06 夢の中で異世界転生させたいと思いませんか
―――――――リヴァイアさんの夢の中―――――――――
「私が作った下位種族を根絶やしにしたくないのを良い事に好き勝手暴れるだなんて……」
「でもあの戦い方は良かったと思う」
「あのまま戦っていたら転生者側が地球丸ごと吹き飛ばし兼ねないからよかった」
幾多の意識が発言をしている。ここはリヴァイアさんの夢の中である。
説明しよう。
リヴァイアさんはすごい存在なので夢の中で幾多の意識を分けて反省会をする事ぐらい御茶の子さいさいなのだ。
「ぬおおおおお!!!それにしても、おのれ異世界転生者!!!!!絶対に許さあああんん!!!!」
「おちつけ私。しかし何故あれ程の異世界転生者。どう考えても自然現象だけで集まったとは思えない」
「私が居るから時空が歪んだ……?」
「それとも第三者が送り込んだ……?」
「なんのために……?」
意識達が思案する。
しかしいくら思案すれど答えは出ない。
幾ら考えても仕方ないので、いつしか意識達は「「「「こちらも異世界転生者を使えば上手く行くのでは?」」」」という結論に至った。
そして説明しなければなるまい。
リヴァイアさんは超すごい存在なので、超パワーで夢の中でも時空や次元をアレして一般的な異世界転生の女神のような事ができるのだ!
そんな訳で超パワーにより、異世界より魂を呼び出した。
「かくかくしかじかな訳で、私と契約して上位種族という名の魔物? 魔人に転生して魔王になってよ!!!」
リヴァイアさんは目を輝かせて説明を行う。
「下位種族達をぎゃふんと言わせてくれればそれでいいし、そうなったらもう好きに生きていいわ。もちろんチートとか付けるから大丈夫よ!」
どや顔を披露するリヴァイアさん。
魂は答える。
「ロリ種族のお姫様を好きにできるなら引きうける? ありがとう!!!」
リヴァイアさんは喜ぶ。
だがこの時リヴァイアさんは一つ誤算をしていた。
夢の中だったので地表での時間の流れが全く分からず、相当の時間が経過している事に、気が付かなかったのだ。
夢を見ている状態なので、我々でも一瞬が7時間経過していたりすることがあるように、リヴァイアさんも一瞬が800年とかザラにあるのだ。
しかしリヴァイアさんはそんな事になってるとは露にも思わず、ある思いを秘めていた。
「これで駄目だったら上位種族を別惑星に移住でもさせるか……」と。
なにはともあれ、夢は続く。
思いを秘めて、ひたすらに。
ある暴虐と破壊と混沌の竜の話。あるいは地母神の話 完
はい、これで本当におしまいです。
こうやって異世界転生者は増えていくんですね。怖いですね。異世界転生の輪廻。
悟りを開いてこの無限ループから抜け出しましょう(突 然 の 宗 教)
すっかり止まってしまった今川転生伝の続きも頑張っていきます。
またこうやって短編ものを書けたらいいなと思います。