表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
7/12

貧乏冒険者のコソコソクッキングスープ

かつて伝説と呼ばれたドラゴン、“アグナ・ドレイヴ”がエリアボスとして君臨していた《焦熱の荒野》。昨日、その名を轟かす最強ギルド《アルカ・セラフィム》によって討伐された。


「よし。拾いに行くぞ、骨を」


勝利に喜び去って行く最強ギルド一行をこっそり眺めながら、テンカはクロエに小声で言った。


この骨、実は本体から少し離れた場所にランダムで落ちるため、討伐者が見逃すことがある。特にレイド後のどさくさで処理しきれないものが、まれに残るのだ。



「ーーあった。これが、“アグナの尾骨”だ!」

テンカたちは骨は回収すると、そそくさとその場を後にした。



翌日、岩の上に置かれた《アグナの尾骨》は、赤熱したまま湯気を立てていた。討伐されて一晩経ったというのに、まだ温かい。


「クロエ、これをスープにするぞ」

「はーい」

本当はアグナの肉の方が食べたかったクロエは弱々しく頷いた。


クロエは調理鍋に聖水を注ぎ、尾骨を沈めた瞬間、空間が熱で揺らめいた。鍋の縁が赤く染まり、香ばしい炎の香りが立ち上る。


「なんか、うまそうな匂いしてきたな」


「でもこれ魔力が濃すぎて、ちょっと酔いそう」


5分後。


テンカは骨から染み出した紅色のスープを木椀に注ぎ、一口すすった。


「ーーッ! 火が、舌の上で踊ってる! しかもこれ、一時的に火属性耐性を上げる効果がある!」


テンカは自分のステータス画面わクロエに興奮気味に見せた。


試しにクロエも飲んでみると、「炎耐性+20%」「体力自然回復(微)」のバフが数分間付与された。


「これ戦闘前に飲めば、炎エリアの探索が超楽になるぞ!」



こうして、テンカは宝石料理に匹敵する創作料理《アグナの尾骨スープ》を手に入れたのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