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転生召喚『黒龍』記  作者: 緑楊 彰浩
第三章 魔物討伐専門組織『ロデオ』
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魔物討伐専門組織『ロデオ』4








******







 仲間がいないから不安ではあるのだろう。白龍が目を覚ましてからは、同じベッドで眠るようになった。ベッドは一つしかないから私は床で寝ようかと思っていた。しかし1人で眠ることを嫌がられたからそうしているのだが、とても暖かくてよく眠れた。ここに来てぐっすり眠れたのは初めてかもしれない。

 一緒に過ごすようになって、この子のことを少しずつ知ることができた。白龍はお風呂に入らないし、トイレにも行くこともなかった。そしてこの子は、自分に性別がないと言っていた。16歳になれば性別が決まり、お風呂やトイレは必要になる。その前は必要ないという。何故必要ないのかは本人もわからないらしい。

 たとえ、理解していて私に話してくれたとしても、難しくてよくわからなかっただろうが。けれどわかったことがある。白龍は本当に人間や私のような獣人ではないということ。目を覚ます前にもしかしてと思っていたが、名前からして本物の『龍』なのだろう。見たことがないため、本当に『龍』なのかわからないが不思議なことが多いので本物だろうと確信できる。

 それにこの子は、朝起きると服の汚れなどが全て落ちている。それは毎日だ。1日や2日程度なら偶然この子が自分の魔法で無意識に落としていたのかもと考えた。人間や獣人は眠っている間に綺麗にすることはできない。寝ぼけて魔法を使う人もいるが、魔法を使っている様子もなかった。別の誰かがやってくれているのならば別だが、ここへは入ってきていない。他の人が入ってきたら気配でわかる。寝ていたら、目を覚ますだろう。だからそれはこの子の力なのだ。目の前にいるこの子が神ともいえる『龍』の1人。

 そんな子と一緒にいたのはどんな人達なのか。白龍も何故ここにいるのかはわからないと言っていた。ベンチに座っていたら突然眠くなり、気がついたらここにいたと言っていた。あの男は『強い薬を使われたようだ』と言っていた。ベンチに座っている時に何かを嗅がされたのだろう。後遺症もなさそうなのがよかった。

 白龍は仲間が助けに来てくれると思っていても、その間は知らない場所にいなくてはいけないのだ。不安ではないはずがない。だから、今ここにいる私を頼るしかないのだ。頼るといっても、私が何かしてあげれるわけでもない。そばにいてあげることしかできない。

 あまり上手に話すことができない白龍だったけれど、時々歌う歌はとても上手だった。子供のような可愛らしい声で、綺麗な歌。それを聞くことが、最近の私の楽しみでもあった。ここへ来て初めて安心できて、幸せだと感じた。

 聞いたことのない歌だったけれど、何故かとても幸せな気持ちになれたのだ。きっとこれは白龍の力なのだろう。私が歌っても幸せな気持ちにはなれない。『龍』の歌声には何か力があるのかもしれない。もしかすると、『龍』全てではなく白龍にあるのかもしれないとも思った。

 歌っている時白龍も幸せそうに見えた。もしかすると、仲間に聞こえるようにと歌ってるのかもしれない。窓もない場所だけれど、白龍の仲間にこの歌が届いていればいいなと思う。そうしたら、早く見つけ出すことができるかもしれない。不安な思いをしている白龍の歌が届いていればいい。

 白龍がどこから連れてこられたのかはわからない。もしかすると、ずっと遠くから連れてこられたのかもしれない。それならば、この歌が届くことはないかもしれない。そう思っても、僅かでも届いてほしいと思う。

 歌いながら目を閉じる白龍を見つめながら、知らず笑みが零れる。早くこの子の仲間が助けに来て、この子が心から笑ってくれる日が来ればいいと思った。そして、そんな白龍が見てみたいと思った。

 黙って歌う白龍を見る私と、歌っている白龍を黙って見つめるグレーの目には気がつくことがなかった。その目はとても冷たく、笑みを浮かべる私を見てから白龍を鋭く睨みつけていた。私に向けることのない眼差しを、何も言わずに白龍へと向けていたのだ。








******







 龍は何かが聞こえた気がして振り返った。しかし、そこにいるのはリシャーナだけだ。彼女は不思議そうに首を傾げるだけで、何かを言った様子はなかった。それに、聞こえたのはリシャーナの声ではなかったような気がする。

 気の所為かと思い前を向くと、エリスが1軒の建物の扉の前で立ち止まったところだった。振り返り黒麒達を見てから扉を開いた。扉が開いたと同時にドアベルが鳴る。ここへ来るのは二度目だ。以前来た時は、自分の魔力を見てもらいに来たのだ。

