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第三十三話:柳葉夜兎は見た!

お久しぶりです。え?遅いって?大丈夫大丈夫。この物語そんなに見てもらってないからw

だめ?はい、すみません。学年が上がって勉強が大変なんですよ。じゃ、本編どうぞ!

Sede夜兎


その日は訓練が休みで部屋でゆっくりしていた。


「いやー、訓練がないって楽だねー」


ー「全く…たるんでおるぞ!

  こういう時こそ鍛錬を積んで強くなるんじゃ!」


「何でそんな僕に力を付けさそうとするんだよ…」


ー「……さての。それよりまだゴロゴロと寝っ転がっているなら

  夢の中で強制的に訓練にするぞ?」


「ノーチェ…肉体は休めないといつか壊れるんだから

 休むのも大事だと思うよ?」


まあ夢の中だから肉体とか関係ないけどね。


ー「むう。そんなものなのか?」


「そんなものだよ」


良かった。ごまかせたみたいだ。


「と言っても、もう二度寝する気分じゃないしなあ…」


僕はベットから出て普段着に着替える。

僕はどちらかというと魔法使いに近いからローブみたいなのが着たいと思っていたけど

ノーチェから言わせると“あんな動きにくい服はないぞ。夜兎サマは絶対着るでないぞ“だった。

まあ確かにそうだった。一度夢の中でローブを作ってもらって、来て戦ってみたのだが

本当に動きにくかった。足はあまりとられなかったが、腕を振ろうとすると布に動きを取られて魔物に殺されかけた。

ただ暗殺者などの奇襲をかける系だとローブの下に多くの武器を隠し持てるので使えると思った。

まあそんなわけで僕はレイで普通の人が使っている動きやすい服を選んだ。

単純に動きやすいし、あと王城の人が渡してくる服はとても高そうでなんか破いたりしたら

怖いのだ。

一体いくらなのか…弁償はないとは思うが怖い…


「ふああ…顔を洗おうか」


意外だがこのレイでは水道がある。

と言っても地球のようなものではない。刻印魔法なるものを使ってできるものだ。

いやー最初に見た時は驚いた。

だって蛇口らしきところに魔力を注ぐと水が出てくるんだから…

地球より高性能なのではないだろうか?


「あ、柳葉くん。おはようございます」


「夜空さん、おはよう」


水場であったのは夜空美穂(よぞらみほ)さん。

彼女はいわゆるお嬢様というやつで

夜空グループという巨大財閥の御令嬢だ。

クラスで僕によく話しかけてくれる優しい人。


「柳葉くん早いですね?訓練ですか?」


「いや、何だか目が覚めちゃってさ。

 二度寝する気分でもなかったから」


「そうなんですね。

 ……あの柳葉くん。良かったら一緒に訓練していただけませんか?」


「?いいけど…何で?」


ー「おい、夜兎サマ!結局訓練するではないか!」


ー「ノーチェの訓練は命賭けるから嫌なんだよ!

  クラスメイトなら普通の訓練だからいいんだよ!」


ー「じゃ、じゃが!肉体が壊れると行っておったではないか!」 


「それは……柳葉くんと一緒にいたい……」


「え?なんて?」


ちょうどノーチェが叫んだから聞こえなかった…

やっぱり他人との会話中に念話を使うもんじゃないな。


「い、いえ!ほら皆さん、最近元気ないじゃないですか!

 だから少しでも大丈夫な私たちが力をつけないといけないと思うんです!」


「ああ、そういうことか」


夜空さんは大分オブラートに包んで言ってくれてるが、要するにみんな引きこもったのだ。

まあ、勇者である藤原くんが結構な怪我をして帰ってきたからなあ。

クラスの中で一番強いのは藤原くんだからみんな“こんなことやってられるか!“

って言って引きこもったのだ。

今引きこもっていないのはとても強いメンタルの持ち主である。


「夜空さんはすごいね」


「ふえ!?きゅ、急にどうしたんですか!?」


「いや、藤原くんがあんなに怪我をしたのに夜空さんは挫けないなって思ってさ」


「うーん。正直に言えば怖いですよ?私だって普通の女の子ですから。

 死ぬのも怪我をするのも怖いです。

 でもそれ以上に負担を掛けたくなかったんです」


「負担?」


「はい。もし私まで部屋にずっといるとそうじゃない人の負担が増えるじゃないですか。

 えーと、藤原くんのパーティーと桜沢くんのパーティーでしたっけ?

 そんな少人数に大きな負担を掛けたくなかったんです。

 というか柳葉くんも全然大丈夫そうじゃないですか?」


まあ、その藤原くんを怪我させた魔物を殺したのって僕だし。


「まあ、僕はただの強がりだしね。それに」


「それに…何ですか?」


「ここで頑張ってると後々楽になるかなって」


シーン。


やべー。ちょっとウケを狙ったけど滑ったかな?


「っぷ、ハハハ!何ですかそれ。ふふ

 柳葉くん面白いですね!」


良かったー!!

