4.これから、よろしく。
すみません、作者が暑さでバテたため。
一度ここで完結設定。再開未定とします……。
追記:一回息抜きのために、完全趣味に振った作品を書きました。
本文後のリンクから飛べますので、見守ってください。
「ふぅ……。これで、ひと段落つきましたね」
「はい」
騎士団が到着し、シオンを引き渡したことで事件は解決。
リターナとダイスは風に当たるため、屋敷へ帰った後に中庭に出ていた。備え付けられた長椅子に並んで腰かけた義姉弟は、ふっと息をつく。
国王からの依頼はこれで一つ、終了だった。
「それにしても、ダイスの能力には感服します。初めて会った時から思っていましたが、貴方は本当に将来有望ですね」
そして、ふとリターナはダイスを称賛する。
今回の一件を解決するにあたって、間違いなく要は少年だった。他の者には何も告げず、リターナ以上に街を自由に行動することができる、頭脳明晰な人物。聖女が白羽の矢を立てたのが、幾度となく足を運んだ貧困街出身の少年だったのだ。
「いいえ、そんなことは。そもそも今回の作戦を立案したのは、他でもないリターナさんじゃないですか。ボクはできることをしただけです」
しかし、彼女の言葉にダイスは謙遜してみせる。
自分はあくまでリターナの手足となり、動いただけに過ぎない、と。
「そんなことはないですよ、ダイス」
それを受けて、聖女は首を左右に振った。
「何度でも言いますが、今回の件を解決できたのはダイス――貴方の能力の高さによるものが大きいのです。自信を持ってください」
「…………分かりました」
そして、再度そう告げる。
すると観念したように、義弟も小さく笑みを浮かべた。
それを見て、リターナは満足げに笑う。夜空を見上げて、こう口にした。
「でも、まだ始まりにすぎませんね」――と。
どこか、険しい表情を浮かべて。
それにダイスも頷いて、しかしすぐに優しく笑ってみせた。
あどけない顔に、小さな花を咲かせるように。
「ボクとリターナさんなら、きっとできますよ」
そう、言った。
少年の顔を見て、少しだけ驚いた後にリターナも笑みを浮かべる。
「えぇ、そうですね。これからは――」
そして、彼の手を取って。
「二人で、頑張っていきましょうね?」
そう確認するように、言うのだった。
◆
――なお、余談であるが。
「あ、でも一つ注文があります。お姉ちゃん、って呼んでくださいね?」
「え、えぇ……?」
リターナは少し怒ったように、ダイスに詰め寄るのだった。
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