大谷さんの事務所へ
大谷さんのスケジュールが空いた日にちに合わせて、東京の大谷さんの事務所に会いに行く事なり、東京駅でマネージャーさんに迎えに来てもらい、高級外車で事務所に向かった。
事務所は大谷さんの自宅兼事務所になっていて、地下が駐車場で数台の外車の高級車が停まっていて、1階が事務所で2,3階が自宅になっていて、マネージャーに連れられて事務所の中に入ると、大きなソファーと大きなテーブルがあり、社長席のような机と椅子があって、大谷さんがそこに座っていた。
「よー来たな。君が龍一君か? 虎影から話は聞いてる」
「あ、はい。よろしくお願いします」
「ソファーに行って、座ろうか」
「はい」
「龍一は大阪やろう。虎影も大阪やのに標準語使いよるからな、関西人は関西弁でええんや」
「そうですか。兄貴が『東京に行ったら標準語をしゃべった方がええやろう』って言ってたから、俺も標準語をしゃべる様にしてたけど、大阪弁に戻します。話しやすいし」
「そうか、それでええんや。ここの事務所の従業員はマネジャーが関西人で、付き人、運転手、経理をやってる奴らは違うけど、みんなええ奴やから。
それで本題に入るけど、こっちの世界に来る気があるんやったら早い方がいいと思うで、嫌になったら辞めたらええし。ユーチューブで稼いでるって聞いてるから、住むとことか生活費は困らへんやろう」
「はい」
『高校には行け』って親に言われてるって聞いてるけど、俺も高校行っ取った方がええと思う。
事務所に入っとったら芸能コースがある高校に行けるから、ユーチューブの配信も出来るしな。家の家事も出来ない事があったら、内で雇ってるお手伝いさんが2人いてるから、そっちに行って貰ったらいいしな」
「本当ですか、ありがとうございます」
「あんまり事務所から遠くに住んだら無理やからな」
「はい」
「金の事やけど、ユーチューブに関しての金は1円の金もいらんけど、事務所に入ったら色々と経費なんかがかかるから事務所からの仕事に関しては幾らかのパーセンテージはもらう事になる。それでええか]
「はい、大丈夫です、兄貴からも聞いてたので事務所に入らせてもらおうと思ってます」
「おおーそうか。それやったら夏休み中に住むとことか高校の事とか大体決めとった方がいいな。
龍一はまだ未成年やから、契約事の時は親に来てもらわなあかんから。それから俺の事務所に入っとたら大丈夫やと思うけど、こっちの世界にはタチの悪い奴らがいっぱいおるしな。
タレントに寄って来る暴力団なんかもおって、シャブ(覚醒剤)とかマリファナ(大麻)、違法ドラックなんかの誘いもあるし、男好きの社長やタレントも多いから、若い男好きのおっさん、おばはんが自分の立場を利用して、断られへんのを分かっとてエロい事をしてくらか気をつけなあかんで。もちろん女子にも言えるけどな。シャブとか進められて依存症になったら色々無茶苦茶されるし、有名になったら誰にも言われへんやろ。
昔はヤクザも侠客と言われる奴らが多く居てたけど、今はオレオレ詐欺や強盗なんかにも関わってるみたいやしな。暴力団も怖いけど竜一にとっては男好きの奴らも怖いやろ。ハニートラップもやけど」
「その事は、兄貴から少しだけ話を聞いた事があります。あと、『ここの事務所に入ったら、大谷さんが力があるから守ってくれて、いろいろな事を教えてくれる』って言っていたので」
「俺もそれなりに顔が広いから大丈夫とは思うけど、金がないタチに悪い奴らや、性欲が異常に強い奴らは、お構いなしによって来るかも分からんから自分でも気をつけなあかんで」
「はい、わかりました。
事務所に入りたいと思っているのですけど、飼っているペットのゴット(白いカラス)も連れてこないといけないし、高校の事もあるからネットで色々調べて、(ペット可)で住める所を幾つか見つけて親と一緒に来ます」
「そうか、分かった。
知ってると思うけど俺は映画でも世界的に有名な賞を取ってるし、俳優もしてる。その他にもニュース番組からお笑い番組のMC(司会)もしてりし、絵も書てるし、本も出してる。
絵は、映画が世界的にヒットした事もあって高く評価されてる。俺は、版画が嫌いで原画にこだわってるから絵は大量に書いてる。
本は昔は自分で書いてたけど、今はをインタビューを受けて、その話を聞いて書く奴がいてるから楽になった。色々な事をやって成功してきたけど、竜一がこれから何をするか何を目標とするかを遅くても高校3年間の間で決めなあかんと思うで、進学するかもの事もやけど、その事を含めて親と会うて話をするわ。竜一も考えとかなあかんぞ。
あと家やけど、この近くで探すんやったら俺も探しとくわ。最終的に住むのは竜一やから、どこに住むかは自分で決めたらええやろう」
「分かりました。親と相談して、連絡させてもらいます」と話し、大阪に帰った。