表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
センエース  作者: 閃幽零×祝百万部
第A章 この絶望的な地獄をタイムリープで乗り越える!!

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

14/20

14話 同接、えぐい数字になったぁ!


 14話 同接、えぐい数字になったぁ!


 そのまま、20分ぐらい死闘が続いた。

 途中、何度も膝をつきかけた。


 水の塊を全身に浴び、視界が滲む瞬間もあった。

 正直、死ぬかと思った。

 けど、ギリギリのところで、


「おらぁあああ!!」


 最後は必殺技の名前を叫ぶ余裕もなかった。

 とにかく全力で、血みどろになりながら、剣をふるって、

 A級モンスターの息の根を止めることに成功した。


「はぁ……はぁ……うぉ、勝った……マジか……正直、途中で逃げるつもりだったけど……なんか、勝った……すげぇな、俺……A級に勝ったぁ! 俺、最強!!」


『最強ではない』

『おめ』

『痛みにたえてよくがんばった、感動した』


 息も絶え絶えだが、なんとか勝利した俺は、

 スマホに向かって、


「ここからも、覚醒した俺の快進撃を見たいという方は、いいねと、チャンネル登録と、ハイプをお願いします。スパチャは……べつに、まあ、あれですけど……くれるっていうなら、ありがたくもらいます……金欠なんで」


 そこで同接を確認した。

 380まで増えていた。

 快挙!


 いや、マジで、えぐい数字よ、これ。


 もちろん、俺の教え子たちみたいなスーパースターなら、

 同接数万とか余裕なわけだけど、何度もいうように、あれは例外中の例外だから。


 俺みたいな底辺にとって、380人って数字はマジでえげつない。


『すごかった! なんで、急に覚醒したん?』

『まだ強くなるなら、その先も見たいね』

『スパチャ120円あげる』


 ……と、その中に一つ、不穏なコメントが混じってきた。




『こいつ、確か……時空旅団じくうりょだんの担任じゃね?』




 そこから一気に空気が変わり、


『時空旅団のクラス転移を防げなかった無能教師』

『……で、責任とらずに逃げたやつ』

『ああ、なんかだいぶ前にニュースで見たかも、時空旅団のダメ担任』


 そんな風に話が広がっていく。


 ちなみに、時空旅団ってのは、教え子たちのチーム名。

 あいつらは、もともと『時空ヶ丘学園2年B組』と呼ばれていたが、

 『担任の俺ぐらいはポップな名前で呼びたいな』という厨二心で、

 あいつらの配信コメントに、

 『今日も時空旅団の面々は格が違った』

 『時空旅団のメンツがエグすぎて、底辺配信者のワイとしては嫉妬しっとを禁じ得ない』

 などと定期的に書き込んでいたところ、

 ……その名称が、なんか妙に流行って定着した。


 この世は何が流行るかマジでわからん。



『教師の責任を果たせなかったやつが、呑気のんきにダンジョンで遊んでんの草』

『腐っても教師なら助ける努力とかしろよ』

『時空旅団のメンツ、もう帰ってきてるから助けるもくそもないけど』



 ……好き勝手なクソコメが増えてきた。

 数日前だったら、いたかもしれない黒歴史のさらし。

 けど、


「あ、はい。そうでーす。授業中、いきなり目の前から生徒が消えて、対応のしようがないのに、責任取ってやめろって言われた、あわれな中年です」


『開き直った』

『これだから日本の教師は』

文部科学省もんぶかがくしょうの闇』


「じゃあ、俺は何をすればよかったんだ?」


『異世界まで助けにいくとか?』


「それ、あんたできるのかよ。ちなみに、あの子たちの親類も、友人も、ほかの教師も、誰も何もしていないが……俺だけに責任を押し付けるのは、俺が担任だったからってそれだけの理由? だったら、俺はこう言う。――担任は神様じゃねぇよ」


 ずっと言いたかったことを口にできた。

 なんだか、すっきりした。


「正直、異世界にいきたかったよ。昔から異世界転生・転移するのが夢だったからな。けど、いくら頼んでも、女神は俺の願いを叶えてくれなかった」


 このクソみたいな世界から卒業して、ウェブ小説の主人公みたいに、異世界に旅立てたらって……何度思ったことか……


『涙ふけよ』

『みっともな』

『なんか知らんけど、がんばれ』 


 おっと……いけない、湿しめっぽい空気になってきた。

 俺はどちらかというと、ピエロなエンターテイナーでいたい。


「というわけで、ここからも、哀れな俺の、ちょっぴり変わった成り上がりを見たいという方は、いいねと、チャンネル登録と、ハイプをお願いします。さっきのスパチャ120円、さんきゅっ。助かるよ。じゃあな」


 そこで配信を切って、俺は天をあおいだ。


 ★


 家に帰って、ユウガが出してくれたお茶を飲みながら、チャンネルをチェックすると、

 登録者数が一気に50人以上増えていた。

 あと、結構な応援コメントもついている。


 『開き直んな、バカ』みたいなクソコメも結構あるが、

 それに対する『じゃあ、お前は何ができんの?』という、

 俺の切り返しをもとにした反撃コメントも結構ついている。


 炎上……ってほどじゃないし、バズってほどでもないが、

 ちょこっとだけ、界隈かいわいで名が広まったっぽい。


 俺のスマホをのぞき込みながら、ユウガが、


「だいぶ伸びているようですね」


 と、声をかけてきた。


「まだまだこれからだよ。ここから一気にいく。この先、だいぶ稼いでいくぞぉ。めっちゃ稼げたら、どうする? ブランドもののバックとか買ってあげようか?」


「ブランドものは、自分に自信がない者が背負う税金だと認識しております」


「それ、ひろ〇きが言ってたセリフだな……」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
コメントに反応するのはセンエースっぽくないなあ。めちゃくちゃ難癖をつけるクレーマーみたいだけど、センエースなら何言われても効かないしなんならオールで無視しそう。 自身が勝てるコメント拾って一端の文句吐…
配信コメント、リアリティハンパない!
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