第5章
融へ。
もし今、あなたに逢えるのだとしたら。
伝えたいことが、たくさんあります。
どうして、一人で行っちゃうの?
どうしていつも、私一人だけ、
置いていくの?
あの時のことは、あの時に話してよ。
今さら聞かされたって
私が返事をするべき相手は、
融は、もういないじゃない。
いつもいつも、一人で抱え込んで
私には、何にも相談しないで
病気とも、ずっと一人で闘ってたんだね。
そんなに頑張らなくても良かったのに。
私はいつでも、そしてこれからも、
ずっとずっと、融と二人で
歩いていきたかったのに。
それなのにさ。
どうして、私を残していくかな。
私がどれだけあなたに好きと言ったって、
俺もだよ、と返してくれる口も、
そっと抱きしめてくれる腕も、
ここには、もうないの。
あるのは、あなたのくれたリングだけ。
だけどそれは、あなたではないでしょう?
どれだけ想いが詰まっていても、
あなたがいなければ意味がない。
見る度に思い出して、切なくなるのに。
融のばか。
でも、いつでも、そこにいて。
本当に苦しくなったら、助けてください。
融のこと、本当に大好きだった。
あなたは、私の全てだった。
私も、これまでの人生の全てを
あなたに捧ぐことができて、
本当に幸せです。ありがとう。
初めての恋でした。
積もらずに溶けてゆく淡雪のような
散りゆく桜のような
そんな、儚い恋。
儚い。
けれども、どこか情熱的な恋。
だから私は物足りないと思ったことなんて
一度もなかったよ。
それはきっと、
融が頑張ってくれてたからなんだよね。
ありがとう、融。
それから、気付けなくて、ごめんね。
頑張ったね。
できることならそう言って
あなたのことを抱きしめたい。
けれど、そんなことはもうできない。
私は、それが一番悲しい。
大好きだったよ、融。
今まで、本当にありがとう。
空の彼方から、
私のことを見守っていてください。
それなら、私も頑張れるから。
だから、いつでも、そこにいて。
私は絶対に、融のこと忘れないよ。
片山柚紀
最後まで読んでいただき、有難うございます。
この作品は高校生の頃に書いたものなので、まだあまり表現力が足りていなかったり、話の盛り上がりに欠けていたり…という感じですね(笑)
読者の皆様には感謝してもしきれません。
今後ともよろしくお願い致します…!