めっちゃ滑ったかと思ったよ…


ー「何があんなに面白いんじゃろうな…?」


ー「うるさいよノーチェ。つまらないならはっきりと言ってよ」


「じゃあ訓練場に行こうか夜空さん」


「はい、色々教えてくださいね柳葉くん」


いやー、逆に夜空さんに教えてもらうことになるんじゃないかな。

夜空さん前の模擬の成績が総合3位だし。


そんなことを思い、訓練場に行くと藤原くん率いる勇者パーティーがいた。


「あれ?藤原くんだ。訓練してるのかな?」


「いえ、誰か別の方がいますね。でも何だか雰囲気が良くないですね…」


「そうだね」


何だか戦う前みたいにピリピリしてる。


「ねえ、これみんな呼んだ方がいいんじゃないですか?」


「でも大丈夫かな?あれ多分だけど戦うよ?余波で怪我しちゃうんじゃ…」


「大丈夫ですよ。いざとなれば私が皆さんを守ります」


まあ総合成績3位だし大丈夫かな?

でも夜空さんのスキルって守りにはあまり向いてなかったような…


「では皆さんを呼んできますね」


「うん、なるべく早くね」


ー「のう、夜兎サマ。何故早く来る必要があるのじゃ?」


ー「恐らくだけどあの二人戦うだろ?

  こう言っちゃあれだけど現地の人の実力を見てみんな自信を取り戻して欲しいと思ってさ」


ー「なるほどの。しかしうまく行くかのぉ?」


ー「どういう事だノーチェ」


ー「うん?夜兎サマはまだ分からぬか?

  あの女強いぞ」


ー「何だって?勇者である藤原くんより?」


ええ?だってあの限界突破のスキルを持つ勇者様だよ?

この世界の住人は僕たちよりステータスが低いって聞いたことがあるし

それは無いでしょう。


ー「それは表に出んと分からぬがな。お、始まるようだぞ」


ノーチェに言われて前を見るとコインがちょうど地面に落ちた。


ー「藤原くん突貫したね。これは勝負あったでしょ。相手は魔法使いみたいだし」


ー「それはないじゃろう。ほれよく見ておれ」


藤原くんは剣を大きく振りかぶり横なぎに斬る。

しかし剣から不自然なほどの風が起こり、魔法使いが空中に浮く。


ー「ええ!何が起こったの!?」


ー「おお、上手いの。勇者の剣から風が起こったのを見るに

  剣に何か魔法を付与したんじゃろう。それを利用し飛行(フライ)で飛び上がったのじゃ」


ー「でも何も詠唱してなかったよ?」


ー「あれは完全無詠唱というやつじゃ。普段、夜兎サマが使っているやつは無詠唱と言って

  鍵語を介してこの世に現象を表しているのじゃが、完全無詠唱だとその鍵語も使わずに

  魔法を使えるのじゃ」


ー「マジか…僕達が普段から使っていたのって無詠唱だったのか」


ー「いや、今そこを気にするか?」


いやいや、ちょっと不思議だったよ?みんな詠唱してないなって。

こう、もっと香ばしい厨二チックな詠唱はないのかなって。

でも、お城の魔法使いの人たちも詠唱してなかったからそれが当たり前なのかなって思っちゃうじゃん。


ー「む?あの魔法使い、勇者に火球(ファイヤーボール)を使うつもりじゃぞ。あの弱い魔法を。

  しかし、一度にあれだけの魔法を使うのは中々じゃな」


ー「え?そんなの藤原くんに効くわけないじゃん。何考えてるんだろ?」


しかし僕とノーチェのそんな予想を裏切り、藤原くんが大きく吹き飛んだ。


ー「ええ!?何であんなに吹き飛ぶの!?」


ー「夜兎サマ!血液鑑定じゃ、案外見掛け倒しかも知れぬ!」


ー「そ、そうだね。えーと…は?HPが4分の1減ってる…」


ー「何じゃと!?しかし火球(ファイヤーボール)にそんな威力はないはずじゃ…

  夜兎サマ、少し代わってもらえぬか?」


ー「え?いいけど」


僕はノーチェに体の主導権を譲る。


ー「રક્ત મજબૂત / કાન」


ノーチェが意味不明の呪文を唱えると急に会話が聞こえてくる。



「なんで…火球(ファイアボール)が…こんな威力を…」


「はあ…勇者様、本気で言ってます?魔法を使うなら魔法的技能(エイン・アデリタ)は常識ですよ?」


魔法的技能(エイン・アデリタ)?何なんだ…それは!」



魔法的技能(エイン・アデリタ)?何だそれは?あれ、藤原くんと被った?


ー「なあノーチェ。魔法的技能(エイン・アデリタ)って知ってるか?」


ー「……いや、知らぬ。聞いたこともないぞ…」


マジか。これまでノーチェが知らないってことがなかったのに…


ー「あの魔法使い…ワタシが思っているより強いかも知れぬ…」


僕はノーチェの言葉を上の空で聞いていた。

いかがでしたでしょうか?ヒロインらしき人が登場!彼女のスキルは結構後々判明する予定です。

予想してみてね!夜兎くんとパーティー組むからそれがヒントかな?

面白いと思った方は、『ブックマーク』や下記のポイント評価を押していただけたら幸いです。面白くなかったら容赦なく星1にでもしてください( ; ; )

またアドバイスも是非。

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