第十話:管理者たちの休暇
はい、祓戸です。テストが近いので休憩にちょくちょく書いてます。投稿ペースは落ちますが、テスト終わったらいっぱい書きます!
Sideレヴィア
「ね〜魔王城行く前にさ〜色々食べようよ〜」
「ノア食べたーい!」「ノア兄、先にヨルムの封印とかないと…」
「その通りですわよ。こういう仕事は先にやっておいた方が楽ですわ」
「えーちょっとくらいいいじゃんーそんなに急がなくても50年くらいあるんだからさークスクス」
「ルイさんまで…アルドさんも何か言ってください!」
「お前ら!最初は肉だぞ!」
「そうじゃありません!」
「アルド…だめだよ」
「そうですレヴィさん!バシって言ってください!」
「ここの肉のほとんどは魔物なんだぞ!魔物は当たりはずれがひどいから違う物を食べよう!」
「アイア…私達は無力ですわ…」
「……もうっ!分かりましたよっ!さっさと食べて魔王城に行きますよ!」
そして数分後
レヴィ達はある食堂に来ていた。
「本当にここでいいんですの…」
「間違いないよ!私の勘がここだと告げているから」
ルシアが選んだ食堂は少し、いやかなりガタが来ている食堂だった。
「でもルシ姉の選んだお店って外さないよね!」「全部美味しかった…」
「まあそうですけど…この見た目だと少し…ねえ?」
「ここで肉が食えるのか?」
「アルドはそればっかだね…」
「まあまあ、とりあえず入ろうよ」
ルシアはそう言って扉に手をかける。すると
バキッ
「「「「「「「「………」」」」」」」
扉の取っ手が外れた。レヴィ達は黙ってしまう。そしてチョイスしたルシアの放った言葉は!
「………入ろっか」
無理矢理のスルーだった。
レヴィ一行は店に入る。内装は外装ほど酷くなく、少しボロいが手が行き届いていて、一昔前の家のような雰囲気だった。しかし店員は誰一人見当たらない。もしかして、もう廃業してる?と誰かが言いかけたとき
「いらっしゃいませー!お父さーん!お客さんきたよー!」
「なに!?分かった、すぐ行く!」
奥からまだ幼い少女の声と少し渋い声が響いた。と同時に店主らしき男が出てくる。
「いらっしゃい!おお…団体様だ!こりゃ嬉しいね、デリー食堂へようこそ!おーいミク!席に案内してくれ!」
出てきた男はボティービルダー一歩手前のマッチョだった。とても料理ができるような見た目じゃないが大丈夫かとレヴィ達は思った。
「はーい。さ!お客さん、席はこちらですよ!」
少女は両方に三つ編みをした8歳くらいの子供だった。明るく活発な印象の子だ。
「メニューはこちらです!注文が決まったら呼んでね!」
少女ーーミクはレヴィ達にメニューを渡し奥に引っ込んでいった。お父さんの手伝いをするのだろうか。
レヴィ達はメニューをみる。すると
「ルシア…外れだったねクスクス」
突然、ルイがそう言った。
「そうですわね…ブラックウルフのステーキに暴れ鶏のスープ、っ!ポイズンフロッグのソテーなんかもありますわよ」
そう、この店の食材はそもそも料理に向かないのだ。レヴィ達は500年前の休暇で身をもって体験した。その中でもひどいのがこの魔族領の魔物だ。魔族領にいる魔物は人族領の魔物より強い。そのため身が固かったり、毒があったり、そもそも不味かったりするのだ。しかしレヴィ達はもうこの店に入ってしまった。親子の会話も聞いてしまって出づらい。
結果レヴィ達はマズイと思われる料理を食べることになった。ちなみに注文したのはロックカウのステーキが2つに刀エビのスープを4つ、ロックカウのシチューを2つとパンを人数分だ。魔族領の中でもましな物を選んだ料理だ。それでも肉が固かったり、えぐみがあったりする。
しばらくして料理が運ばれてきた。見た感じ普通に美味しそうである。がレヴィ達は油断しない。昔色々試してどれもこれも不味かったからだ。そして料理が運び終わる。レヴィ達は料理を掬い、そして息を合わせて口に入れた!………反応がない。全員固まっている。不思議に思ってミクが声をかける
「いかがですか〜?」
「う…」
「う?」
「嘘でしょ…美味しい!!」
そう言ったところで全員が再起動する。そして一同驚いている。そう、魔族領産の魔物がうまいのだ。
アイアは確認をこめて質問する。
「これ…本当に魔族領産の魔物なんですか?」
ミクは少し驚きながら答えた。
「うん。そうだよ?というか今魔族領産の魔物って結構美食家さん達に食べられてるんだよ?」
衝撃の事実!!なんと魔族領産の魔物は美味しかったのである!
