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119話 想定外の敵

 フトマ王はもう人ではない。

 化け物相手に手加減など必要ないさ。

 俺の最強の一撃を叩き込んでやる!


「これで終わりだ! エナドリキィィィィック!」


 ドゴォーン! ドガン! バゴン!

 俺の最強の一撃が化け物になったフトマ王を貫いた。

 ……何だ?

 何故か激突音が複数聞こえた。

 背後か!

 振り向くとフェードとアリスが倒れていた。

 レイリックか?

 いや違う。

 レイリックは気絶した状態でマーティン将軍に抱えられている。

 セレスティナの姿も見えない。

 一体誰が?

 フッ。

 一瞬風切り音が聞こえたので、念の為にジャンプして移動した。

 ブオン!

 物凄い勢いで元俺がいた場所をトゲ付きの鉄球が通過した。

 これは……ソレータムか!

 何をしているんだランドルフの奴は!

 ソレータムのお守りはランドルフの役目だろうが!


「会いたかったぞラウルゥ!」

「俺は会いたくなかったけどな。ランドルフはどうした?」

「アイツならこそこそ逃げやがった。でもラウルの方は見つかって良かったぜぇ。騒ぎの中心にいると思ったら大正解だ! キャハッ!」

「だいぶ精神が不安定になっているようだが大丈夫か? アンタの大好きなダルマシウス神に見捨てられるぞ?」

「ダルマシウス神? そんな奴死んじまっただろ? ラウル如きに殺されるような間抜けを信じていたと本気で思ってたのかよぉ。へへへっ」

「なら何で三戒を名乗っていた?」

「その方が得だからに決まったんだろぉ。その三戒の立場もラウルのせいで奪われちまったけどなぁ!」

「それで復讐に来たって事か?」

「ハズレェ! 復讐しても得にはならないだろぉ? ラウルに死んで欲しいお方いるんでね。お仕事だよ、お仕事ぉ!」

「俺を殺すのが仕事か。無駄な事を考える奴がいるんだな。お前をぶっ飛ばした後にぶちのめしに行ってやるよ」

「余裕ぶっていられんのか? お偉いさんに聞いたぜぇ。ダルマシウス神に能力を奪われたってね。ヒャッ、ヒャッ! 今のお前は神の恩恵を受けた相手には勝てねぇんだろぉ!」

「そうかもしれないな。でもお前は神ではないし、能力を奪われた俺に負けただろ?」

「それは昔の話だぁ! 死ねやああああ!」


 ソレータムが鉄球を飛ばしてきたので横に避けた。

 ビュン!

 鎖が巻き付いてきたのでジャンプしてかわした。


「空中なら避けられないよなぁ! ラウルゥウウウウ!」


 空中で足場のない状況で迫ってくる鉄球。

 出し惜しみをしていたら負ける!


「悪を砕け! エナドリパンチ!!」


 俺の拳がソレータムの鉄球を砕いた。

 しまった!

 破壊しきれなかった鎖部分が俺の体に巻き付いた。


「ヒョアアアッ!」


 ソレータムが奇声を上げながら鎖を引っ張る。

 ドガン!

 勢いよく床に叩きつけられてしまった。

 面倒な奴だな。

 怪物化したフトマ王だけならとっくに決着がついていたのにな。

 早く皆の状況を確かめなければならないのに……


「逃がさないよラウルゥ! 一緒に遊ぼうよ!」

「断る! うぉおおおおお!」


 バキン!

 俺は鎖を引きちぎって拘束から解放された。


「ブタリウス! おかわり二杯だ!」

「ブッブブブー!」


 俺はブタリウスが生み出した水を使ってライジングハーブを二杯作った。

 二杯同時に一気飲みだ!


「ライジングハーブ! ダブルチャージ!!」

「やっと奇妙な回復薬飲みやがったな! 一度は負けたけどなぁ! 今度は負けねぇんだよほおおおおお!」

「全ての悪を貫け! エナドリキック・ダブル! うぉおおおおおお!」


 俺が放ったエナドリキックをソレータムが両腕で受け止めている。

 何だと?!

 くっ、負けてたまるか!

 俺は両足に力を込めた。

 ドガン!

 俺は弾き飛ばされて壁に激突した。

 ダブルチャージのエナドリキックが弾き返されただと?!

 ソレータムの反撃に備えなければ。

 俺は立ち上がろうとしたが足に力が入らない。

 ソレータムの様子を見ると両手をだらんと垂らしたまま立ち尽くしていた。

 引き分けか。

 ソレータムもすぐには動けないようだな。


「やるじゃねぇかラウルゥ。でも神恩恵を受けた私を滅ぼす事は出来なかったようだなぁ。ハハハヘッ」

「やっと立ち止まってくれましたね」


 ぐにゃっ。

 俺の視界が歪んだ……いや、ソレータムの体が歪んでいる。

 突然腹部に開いた黒い空間にねじ込まれる様に消えていったのだ。

 そしてソレータムの体が消滅した後に現れたのは右手を突き出したセレスティナだった。


「セレスティナ、ソレータムはどうした?」

「時空の間にねじ込んでおきましたよ。次元の間に押しつぶされて跡形もなくなっているんじゃないかなぁ。異空間に退避して様子を見ていて正解でしたね。ラウルさんなら隙を作ってくれると思っていたんですよね」

「それよりみんなの傷を治す方が先だ。ブタリウス、また頼めるか?」

「ブッ!」


 俺はブタリウスと一緒にライジングハーブを作ってフェード達を回復させた。

 フトマ王に操られていたレイリックも無事に呪縛から解放されたようだ。

 マーティン将軍とレイリックの呼びかけで城内の兵士たちも戦いを止めた。

 俺たちのために兵士の足止めをしてくれていたライル達も無事で良かった。

 これでフトマ国での戦いは終了だ!

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