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再びの日常~分かり合うことは難しいこと~

あれから、会うたび会うたびに謝ってこようとするのでそのたびに口を塞ぎ、黙らした。

それでも懲りないので放課後、屋上に呼び出した。

「関わらないでって言ったでしょ?あなたはなぜ関わるの?」

威圧しながら尋ねる。

「でも、謝らないといけないのに、謝らせてくれないから」

「迷惑、かかわらないでっていったのだから、関わろうとするのは迷惑だってわからない?」

「迷惑って、謝ろうとするのがですか?」

「そう、あなたは昨日のことを誰彼にも公言するつもり?」

「いいえそんなつもりは、「その気がなくても、貴方の行動は私が何か問題起こしましたって言って回っているようなものよ。そしたらあなたに聞くでしょう、何かあったのって」うう……」

凹む彼女に、私は言った。

「だから何事もなかったかのように振る舞うのが正しいの、謝罪ならもう受け取ったあの日、あの場所で」

その言葉に呆然とする彼女を、ほおって私はこの場を後にした。




はっと気がついたときには、日は既に落ちきっていた。

辺りを見回しても、誰もいない。

完全に置いてきぼりにされた私に、どうしろと言うのだろう。

謝るというのは、謝罪というのはどうすれば伝わるのだろうか?

全くわからなかった。




やっとこれで終わりかな。

そう考えていたのだが、

「まとわりつかないでって言いませんでしたか?」

「やです。私が答えを見つけるまではまとわりつきます」

ため息をつきながらまとわりついてくる、その人物を眺めて気にしないことにした。

私の暖かな日常は、もうひとり闖入者を日常の中に加えることになったようだ。




「ところで、これは問題ないの?」

「問題にはなりませんわ、この程度のことには干渉するべきではありません」

「まあ、そうだよね」

「それよりも、これは本当なんですか?」

「私の知り合いが、聞いてきた情報だからおおよそ間違いはないよ」

豪華なテーブルの上に置かれた、この綺麗な庭園とは不釣り合いの薄汚れた羊皮紙。

「南方の軍勢が迫ってきている。いいえ軍事行動に移っているというのは」

「大丈夫親には伝えてあるから」

「すぐには来ないでしょうが、それと呼応するように貴族たちも動いています」

「それも問題じゃないの?」

「どちらかといえば、軍隊よりも子息たちの方がもっと事態をややこしくしそうです」

「……そういうこと」

「そういうことです」

「わかったわ、私の方で対処しといてあげる。ただし、私流になることを許してね」

「構いません」

それは美しい庭園で交わされた約束。

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