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幼女の、幼女による、幼女のための楽園(VRMMO)  作者: 雪月 桜
第1章 スタートダッシュ:CASEみのりん

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【魔導銃の試練】2

「残り、半分! このまま行くよ~!」


息の合った連携攻撃で、こちらを追い詰めた3体の騎士人形。


それらを何とか撃破した、みのりんは、確実に蓄積している疲労感で心が弱気にならぬよう、あえて大声を上げて自分に活を入れた。


そんな、みのりんの姿を見て何を思ったのか、教官がニヤリと笑う。


「その意気だ! しかし、本番は、これからだぞ!」


教官の言葉を裏付けるかのように、現れた騎士人形の数は——4体。


3体の騎士でも苦戦したのに更に1体追加された。


しかも、今度は4体すべてが杖を装備した魔法使いのようだ。


それぞれ、装備している杖の先に異なる色の宝石が付いている。


「冗談、きっついなぁ。もう」


VRの世界ゆえ、息切れするようなことはないが、みのりんは、それに似た奇妙な圧迫感を覚えていた。


これは、あの時(・・・)の感覚と同じ。


恐怖、不安、世界に自分しかいないような閉塞感。


——しかし、それらは、とある友人たちのお陰で、とっくに乗り越えたものだ!


「私たちは運命共同体。体は離れていても、心はいつも繋がってる。だよね、カナちゃん、ネネちゃん、シオンちゃん!」


みのりんは胸に手を当て、心に宿った友人たちの熱を思い出した。


そして、敵の騎士人形に的を絞らせないよう駆け回りながら、冷静に周囲を観察する。


「騎士人形の杖に付いてる宝石の色は、それぞれ黄色、青、赤、緑。これは、たしか魔法の属性、地水火風を表現した色。実際、魔法使いが撃ってくる魔法は、その色に対応した属性だけ!」


加えて、それぞれの騎士が羽織るローブの色も、宝石と同じ色。


「だから、多分。人形本体の属性も同じ。そんでもって、弱点属性の攻撃を受けたら、仰け反って行動が止まる!」


図書館で得た知識を掘り起こし、脳内で作戦を組み立てていく。


そして、みのりんの素早い動きに翻弄され、魔法使いたちの陣形が乱れたところで、勝負に出る!


「はぁっ!」


身を低くした体勢から一気に加速。


前にいた2体の騎士人形の間を縫って移動する。


それを逃がすまいと体を回転させ、振り向き様に杖を振って追撃する騎士人形。


しかし、放たれた属性魔法は、みのりんが狙った通りの軌道を描き——。


ドカンッ! と音を立てて、後方にいた仲間の騎士人形を撃ち抜いた。


もちろん、この訓練は、みのりんが一撃で騎士人形を仕留めるものなので、人形同士がダメージを与えてもクリアにはならず、すぐにHPは回復する。


しかし、地属性の魔法使いが水属性の魔法使いを。


火属性の魔法使いが風属性の魔法使いを、それぞれ撃ち抜いたせいで、属性相性により仰け反りが発生。


「もらった!」


その僅かな、しかし決定的な隙を逃がさず、みのりんは素早く引き金を二度、引いた。


魔導銃の独特の射撃音と、騎士人形の崩れ落ちる音が続けて響く。


そして、攻撃を受けた2体の騎士人形は、あっという間に粒子となって消えていった。


その後、【空中ジャンプ】を一度だけ使わされたものの、残りの2体もなんとか撃破。


みのりんは、ついに、この訓練におけるラスボスと対面することとなった。

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