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タクシー運転手の夜話  作者: 華岡光
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86/155

case7

結局、そのあと駅までお客様を送り届けたんです。お客様を送る道中の車内なんかはもう無言でね。なんか見てはいけない物を見てしまった感でいっぱいでしたね。


 で、そのまま私は疲れきった体で仕事するわけにもいかずに本社に戻ったんです。


 「お!お帰り!!どうした?顔色悪いぞ?」


配車係と他の同僚数人にそう言われたんですけど、私も隠し事が嫌いな性分ゆえ、全て話したんですよ。同僚らは割と信じていました。私は家にそのまま帰らされました。もっとも促される事なく帰るつもりだったんですけどね。次の日は明け休みなのでそのままゆっくり過ごしました。


 だいぶリフレッシュできて気分を切り替えて、次の日会社に出社したんですがね・・


「おはよう!ゆっくり体休めたよ。心配かけて悪かったね!!」


私がそう言うんですが、その場にいた同僚が全員暗い顔してたんです。暗い顔ていうより真っ青な顔と言ったほうが正解かもしれない。


 「どうしたの?みんな深刻な顔して?」


その時隣の部屋にいる 次長がドアを開けてすぐ僕に手招きしてきたんです。

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