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第7話 真実への始まり

こんにちは、市九郎です!

遅くなりましたが第7話、どうぞ!ではっ!

第7話


 「再来って、15年前の事ですか?」


 頭によぎる、幼い頃の記憶。


 「そうそう。若いのに、よく気付いたね」


 忘れる事などできない。

 父さんと母さんを奪った、あの出来事。

 オーズ王国とリンガー王国が貿易協定を結んだ三年後、オーズ王国は当時敵対していた国と、突然戦争を始めたのだ。

 しかし、その時は相手国から宣戦布告を受け、それを王国が受ける形だった。

 当時、国の上層部であるイーターだった父さんは命を狙われ、失踪した後に死んだ。

 母さんは王立学園に通う俺の学費を払うために働いていた最中、ある日突然姿を消した。

 忘れる事などできない事件だ。


 「……ええ、色々と事情があるので」


 店主は不思議そうな顔になったが、何も聞かないでいてくれた。


 「ところで、ここで装備を買うってことは、リンガーに行く途中なんじゃないのかい?」


 「ええ、そうなんです。このエルフの女の子を母国に帰してあげたくて」


 店主は難しい顔になり、静かに首を振った。


 「今は無理だよ。お嬢さんは可哀想だが、戦争はこちらの都合には合わせてくれないからね」


 「そうですよね……せめて、エルフの知り合いを作るだけでもいいのですが」


 難しい顔から一転、店主に笑顔が戻った。


 「ああ!それならこの村に面倒見のいいエルフがいるよ。占い師なんだけど」


 職業だけで人を判断するのは良くないが、何となく胡散臭そうな雰囲気が漂ってきた。

 今の世の中で占い師とは、職を失い、生きる術を無くした人が最後にすがる職業だ。

 何となく心配だ。


 「本当に……大丈夫ですか?」


 どことなく懐疑的な雰囲気の俺に、店主は自信を持って言った。


 「大丈夫さ! 確かに職業は占い師だが、とてもいいエルフさ。時々妙な事を口走るが、そんな事は小さな問題だろう?」


 すると、黙って話を聞いていたソニアが一言。


 「私、その人に会いたい!」


 本人が言うなら、反対する事はない。

 俺とソニアは店主さんにお礼をして、村はずれにある占い師の家を訪ねる事にした。


 「……難しそうな話をしていたけど、大丈夫なの?」


 占い師の家へ向かう道中、ソニアは不安げな表情で聞いてきた。

 ここは、真実を伝えるべきだろう。

 俺はソニアに、リンガー王国とオーズ王国

が戦争を始めた事を伝えた。


 「私の国と、ディアの国が……」


 分からないなりに、ソニアは考えている様子だ。


 「……じゃあ、もうエルフの私とは一緒にいたらいけないんじゃ……」


 しばらくして顔を上げたソニアの瞳からは、涙が溢れそうだった。


 「そっ、そんな事はないさ! さっき店主さんに聞いたんだ。戦争を始めたのは両国の上層部の独断で、国民は混乱してるって」


 村の中心部でも、エルフ族と人族の争いなどは見られなかった。


 「じゃあ……一緒にいてもいいの?」


 「ああ、もちろんだ」


 ソニアは安堵の色を浮かべ、涙を拭いた。


 「良かった……もう離れ離れになるって思ったら……うう……」


 「だ、大丈夫だから、とにかく占い師の家まで行こう」


 また泣き出しそうなソニアをなだめつつ、俺たちは目的地に到着した。


 そこは、想像を絶するボロ家だった。

 なぜ倒壊しないのか、重力の存在を疑う程だった。


 「とにかく……入ってみよう……」


 俺とソニアは、自然と身を寄せ合いながら、家のドアを優しくノックした。


 「…………静か、だな」


 ソニアと顔を見合わせ、目で会話する。

 入ってみよう。という結論が出た。


 「お邪魔しまーす……」


 ギギギっと開いた扉の先、部屋の奥には、キノコと同居する、老婆が鎮座していた。


 つづく

最後まで読んでいただき、ありがとうございます!

店主さん、いい人でしたね。因みに店主さんは、エルフと人のハーフです。だから色々と知っていたんですね。そして最後の老婆、怪しげな雰囲気がムンムンしますね!第8話も、よろしくお願いします!

ご意見、ご感想、ご指摘等、お待ちしております!

ではっ!

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