第十一話:血魔法レッスン
はい、祓戸です。やっとテストが終わりました。範囲が思ったより難しくてストックが全然ない…
今回は夜兎くんが使う血魔法について触れていきます。説明が多くなってるので読み飛ばしてもらっても大丈夫です
でも読んでおいた方が面白いかも…
Side柳葉
僕は一面真っ黒なしかし何故かよく見える不思議な世界に来ていた。え?って思ったけどノーチェと夢の中で修行するって言ったのを思い出した。
「よく来たな。早速修行を始めようか、と言いたい所だがまずはお勉強だ」
後ろからノーチェが現れたと思ったらこんなことを言ってきた。
「勉強?なんの勉強するのさ」
「もちろん魔法についてだ」
魔法?魔法はレイに来てから一通りのことは学んでいる。なので学ぶことと言われても思いつかない。
そんなことを思っていると
「もちろん普通の魔法ではない。血魔法の事だ」
ああ、血魔法。それは納得だ。僕の血魔法はレイでも記録に残っていないらしく、ほぼ独学で覚えてきた。今までそれで事足りていたけど模擬戦では通用しなかった。じゃあワタシが教えようとノーチェが先生役を買ってでてくれたのだ。正直ありがたい。けど毎回僕の女姿を見るのはちょっと…って思う。
「まず夜兎サマ。あなたは血魔法の認識から改めるべきだ」
血魔法の認識?どういうことだ?
「夜兎サマ。あなたは血魔法を他の魔法と同じ系統だと認識しているじゃろう?それではいけない。血魔法はもっと特別な系統の物なんじゃ」
「……?どういうこと?」
「うーむ…そうじゃな…こう言おう。他の魔法系統とは属性魔法などの普通の魔法のことを指すのじゃ。そしてこれと違う特別な系統が付与魔法、呪い魔法、結界魔法などのいわゆる珍しい魔法のことを指す。ここまではよいか?」
えーと、つまり
「つまり僕は血魔法のことを普通の属性魔法と認識せずに別の珍しい魔法だと認識すればいいの?」
「おお、その通りじゃ。理解が早くて助かるな。より正確にいうと血魔法は特別な系統の中の錬金術に似ているのじゃ」
錬金術?あーでも言われてみるとそんな感じするなー。剣とか槍とか作ってるから鍛治みたいだけどそれは時間がかかりすぎるから別な感じする。時間がかからず武器を作るって特別な錬金術みたい。
「実感はあるようじゃな。先ほどあげた二つの系統は色々違う所があるが、明確に違う所が一つある」
属性魔法と特別な系統の魔法の明確に違う所?なんだろう…
「夜兎サマはもうわかっているはずじゃ。いやヒントを持っていると言った方が正しいか」
え?僕が持ってる?………覚えてない…いやいや落ち着け。まずは自分なりの血魔法の認識の確認だ。
一つは相手の血を操って攻撃するのは難易度がびっくりするほど高いこと。これを属性魔法の照らし合わせると相手の魔法を奪うこと、かな。これはもちろん難易度が高いので違う。二つ目は一度形取った血はその効果を終えるまで作り替えることはできないこと。これはノーチェが武器から武器を生やしたので違う。属性魔法に当てはめると魔法を一回キャンセルしてもう一回魔法を発動させることだしね。
んー、わかんないなー
「答えは“一度形取った血はその効果を終えるまで作り替えることはできないこと“じゃ」
はい?これのどこがヒントなんだ?訳分からん。
「少し難しい話になる、質問はその都度受け付けるからまずは静かに話を聞いてくれ」
ここから血魔法の理解を深める授業がはじまった。
「さっきも言った特別な系統に共通する属性魔法などとの違い。それは効果時間じゃ」
「呪い魔法がいい例じゃ。あれは対象のステータスを低下させたり、強い物だと即死などもある。あれは魔法をかける相手、効果を及ぼすために必要な媒体、短くいうと媒体があればずっと効果を発揮する」
「媒体は魔法によって変わる。付与魔法は武器や防具、結界魔法は座標、そして血魔法は血じゃ」
「血魔法は魔法を行使した後も血が残る。しかし属性魔法はそんなことはあり得ない。しばらく炎や水が残る魔法もあるが時間が経てば消える」
「だが血魔法は行使者が死なない限り残り続ける。これは呪い魔術も結界魔法も同じじゃな。ふう、一旦質問コーナーじゃ。何か疑問はあるか?」
「長々と語っていたけど要するに?」
