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運命の王子様を待つお客様
「私、とっても素敵な恋がしたいの。
ロマンチックで、おとぎ話にも負けないような、大恋愛よ。」
本日のお客様は、うっとりしたような、
でも、どこか寂しそうな様子でそう言った。
「あら、良いですね。
私も、そんな素敵な恋愛がしてみたいわ。」
従業員の一人も、笑顔になってお客様の話に加わった。
「でも、大きな問題があるのよね。」
そう言って、お客様と従業員の一人は、ため息をついた。
一部始終を見ていたマスターは、そんな女性たちの表情が、
なぜこうもコロコロ変わってしまうのかが分からず、キョトンとしている。
「あの、何か問題が?」
悩んだ末に、声を掛けることにしたマスターが、
恐る恐る尋ねてみると、二人は顔を見合わせ、
マスターの方を見て言ったのでした。
「だって、肝心の相手が居ないんですもの。」




