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めんどくさいことが終わったあとに

バレンタインですが、何の変哲もなくいつもどうりの続きです。

身内からしかもらえませんから。

クーデターとも言えない何かが終わりを告げ、氷の壁が解除されたとき。

街道には、クーデター側の人間の死体が鎧姿のまま転がっていた。

皆その表情は様々ながら、ひとつだけ確かなことは。

もうその瞳は何も映すことはないだろう、ただその一言に尽きた。

様々な思惑といっときの泡沫に弄ばれた者達がそこには確かにいた。

歴史書にすら詳細に書かれることもない。しかし、彼らは確かにそこでその未来を閉ざした。




様々な思惑が交錯したこの一連の騒動、後の世で書き加えられている記述がある。

学園における制圧戦これを行った者たちが王子とその仲間たちであるという記述だ。

今の時代に生きて、これを見た者たちは笑いながら否定することだろう。

しかしその事実が語られることはない。

この一説は後の王家の繁栄のために改訂されたのだから。




捕虜はなく、全ては闇に葬られた。

「一応そういう筋書きなんだね」

「ええ、全てつつがなくそのように処理されました」

無論のこと捕虜がいなかったわけではないが、その全てが情報を抜き出すためにかけがえのない命を散らした。

無論のこと彼らの考えていたことが世間一般に言えることなのかと問われればそうではないが、しかし記録上死んでしまった人間にそのような権利、そしてそれを非難する国はない。




いくつかのつまらない処理が終わって一息ついていると、意外な来訪者が来た。

「あら、久しぶりですね。あの愚弟の一件以来かしら」

彼女は、魔女と呼ばれる貴大の悪女の娘にして、

「久しぶりね、お姉さま」

王の実子、リリー・ファイツベルトその人だった。

「お久しぶりです、王女様このように略式の挨拶で済ますことをお許し下さい」

「許すも何もない、私は姉妹の会話がしたいの。来て頂戴。近衛、ほかの来訪者その他もろも絶対に連れてくるな」

「御意に」

近くにいた兵士に命令すると、その厳しい顔を喜びの表情へと変えて、

「さ、行きましょうお姉様」

こちらに手を出して、まるで近所の喫茶店に誘う同級生のようにそういたのっだ。

このお茶会があったことは、いかなる記録にすら、ましてや王女の個人的な日記にすら記されることはなかった。

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