「長々って…要約するとじゃな、血魔法などはMPの続く限り永久に効果を及ぼすということじゃ。もちろん例外はあるがな」
「例外ってことは永久じゃないってこと?」
「いや違う。術者やMPがなくとも効果を発揮するものもあるってことじゃ」
「なにそれ強くない?」
「まあ結構難しいから今の夜兎サマでは無理じゃな。さて説明の続きじゃ」
「昔、血魔法を研究していたのがおっての。さっきの“MPの続く限り永久に効果を及ぼす“の例外の方に注目してこう言ったのだ」
ずっと効果続くなら魔法はまだ続いているのでは?とな
「…ノーチェ」
「分かっている、過大解釈だと言いたいのだろう?」
「違う。暴論だと言いたいよ僕は」
「……まあこれを血魔法に当てはめると、ただの液体になった血も魔法の一部では?ということになる」
無視しやがった…
「しかしこれが便利なのじゃ。突然だが魔法はキャンセルできる。これは知っていると思う。もちろんキャンセルすれば効果は出せない」
「しかし何事も例外がある。この場合は血魔法だ。血魔法をキャンセルするとその場で形が崩れ、血が飛び散る。ここで先ほどの過大解釈を使う」
「つまり?」
「つまりそのキャンセルも魔法の手順の一部だということだ」
「暴論だな」
「ワタシもそう思う。しかしこの過大解釈を意識しながら血魔法を使うと魔力を注ぐだけでキャンセル前の形に戻るのじゃ」
「…それって属性魔法となにが違うの?」
「属性魔法はキャンセルするとまた一から術式を編まなければいけない。そのあと魔力を注ぐのじゃ」
「対して血魔法はキャンセルしても術式を編まなくていい。本当に魔力を注ぐだけでいいのじゃ」
「え?めっちゃ強いじゃん」
「その通り。さらに違うところがある。属性魔法はキャンセルし再び術式を編むと手元から魔法が出る。しかし血魔法はキャンセルした場所から魔法を出せる。もちろん普通に発動する場所を決めれば敵の足元でも頭上でも好きな場所から魔法を出せる。しかしキャンセルすると必ずこの法則に沿うのだ。工夫すれば違ってくるがの」
え?本当に強くない?つまり魔法を敵の目の前でキャンセルしてまた魔力を注げば敵の目の前に魔法を発動することができるってことでしょ?チートだわ。
「ワタシがあの勇者にした魔法は血魔法で剣を作り、射出し、勇者の近くに来ると剣の一部を構成する魔法をキャンセルし魔力を注ぐ時に少し工夫し剣から槍を生やしただけじゃ」
「えっと。ノーチェさんそれって結構高度な技ですよね?」
「まあ今の夜兎サマでは使えないのう。それより血魔法のことは理解したかの?」
「まあ完全とは言えないけど結構理解できたと思う」
「なら少しやってみんか?ワタシと模擬戦」
「それはちょっとまだ早いかな」
「なんじゃ面白くない」
まずは血魔法の練習とかだろっ!
「そういや勇者に使ったあの難しいやつ、なんか技名とかあるの?」
「ん?ないのう。別になくても使えるから必要ではないしの」
「区別とかしやすくなるだろ?僕が技名つけてみていい?」
「いいぞ」
「うーん、そうだな…敵の虚を穿つってことで虚穿なんてどうかな?」
「おお、なかなかいいではないか。ではワタシもこれからは虚穿と呼ぼう」
「早く使ってみたいなあ」
「まだ無理じゃな。せめてあの時の模擬戦の傷を治せるくらい血の扱いに慣れないとな」
「えー。そりゃ難しいな…」
「ま、これからは夢と現実の両方で血魔法の練習をしてくれ。一年もすれば勇者など雑魚じゃよ雑魚」
「はいはい…勇者を雑魚って」
「ワタシから見れば雑魚じゃ。夜兎サマもそれくらいになってもらわないとな。っともう時間じゃ。ではまた今夜にの」
「ああ、ありがと。でも最後の言い方はちょ…
目が覚める。あんまり寝た気がしないが、体調は大丈夫だ。さあ今日も血魔法の練習だ。
あ、そういえばあの事聞くの忘れたな。
「ᚠ ᛃ ᛟ ᛉ」
これってなんの呪文なんだろ。
僕はまだ知らなかった。
この呪文が、僕自身の首を
絞めていくことを
いかがでしたでしょうか?祓戸はこういう設定みたいなのをみるのが好きです。(作るのもだけど)
夜兎くんが最後に唱えたあの謎の呪文。これからのステータスに大きく関わっていく予定です。
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