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夢幻の光景
雪が…降る……
ひらり…ひらりと……
雪の花びらが舞う……
空には…月が……
おぼろに…辺りを照らしていた……
まるで…夢幻のようだった……
白い…ただ白い雪の絨毯に……
赤い…赤い血が広がる……
少女が立っていた……
右手に剣をさげ…悲しそうに俯いていた……
服や髪…そして剣先から……
ポタリ…ポタリと…真っ赤な血が…雪の上に落ちていた……
少女は全身…血に塗れていた……
全ては、現実味を帯びていなかった……闇夜の昏さが……月の妖しさが……雪の白さが……血の赤さが……剣の輝きが……そして……少女の美しさが……少女が、ゆっくりと顔を上げた…血に塗れた長い黒髪が、微かに揺れた。
透き通った大きな瞳で、ジッと俺の顔を見る…。
その瞳には…生気が感じられなかった……。
少女は俺の顔を見ながら…正確には、俺の眼を見ながら、唇の端だけ上げ笑った。
そして一言だけ言葉を発し、その場に倒れ込む。
澄んだ声で放たれた言葉は、あまりに衝撃的な言葉だった……
「私…人を殺したの…」
初めまして!ガライヤです。‐PHANTOM‐第1話、読んでいただき有難う御座いました。第1話と言うより、単なるプロローグですが…これからも、PHANTOMを宜しくお願いします