「いらっしゃい。あら、リシャーナもいるのね。珍しいわ……けれど、あの子はいないのね」

 あの子とは白龍のことだろう。サトリは白龍に会ったことはないが、行方不明になったあの日、龍と共に捜索を手伝ってくれていた。すぐに見つかるとは思ってはいないのだろうが、白龍が見当たらないことに少々残念がっているようだ。

 サトリが、体調を崩すまで毎日ルイットへ来ていた龍の姿を見ていたことは誰も知らない。捜索を手伝ったあの日から、サトリも時間がある時に白龍を探していたのだ。見たこともない、聞いて知った特徴の子供を。白龍のような子供は誰が見てもすぐにわかるだろう。頭の先から足の先まで、ほぼ白い子供は目立つ。それに、そのような子供はどこを見ても歩いていないのだ。もしもそのような子供がいれば、目が行くだろう。

 店にいたのはサトリだけだったため、各々が好きな場所に座る。悠鳥は扉の横で腕を組み。誰かが入ってくることはないかと聞き耳をたてているようだった。できれば、誰にも聞かれたくはないのだ。だから、扉のそばに立つのだ。

「それで、私に用があるのは貴方ね。他の子は何故ここに来たのかはわかっていないわ。心を読ませないエリスは何を考えているの?」

「サトリは、魔法アイテムも売ってるわよね」

「売っているわ。でも、わざわざ私のところへ来る必要はないじゃない。ヴェルオウルにも魔法アイテム専門店なんか沢山あるじゃないの」

 サトリの言葉に、龍が思い浮かべるだけで5軒の魔法アイテム専門店がヴェルオウルにある。どこの店にも龍は入ったことはないが、それなりに人が入っているのを何度も見たことがある。

 お店によっては、高価な魔法アイテムしか売っていないお店もあったが、客がいないお店は1軒もなかった。専門店では高くて購入できないものなのか、それともサトリからしか購入することのできないものなのか。入手するのに、何か契約書でも書かなくてはいけないのか。

「貴方はまだ売っていない物も扱っているでしょ」

「……ちょっと待ってて」

 エリスの言葉に少し黙ってから低い男らしい声で言うと、扉の奥へと消えて行った。そこは自宅と繋がる扉で、1分ほどすると小さな箱を二つ持ってサトリは戻って来た。

 カウンターの上に二つの箱を置き、扉をしっかり閉めに一度戻ると、箱を開いて中に入っていたものをカウンターに並べはじめた。

 一つの箱からはバッグや赤い小物入れ、二冊の本が出てきた。もう一つの箱からは多くのアクセサリー。そして、青い小物入れがもう一つ出てきた。

 何故アクセサリーが入っていた箱に青い小物入れが入っているのか。最初に開いた箱に入らない大きさではない。その青い小物入れの上に右手を置いて、サトリはエリスを見つめて低い声のまま尋ねた。

「どれがいいの。貴方が欲しい魔法道具はどれ?」

「私が欲しい魔法アイテムは、貴方が手を置いている小物入れの中にあるわ」

「……これ、は……」

 サトリが小さな声で呟いた。黙って自分が右手を置いている青い小物入れを見つめた。青い小物入れを開けないということは、何か渡したくないものでも入っているのだろうか。

 中に何が入っているのかは誰もわからない。しかしエリスは、何が入っているかわかっているようだった。そうでなければ、あんな言葉は出てこないだろう。サトリは黙ったまま顔を上げてエリスを見た。

 まるで、中に入っている物は渡すことができないとでも言うように、サトリの青い小物入れに置いてある右手に力が入る。一体、中には何が入っているのか。声に出すことのない疑問。全員の視線がサトリの右手に集中する。

 力を入れすぎて血管が浮き出ている右手から力が抜けたのは、サトリが溜息を吐いたのと同時だった。1人で渡すか渡さないかを考えて、どうやらどうするかを決めたようだ。

 左手で青い小物入れを押えて、右手でゆっくりと青い小物入れの蓋が開けられた。青い小物入れに入っているものを見て、龍の頭にはあるものが浮かんだ。

「ラムネ?」

「……何よ、それ」

 中に入っていたのは、透明な袋に入った平たい白くて丸いラムネのようなものだった。龍の言葉に眉間に皺を寄せて首を傾げる低い声のサトリに龍は苦笑するだけで何も言わなかった。

 どうやらこの世界にはラムネというお菓子は存在していないようだ。だが、龍の口から出たラムネというお菓子の名前。言った龍本人が首を傾げていたが、誰も何も言わなかった。龍もラムネとは何かわからなかったのだ。龍も元の世界の記憶を全て思い出しているわけではないようだった。

