終幕
そういえば、わたしは、何日ここにいたのだろうか。
最初の十日で地図は作ってしまったし。
あとの三日で帰還の日数もだいぶとっていたし、持っていく物を決めてゆっくりしながら帰ればよかったと思っていた。
おかしい。
わたしは、今何日目を過ごしているのだろう。
契約は十四日だったはずだ。
いや、明日戻ればいいだけではないか。
一日程度であれば大目に見てもらえるだろう。リコ値も問題は無いだろう。
しかしわたしは気になって仕方なかった。あの石が子供部屋に残っていること。
今この日記と同じ九月ごろではなかったか。
ふと外を見ると星空の中にアークトゥルスの輝きが目に映った。
この名状しがたい不安感は一体なんだ。
星々の輝きと共にわたしは自身の胸の滲むように広がった不安を必至に拭い去ろうと考えた。
あり得ない事だろうとは分かっていたが、さっきの日記に出ていた遠吠えが建物の地下から聞こえた気がした。
居るはずもない者を気にしても仕方ない。
わたしは陽も落ちている事を忘れてここから出ようと決心する。
屋根裏部屋から出て入口へ向かう。
階段には、来た時のまま家族の写真が掲げられている。
そういえば、あの三女の名前はなんといったか。階段の写真に名前が書いていたのを思いだす。
たしか、そうRico。
稚拙な文書ですが、最後まで読んでいただきありがとうございました。
同一世界観で描いておりますが、その話の中でできるだけ完結できるようにしております。
ご指摘等ありましたらコメントいただけると幸いです。