詳しく聞くと大昔、魔族領で強いことで有名なある将軍がこういった。
「やっぱり、ここの料理はまずいなあ…潜入任務で入った人族領の飯のが美味かったぜ…いっそのこと人族の方に行こうかな…」
結果としてその将軍は魔族領で寿命を全うしたが、結構本気で考えていたらしく、何度か実行していた。
それに焦った魔族達は急いで食文化を研究したらしい。その甲斐あって今では美食家に好まれるようになったとさ。
レヴィ達はある男を見ながら苦笑いした。その将軍に心当たりがあるらしい。ミクはおかしなエピソードだと思って笑っていると思ったらしい。面白いですねーと言った。
「いやー美味しかったー」
あの後さらに注文をしていたレヴィ達。しかしふと気づく。
お金あったかな、と。みんなの顔をみる。全員首を横に振った。どうやら誰もお金をもっていないようだ。
どうしようかとレヴィが悩んでいると
「ごめんねミクちゃん。ちょっとお金とってくるね」
ルシアが席を立ちお金を取ってくる宣言をした。お金の当てがあるらしい。この時ルシアの背中が眩しく見えたとかないとか。二、三分すると戻ってきた。両手には光り輝く金貨が。ミクは驚き
「お客さん!小銀貨があれば十分だよ!!」
と言った。
無事にお金を払い、レヴィ達は大通りにでた。ちなみにあの金貨は錬金術で作ったらしい。その手があったかと気づく一同。どうやら、まともな思考の持ち主はいないらしい。
魔王城に行くのではないか?と思うが、魔王城へは正当な手順に沿って〜とはいかない。なので変装というか姿を隠すための外套と仮面を買いにきたのだ。しかし色々なお店をみるがレヴィ達のお眼鏡にかなう物がなかなかない。時間が経ち今は夕方、もう諦めてそのまま突撃してやろうかと考え始めた時、全員が一方向をみる。
その視線の先にはその辺にでもあるような武器屋があった。
「気づきました?」
「ええ、人払いの結界が張られているみたいですわね」
レヴィ達は結界に興味を惹かれその店に入った。
店内には短刀や弓矢、怪しい色の液体が入ったビンなどが置かれていた。
「ここは…」
「おや?これは珍しいお客だ」
奥から声が聞こえてくる。レヴィ達は人があまり来ない店に縁があるようだ。今回の店も客が見当たらない。
「ようこそ、ここは暗殺者専用の武器屋だよ。と言ってもあんたらは見たところ違うように見えるがね」
現れたのは綺麗な女性だった。しかし結構スタイルがよく、目のやり場に困る衣装を着ている。
「暗殺者?ああだから人払いの結界が」
「その通り。結構強めの結界だから知ってる人に案内してもらうくらいしか入れないんだけど…見た目によらず感知能力が高いねえ」
「まあ、伊達に管理者やってないしねえ」
「ん?何か言ったかい?」
「いえ、なにも。しかしちょうどよかった。ボク達ある場所に潜入しようとしてたんですよ。
外套と仮面を見せてもらえませんか?」
「本来暗殺者にしか商売しないが…まあこの店に入れただけでも並の暗殺者より強いだろう。
外套と仮面ね。効果によって色々変わるけど希望を聞かせてくれるかい?」
「外套は夜に紛れられたらいいです。仮面は…認識阻害のかかった物とかありませんか?」
「認識阻害か。また難しい物を…いや待て?確かあったな。少し待っててくれ」
そう言って女店主ーーモエは奥に引っ込んでいった。
「ねえ、なんで認識阻害なんていったの?」
「そうですよ。認識阻害って意外とレアですよ?」
「今年って戦争あるでしょ?ボク達は冒険者ギルドに行くわけだけど、ランクが上がったらもしかしたら強制参加とかもあるかもしれない。もちろん断るわけだけどその時に認識阻害があった方が便利なんだよ」
「なるほどねーしょうがないけど、少し時期が悪かったかもだね〜クスクス」
「お待たせ。これだよ」
モエが持ってきた仮面はなんと狐の仮面だった。しかも黒と白のみ。
「これは東の島国から来たんだけど、認識阻害に幻惑までついてる優れものだよ」
思ったよりすごいのが来た。正直なんの効果がなくてもいいかなと思っていた。
しかしこれほどの業物だ。お値段の方はどうだろうか?聞いてみると
「一つで金貨8枚だから合計金貨64枚だよ」
やはり高い…一応この世界の神様的ポジションなのだから気にしないでいいのだが、高いと思ってしまう…
「うーん…金貨55枚になりません?」
「だめだね、金貨62枚」
「金貨58枚!」
「金貨60枚。これ以上は負けないよ」
「わかりました。では金貨60枚」
ボクはそういってさっきルシアにもらった金貨を渡す。
「まいど。あんたらこれからも来るかい?」
突然モエにそう言われる。来るかい?って言われてもなあ…
ボク達人族領に行くからなかなか会えない。
しかしここの質は結構高い。暗殺者専用の装備しかないが、ぶっちゃけボク達に武器はいらない。けど衣服とか欲しいなあ。まあ転移できるし通おうかな。
「ええ、ここの質は高いですから、また来るでしょう」
「そうかい。じゃあお得意様になってくれたお礼として外套は無料にしてやろう」
あ、外套忘れてた。お面の値段で吹っ飛んでた。
「それはありがたいですね。ありがとうございます」
「ああ、これからもご贔屓に」
ボク達は外に出る。いやあいい買い物をした。
「それじゃあ宿取って、寝ようか!」
魔王城に侵入するのだから計画とか練ったほうがいいのだろうが正直ゴリ押しできるのでいらない。
むしろ建物に被害を出さないように力をセーブしなければいけない。
ああ、楽しみだ。久々に暴れられる。明日が待ちきれない。仕事を増やされたがヨルムを封印したやつには少し感謝するべきだな。
「સંઘર્ષ અને વિકાસ. વિશ્વ આ સાથે વળે છે. ચાલો ક્રોધાવેશ કરીએ!」
思わず口に出てしまう。ああ、本当に楽しみだ。
いかがでしたでしょうか?今回は管理者の休暇、日常的な場面を書きました。名前とかももう適当です。音楽聞いてその時にでた名前をすぐ採用してます。面白いと思った方は、『ブックマーク』や下記のポイント評価を押していただけたら幸いです。
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