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タクシー運転手の夜話  作者: 華岡光
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48/155

case6

なんか別れ話しのもつれで部屋のクローゼットに紐でもかけて首吊りなんかされたらどうしようかなとかさ、いろいろ考えてたんだよ。しばらくして部屋に戻るんだけど、その時に隣の部屋の扉の前で俺は足を止めてさ。最低な行為て分かってるけど、再び扉に耳を当てたんだ。中から何か聞こえてくるかもしれないて思ってさ。


 「うん?なんだ静かになったじゃんかよ。」


内心口喧嘩が収まり静かになったんだなと思いつつ、つまんねえなとかも思ったりして、俺は部屋に戻り、冷蔵庫から飲みかけのビールを出して、明日の釣りの仕掛けの場所でも考えてたんだよ。外の景色を観ながらさ。


 その時だよ。アレの声がまた聞こえたんだ。


  「おや?また喧嘩が始まったんだな。しかも今度はさっきより激しくやってやがる。」


なんかまた誰かに怒鳴ってるんだよ。女の子の声でさ。勝手ながらよりを戻そうと浮気した彼氏が女の子に電話でしつこくして女の子の怒りが収まらないのかな?とか思ったけど、でも、次の瞬間にこれは大ごとになるんじゃないかなて思ったんだよ。いきなりさ、その女の子がこう言ってたんだ。


 "殺してやる!!おまえを殺してやるからな!!許さない!!恨んでやる。"

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