「まあ、そんなことはいいわ。エリスちゃんは、これが何か知っているようね」

「試作品の異性になる薬」

「……」

 無言は正解ということだ。青い小物入れに入っていたのは魔法アイテムでもお菓子でもなく薬。しかも、試作品だとしても喉から手が出るほどに欲しがる人がいるかもしれない効能のものだった。

 試作品だとしても、何故それをサトリが持っていてエリスが知っていたのか。それを知っているのは、本人達しかいない。

 聞かれずとも誰もが思っていることはわかっていたのだろう。彼女の口から出てきたのは、この場にいる全員が知っている者で、龍が必ず会いに行かなければいけない人物の名前だった。

「メモリア先生って、時々変な薬を作ってしまうの。病気を治す薬のつもりが、声色を変える薬になったりね。今回もそう。病気を治す薬じゃなくて、異性になる薬を作ってしまったみたいなの。どうしたらそうなるのかはわからないけれど。何かに使えそうだからって、試作品としてサトリに渡しに来たみたいよ。それも、龍が倒れた日にね」

 真っ直ぐ病院に戻らなかったことを知らない龍は、その日にそんな話をしていたのかと白美達を見たが、聞いていなかったようで驚いた顔をしていた。

 もしかすると、先ほどのサトリのように小さな声で呟いただけだったのかもしれない。それを偶然エリスが聞いていた。だからエリスしか知らなかった可能性もある。

「今までも様々な試作品は渡されたことはあるんでしょうけど、何に使ったかまではわからない。けれど、まだ渡されて間もないからここにあることはわかっていたわ」

「……どうしてこれが必要なの?」

 それは誰もが思ったことだろう。何故、今異性になる薬なんかが必要なのか。誰もが理解できなかった。白龍を助けることに関係しているのだろうか。

 その薬のためだけに龍の背中に乗りルイットへ来る必要はあったのか。別に薬に頼ることもなくウェスイフール王国に行くことはできるのだ。

 一体エリスは何を考えているのか。誰もエリスの考えがわからなかったし、心を読むことのできるサトリにもわからなかった。

「白龍は、ウェスイフール王国に連れて行かれたの。……そう言えば、納得してもらえるかしら」

「……貴方達と一緒にいるところを見られているかもしれない。それに、今の貴方達はこの間の事件で有名人になった。もしかすると今白龍ちゃんを連れている人がいれば、貴方達を見たら何をするかわからない……どうやら白龍ちゃんは、依頼されて誘拐されたみたいだし。依頼主は貴方達を知っているでしょうね。だから、自分で誘拐しようとは考えなかった」

 誰の心を読んだのかそう言ってサトリは大きく溜息を吐いた。本当はその薬を渡したくないのだろう。試作品なのだから後遺症が残る可能性だってあるのだ。渡したくない気持ちはわからないでもない。

 青い小物入れの蓋を閉めて、サトリはそれをエリスの前に置いた。右手を青い小物入れに乗せたまま、エリスの目を見て言う。

「いい、これは試作品。メモリアちゃんが自分で試した時も、助手の子達が試した時も後遺症は残らなかった。けれど、副作用は出たし、後遺症がもしかすると残るかもしれない」

「わかっているわ」

「飲むのは貴方だけじゃないんでしょう。龍達も飲むことになる。本当に、いいの?」

 それはエリスにではなく、龍達への問いかけだった。エリス本人はよくても、龍達はいいと思わないかもしれない。だから、龍達に問いかけたのだ。

 たとえ誰だろうと、後遺症が残るのは嫌だろう。しかし、このままウェスイフール王国に行くと、もしかすると白龍を連れた人や一方的にエリス達を知っている人に会うかもしれない。その場に白龍がいればいい。けれど、もしもいなかったら。何が起こるかわからない。

 龍はそのあとを考えるのをやめて、薬の入った小物入れを見つめる。そんな龍の後ろから静かな声が聞こえた。それは悠鳥の声だった。

「妾は飲まぬ」

「どうして!? 白龍ちゃんを助けたくないの!?」

 悠鳥の冷たいとも感じられる言葉に白美は目に涙を溜めて言った。椅子から立ち上がり、扉の横に立つ悠鳥に詰め寄りながら言う白美に悠鳥は目を逸らした。

 白龍を心配していたのは悠鳥も同じ。それなのに助けたくないともとれることを何故言うのか。白美には理解できなかったのだろう。

 悠鳥に近づき、怒りのまま胸倉を掴もうとした白美だったが、それはできなかった。何故なら、悠鳥の顔を見たからだ。

「妾が男性になったとしても、人型は今と変わらぬ姿じゃ。逆に目立つじゃろ」

 鳥の足と手は翼。女性の姿である今でも目立つ姿なのに、異性になったら更に目立ってしまうだろう。彼女のような姿は、他にはいないのだから。手を握りながら答える悠鳥に、たとえ異性になったとしても姿を見れば悠鳥だと気づかれるかもしれないと思ったのだ。

