表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
いつか夢見た百合の世界  作者: 朝乃 永遠
新しい世界へ
94/104

かなでちゃんの平原が見たかっただけだから

さくらさんを連れてシェアハウスまで戻ってきた。

今はリビングでちょっと休憩している。


「さくらさん、どうします? 寝ますか?」

「ううん、別に眠たくないし、この時間ならいつも起きてるから」

「朝早いんですね」


ぽわわんとしてるのに意外だなぁ。


「普段は1時間位しか寝ないから」

「ええ!? 本当ですか?」

「魔力を取り込んで回復させてるからね~」


なんだって!?

そんなことできるのか。

今度試してみようかな。


でも、私は寝るのも好きだからね。

三大欲求なだけはあるよ。

幸せな時間だよね~。


「睡眠時間減らしてまでやりたいことがあるんですか?」

「私、これでも結構忙しいんだよ~、一応神田家の当主だからね」

「あ、そっか」


そういえば偉い人だった。

お金持ちは大変なんだね。


「お疲れ様です」

「ありがとう~」


う~ん、偉い人には見えない……。


「あ、そうだ、まだみんな起きてこないし、お風呂一緒に入らない?」

「私は1回入ってるので着替えがないですね」


基本的に2着で回してるので余裕がない。

かと言って、いま着てるのをもう1回っていうのは気持ち悪い。


「せっかくだし、一緒に入ってみたいですけどね」

「そうだ! お風呂上がりは裸でいればいいよ」


「何いいこと閃いたような顔してるんですか! 却下です!」

「残念~」


残念なのは私の方だよ。

一緒に入って、ぜひとも堪能したかった。

そのメロンボムをね。


「じゃあ私も入るのやめとこ~」

「え、私のことは気にせず入ってきてくださいよ」


そういえばこの人、着替えとかタオルとかあるのかな……。

まさか裸でいるつもりか。

ならば何としてでも入ってきていただきたい。


「いいの~、かなでちゃんの平原が見たかっただけだから」

「あはは~、そういえばあなたの趣味でしたね~」


ちくしょ~!

まぁ、動きやすいからいいけどね!


「しょうがないから、かなでちゃんのヌード写真で我慢するよ~」

「そうしてくださ……、えええ!?」


今なんと言った?

私のヌード写真だと?

なぜそのようなものが……。


「ちょっと見せてください!」


私はさくらさんのスマートフォンを取り上げようとする。

しかし私の体はさくらさんのメロンボムに弾き返されてしまう。


「そんなに自分の裸が見たいの~?」

「そんなわけないでしょ!」


いったいいつの写真なのかが知りたいんだ。


「はい、これだよ~」

「はい、コラ画像~!」


私の顔だけが見事に合成されている。

体格も似ているし、どこから手に入れたんだ……。

私が覚えてないだけかと思うほど違和感がない。


「ほら、こんなアクロバティックなものもあるよ~」

「キャア~!!」


空飛んじゃってるよ!

この元画像の人、何しちゃってるの!?

全裸でスカイダイビングでもしたの?


いやいや、背景も合成かな。

そうじゃないとおかしい。

だってなにもつけてないもんね。


「本当に誰がこんなの作ったんだか……」

「かなでちゃんのお嫁さんって言ってる子」

「ハノちゃ~ん!?」


もう、何してるの、我が嫁は……。

そういえばモカさんとこそこそしてたなぁ……。


私の周りってネットワークがすごいね。

みんなが私を置いて繋がっている。

あれ? 私、ぼっちなの?


それにしてもハノちゃんの技術はなかなかのものだ。

知らない人が見たら気付かないよ、これ。


「はぁ……、もう疲れるなぁ……」

「これあげるから元気だして」


さくらさんのスマートフォンから画像が送られてくる。


「いったい何の……」


おっと? これはいけませんね~。

そこに写っていたのは、私の嫁と妹の入浴姿。

つまりハノちゃんといろはちゃんの写真だ。


しかもカメラ目線。


「これはどうやって手に入れたんですか?」


出会ったばかりのふたりが一緒に入浴してる時点で、チャンスなどほとんどないはず。

なのになぜこんなものが存在するんだ。


「モカちゃんがくれたの~」

「どうして私にはくれなかったの!!」


というか、モカさんとさくらさん、仲悪いんじゃないのか。

よくわからない関係だなぁ……。


あとモカさん、いつふたりとお風呂入ったんですか?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