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本が好きなお客様
いつも、お店に来られては、墨の席で静かに本を読まれるお客様。
かなり集中されているようなので、いつも、周囲の人たちは、
静かに温かく見守ります。
「どうぞ。」
従業員の一人は、そっと一言だけ声を掛けて、
テーブルの邪魔にならない場所へ、注文された商品を置く。
そんなお客様と、会話をする機会はお会計の時くらい。
「えっと、すみません。
いつも、ありがとうございます。」
遠慮がちに、お客様は言葉を発せられる。
すると、本日のお会計を担当していた、この店のマスターは、
ニコッと微笑んで、
「いいえ。おしゃべりでも、読書でも、何か他のことでも、
いつでも好きなことをしにいらしてください。」
と伝える。
お客様は、満足そうな表情に嬉しさをプラスして、
お店を後にされたのでした。




