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158話 人の限界を超えるエナドリ

 このままでは世界が崩壊してしまう。

 だが女神バンダニギを倒せば更に世界の崩壊は加速する。

 どうすれば良いのだ?


「放っておいても世界は滅びるけど、目障りなのよね」


 パチン。

 バンダニギが指を鳴らすと俺の周囲に魔力弾が現れた。

 ガガガガガガッ!

 物凄い音を立てながら次々に俺の体に魔力弾が撃ち込まれた。

 もちろんミステリアスミルクのお陰で無傷だ。


「ふ〜ん。魔法攻撃も効かないのね」

「攻撃しても無駄だ。今の俺には物理攻撃と魔法攻撃のどちらも効かないのだからな」

「それはどうかな〜」


 なんだ?!

 なぜ物理攻撃も魔法攻撃も効かないのに余裕なのだ?


『ブリージング・ケルプを使え! 急げ!』


 頭の中に声が鳴り響いた。

 アインちゃん?!

 とっさにブリージング・ケルプを生み出した。


「生き物を殺す方法は他にもあるのよ。こんなふうにね」


 バンダニギが言い終わると同時に呼吸が出来なくなった。

 他の殺し方とは呼吸を止めるって事だったのか!

 急いでブリージング・ケルプを飲み干して呼吸が出来るようになった。

 事前に準備していなければ、ブリージング・ケルプを生み出す前に呼吸困難で死んでいただろう。

 アインちゃんのおかげだな。


「ありがとうアインちゃん。あやうく負けるところだった」

『油断するな! 敵は神なのだぞ!』

「アインちゃん? 母様から主神の座を奪った異世界の簒奪者までいるの? 今日はとてもいい日ね。憎き異世界人を世界と共に滅ぼせるのだから」

「そうはさせない!」

「人間に世界を維持する事は出来ないわよ。万が一私を倒せたとしても、世界が崩壊するって分かっているでしょ?」

「分かっているさ。それでもお前を倒す!」

『そうだ。そして、世界を救う為に我がいる』

「異世界人どもの考えている事は分からないわね」


 バンダニギが興味なさそうにそっぽを向いた。

 俺たちを倒す必要もないって事か。

 だが俺はバンダニギを倒さなければならない。

 バンダニギに駆け寄ろうとしたが、魔法攻撃や空気の塊を撃ち込まれて近づけない。

 このままでは互いに決定打がないまま時間が過ぎていくだけだ。

 いや、俺の方には時間制限がある分不利だな。


『様子を見ている場合ではないぞ! 全ての力を使え! これが最後の戦いなのだ!』

「分かっているよアインちゃん」


 そうだ、副作用なんて気にしている場合じゃない。

 女神バンダニギを倒すんだ!

 今まで手に入れて来た全てのエナドリの力で!


「駆け抜けろ! スピーディー・ケンタウロス!!」


 スピーディー・ケンタウロスを飲んで加速してバンダニギに近づこうとする。


「無駄よ。動きが単調だから」


 俺の行動を予測する様にバンダニギの攻撃が飛んでくる。

 それならっ!


「目覚めろ! アウェイクン・ナッツ!!」


 アウェイクン・ナッツの効果でバンダニギの攻撃がゆっくりに見える。

 予測攻撃を後出しで見て避ける!

 よしっ!

 初めてバンダニギに近づけた。


「くらえ! エナドリパンチ!」


 俺の拳が魔法障壁で止められる。

 威力が足りないならコイツだ!


「荒ぶれ! レイジング・ミノタウロス!!」


 強大な力を生み出すレイジング・ミノタウロスの力のお陰でバンダニギの魔法障壁を破り、初めて攻撃が当たった。

 腹部に拳を受けたバンダニギが吹き飛んだ。


「攻撃があたったところで神を傷つける事は出来ないわよ」


 どうやらバンダニギも俺と同じで攻撃を受けても無傷なようだな。

 だが、こちらには主神ダルマシウスを滅ぼしたエナドリがあるんだ!


「そんな事は承知の上だ! こいつで最後だ! ライトサイドオオオオオ!!」


 ライトサイドを飲み干した。


「そ、それは母様を滅ぼしたエナドリ!」

「焦っても、もう遅い くらえ! アルギニィィィィイ!!」


 俺の膝蹴りがバンダニギの顔面を捕らえた。


「こんな事で!」

「こんな事で終わるんだよ! ガラナックル!!」


 腹部に拳をめり込ませるとバンダニギが膝をついた

 ダルマシウス神の時と同じだ。

 この後の一撃でバンダニギを滅ぼす!


「俺に力を与えてくれ! タウリンケージ!!」


 体内のエナドリの有効成分の全ての力を連鎖させた。


「これが俺の最大の攻撃! エナドリキィィィィック!!」

「そうはさせない!」


 バンダニギが光を放った。

 俺の必殺の蹴りとバンダニギの光線の激突。

 勝負は互角……ではなかった。

 俺の蹴りが押し返されている


「不完全な状態だった母様とは違うのよ。私は完全な神。人間とは次元が違うのよ!」


 くっ、このままでは負ける!

 後の事を考えず、副作用を気にせずエナドリを飲み続けたのだ。

 仕切り直して戦うだけの余力はない。

 残るエナドリは一つだけ。

 ブタリウスと一緒に生み出し、新たな一歩を踏み出す切っ掛けになったエナドリ。

 ライジングハーブだ!!

 俺はライジングハーブを生み出して飲み干した。

 これが本当の最後だ!!


「人の限界を乗り越えろ! 飲む、努力、元気爆発! ライジングハーブ!!」


 俺の蹴りがバンダニギの攻撃を押し返し始めた。


「そんな……助けて! 私を滅ぼしたら世界が滅びるのよ!」

「そんな事は分かっている!」

『心配ない。我がいるからな』

「やめろおおおおおお!」


 女神バンダニギが俺の蹴りをくらい消滅していった……

 これで……これで全て終わった……

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