないようにさせないと・・・


「うーん、真面目ね。。そっか、恋愛は体が完璧に女性になってからってことね。

じゃあ、その時が待ち遠しいな。

葵さん、どんな恋をするのかな?

お姉さんと同じで、タレントの白石琴美と似てるから、モテるだろうなあ。」


白石琴美の話が出たことで、私は話題を変えるチャンスだと思いました。

早速、切り出します。


「あ、姉が言ってました。

白石琴美って姉の同級生なんですけど、最近、休業しているみたいです。

なんか、体調を崩しちゃって、数か月休む予定らしいです。

それで、実家のあるこっちの方にも帰る予定で、姉に会いたいって連絡がありました。

先日、突然、姉にSNSでメッセージが入って、姉がびっくりしてました。」


「そういえば、柚さんが白石琴美と同級生だって話、前に聴いたことある!

芸能人と友達なんてすごいよね?

いいなー。

葵さんも白石琴美と会えるかも。

それで・・・

3人揃ったら、ちょっと姉妹みたいかな?

うん、機会があったら、3人で写真撮ってよ。私に見せて。」


「うーん、姉が会わせてくれるかなあ?

琴美さんが街に出たら、騒ぎになるから、こっそり会うだろうし。

そうだ、

姉は琴美さんに似てるって言ったって、やっぱり全然違う顔だと私は思います。

私自身も、少し似てるって言われるのは嬉しいけど、やっぱりかなり細部が違うと思ってます。

大体私たち姉妹より、本物はかなり細身だと思います。」


「そうね。柚さん、おっぱいがかなり大きいもんねー!Fカップかな?

細身で胸がない白石琴美とはちょっと体型が違うよね!」


「・・・

・・・私は、白石琴美と同じで、胸がないけど、あんなに細くありませんけど・・・」


私はちょっといじけて皮肉っぽく言っちゃいます。


「うわーっ、ごめんなさい。そんなつもりで言ったんじゃないの。

芸能人は不自然過ぎるくらい細いから・・・

えーっと、葵さんも全然太ってはいません!ごめんなさい!」


「ふふふ、怒ってないから大丈夫です。

確かに芸能人の細さはすごいですからねー。

普通の人と全然違いますね。」


「ごめんなさい。許してね。

とにかく、白石琴美と会えるように祈ってます。」


「そうですね。会えるなら、会ってみたいなあ。」


私は希望を言ったものの、姉にねだるわけにもいかないなあと冷静に考えました。





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