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冒険のあゆみ  作者: 大和奏時
夢のマイホーム

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システム・バイオレーション

Ayumitales by Souji Yamato

 眠《ねむ》りの女神《めがみ》モルフィンが、気《き》付《づ》けば‥‥そこは、謎《なぞ》の白《しろ》い空間《くうかん》でした。



 しかも、モルフィンは、何故《なぜ》か、サイバードレスを身《み》に着《つ》けています。

 程《ほど》なくして、システム音声《おんせい》が告《つ》げます。


『貴女《あなた》は、自尊《じそん》心《しん》に負《ま》けて、夢《ゆめ》の世界《せかい》を消去《しょうきょ》しませんでした。

 ――本来《ほんらい》は、それが、問題《もんだい》の最大《さいだい》原因《げんいん》でした。

 問題というのは、軍神《ぐんしん》ガンヒルドの眠《ねむ》り病《やまい》です。

 現在《げんざい》、軍神は、夢の世界から、ログアウト出来《でき》ない状態《じょうたい》です』


「あなたは、何者《なにもの》ですか?」


『私《わたし》は、問題解決(かいけつ)ロジックです。

 ――現在は、シス子《こ》と呼《よ》ばれています。

 貴女は、問題解決のために、異《い》世界人(じん)を召喚《しょうかん》するように命《めい》じました。

 それが、アユミ・オサーカこと、逢坂《おおさか》歩《あゆむ》です。


 そして、貴女は、アユミを絶対《ぜったい》守護《しゅご》するよう命《めい》じました。

 ――ところが、貴女は、今《いま》頃《ごろ》になって、夢の世界の消去を目《も》論《くろ》みました。

 ですから、私は、アユミを絶対守護するため‥‥

 貴女の実体《じったい》を、この世界に拉致《らち》しました』


「なんですって!」


『無論《むろん》、ログアウトなど、無《む》意味《いみ》です!

 ――件《くだん》の問題は、貴女という中級《ちゅうきゅう》神《しん》が、内部《ないぶ》から解決《かいけつ》するのです。

 貴女が、アユミと共《とも》に、成長《せいちょう》すれば、それが出来るはずです。

 そのために、貴女は、アユミと交《まじ》わり、子宮《しきゅう》に精《せい》を放《はな》たれるでしょう』


「汚《けが》らわしい‥‥わたしは、処女《しょじょ》神なんですよ!」


『まず、アユミの成長を妨《さまた》げるネタバレの類《たぐい》は、厳禁《げんきん》です。

 ――次《つぎ》に、貴女は、神《かみ》なので、戦闘《せんとう》参加《さんか》なども禁止《きんし》です。

 何《なに》より、貴女の存在《そんざい》意義《いぎ》は、アユミへの祝福《しゅくふく》です。

 それでは、貴女を、私と融合《ゆうごう》させます』


「まって‥‥」


 こうして、眠りの女神モルフィンは、アユミの個人《こじん》システム『シス子さん』に、変《か》わり果《は》てました。

 いま、彼女《かのじょ》は、絶望《ぜつぼう》から落涙《らくるい》していますが、やがては、その悲《かな》しみさえも、儚《はかな》く‥‥薄《うす》れて行《ゆ》きました。



 そのころ、西暦《せいれき》2020年《ねん》3月《がつ》28日《にち》(土《ど》)異世界こと、夢幻《むげん》世界の午前《ごぜん》8時《じ》『オサーカの館《やかた》』豪華《ごうか》リビングでは、召喚士《しょうかんし》アユミが寛《くつろ》いでいます。

 すると、シス子さんからのシステム音声です。


『今から、貴方《あなた》の目前《もくぜん》に、実体化(か)します』

「えっ?」


「これが、わたしの本当《ほんとう》の姿《すがた》です」

「‥‥」


 アユミの前《まえ》に、言葉《ことば》を失《うしな》うほどの絶対美女(びじょ)が出現《しゅつげん》しました。彼女は、サイバードレスを身に着けています。

 そのシス子さんが、アユミに懇願《こんがん》します。


「これから、三日《みっか》ほど、わたしと交わり続《つづ》けて頂《いただ》きます。

 ――精力《せいりょく》回復《かいふく》などは、わたしがサポートします。

 それと、わたしは、純潔《バージン》処女《メイデン》ですが、性欲《せいよく》のままに堪能《たんのう》して頂きます。

 わたしと、合体《エッチ》して頂けますか?」


「よろこんで‥‥」


 アユミは、唯々(ただただ)、感動《かんどう》しています。

 間《ま》もなくして、二人《ふたり》は、寝室《しんしつ》へと向《む》かいました。



 そうして、16時間《じかん》後《ご》の真《ま》夜中《よなか》‥‥裸足《はだし》全裸《ぜんら》の『アユミとシス子さん』は、束《つか》の間の休憩《きゅうけい》中《ちゅう》です。当然《とうぜん》ながら、二人は、既《すで》に、幾度《いくど》も交わっていました。

 シス子さんが、恥《は》じらい震《ふる》えながら、アユミに聞《き》きます。


「せめて、貴方のことを『旦那《だんな》さま』と、お呼びしても良《い》いですか?」

「恥ずかしいから、アユミで良いよ」


 すると、シス子さんが、悲しそうに落涙しました。

 あわてて、アユミが、取《と》り消《け》します。


「旦那さまって、呼んで良いから!」


「いいえ、妻《つま》でも無《な》いのに、思《おも》い上《あ》がりました。

 ――ですので、わたしのことを、もっと、辱《はずかし》めてください!

 そうすれば、わたしは、システムとして、より安定《あんてい》できます。

 お、お願《ねが》いですから‥‥」


「‥‥わかった」


 シス子さんは、切《せつ》なげに涙《なみだ》しています。

 やがて、アユミは、情欲《じょうよく》に負けて、ひたすら本能《ほんのう》のままになりました。



 斯《か》くして、眠りの女神モルフィンは‥‥個人システム『シス子さん』として、アユミに完全《かんぜん》隷属《れいぞく》しました。

Ayumitales by Souji Yamato

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