 行きたくても、大人しく待っていた方がいいと考えたのだろう。行くことができない自分が悔しいとでも言いたげな顔をする悠鳥に、白美は何も言うことができなかった。

「中にはここにいる全員分が入っているわ。飲んだらすぐに効果が出る。戻りたい時は、強く戻りたいと思えばいい。けれど、戻ったら効果はなくなるわ。戻る時、場所とかよく考えてね」

「わかったわ。ありがとう、サトリ」

「もう、お礼なんかいらないわ」

 女性の声に戻ったサトリが頬を膨らませる。そうしていると、本当にただの女性にしか見えない。それでも、サトリは男性なのだ。

 椅子から立ち上がり、薬代を払おうとしたエリスを手で止める。試作品だから代金はいらないとでもいうのか。

「それは無料。メモリアちゃんから貰ったものですもの。……それと、これ」

 ポケットから出した一つのラムネ。いや、それも薬だろう。それは薄いピンク色をしていた。青い小物入れに入っていなかったということは、また別の効果がある物なのだろう。

 これは何なのか。青い小物入れの蓋を開けると中に説明することもなく入れてしまうサトリ。たとえ混ぜたとしても、色が違うので別物だとすぐにわかる。

「今のは製品。動物が人になれる薬」

「それって……」

 今ここにいないユキのことを考えて入れたのかもしれない。動物のままでは一緒に行くことはできない。バレてしまう可能性が高いからだ。

 けれど、1匹置いて行くのは可哀想である。だから、人になれる薬をユキのために入れたのだ。もしかするとユキも一緒に行きたいというかもしれないから。

「飲めばすぐに効果が出るし、後遺症の心配もないわ。ただ、ウェスイフール王国に人となったユキちゃんを連れて行ったら奴隷だと思われるかもしれない」

「それは、薬を飲んだら獣人になるからですか?」

 動物が人になれる薬を飲んだとしても、完璧な人間にはなれない。そう思い尋ねた黒麒の言葉にサトリは無言で頷いた。獣人は奴隷としか思わない国は多かった。ウェスイフール王国では未だにそうなのだろう。

「さあ、それの代金もいらないから白龍ちゃんを助けに行ってらっしゃいな。そして、無事助け出したら私に紹介してね」

「わかったわ。本当にありがとう」

 手を振るサトリに白美が振り返す。扉を開いた悠鳥が先に出ると全員が店から出た。扉が閉まるとサトリは小さく溜息を吐いた。

 本当は異性になる薬を渡したくなかったのだ。サトリも後遺症が残るかもしれない薬を知り合いには渡したくなかったのだ。

 時々やって来る、知りもしない者に渡そうと考えていたのだ。そうすれば、後遺症が残っても知りもしない者に罪悪感など湧かない。ただ、本当に異性に姿を変えることができるのか見たくて尾行はするかもしれないが。

 店の近くを、大きな羽音をさせて何かが飛んでいく音を聞きながらカウンターに並べられた物を箱に仕舞う。もしもお客が来た時にこれを見られるわけにはいかない。ここへ来るお客の中にはサトリが魔法アイテムを売っていると知らない者もいるのだ。専門店ではない場所で売っている物は、中には今回の薬のように試作品を売っている場所もある。それを目的にお店に来られてもサトリには困るのだ。本業ではないし、信頼できる者にしか魔法アイテムを売りたくはないからだ。

「この魔法道具達は誰に使ってもらえるのかしらね」

 そう呟いて全てを箱に仕舞うと、二つの箱を持って自宅へと続く扉を開いた。そのままお店に置いておいたら、もしかしたら誰かに持って行かれてしまうかもしれないからだ。そんなことはないだろうと思うが、用心する必要は少なからずあるのだ。

 魔法道具は昔からあった。数が少なかったり、性能はよくなかったりしたが昔から使用する人は多かった。しかし、今魔法道具と呼ぶものはいない。それは、魔法アイテムと呼ばれるようになる40年ほど前の呼称。未だにそう呼ぶのはサトリくらいしかいない。そんなサトリの年齢を知っている人は誰もいないのだ。








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