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美形グルメ冒険者のヒグマ焼き伝説

ある日、テンカはリオンに尋ねた。

「なあ、どうしてリオンはそんな強いのに世界最強の戦士とかじゃなくグルメ冒険者になったんだ?」


「それは強すぎて、人生ヒマだったからだ」


リオンは遠い目をしながら語りだした。



戦えば一撃。試合すれば秒殺。もう最近じゃ、対戦相手がスタートの合図前に降参するのがデフォ。


「誰でもいい、この俺と本気の殴り合いしてくれ!」


リオンが叫んでも、返事があるのは洞窟カラスの鳴き声だけ。


そんなある日、町の片隅で怪しい露店商が言った。


「北の封印ダンジョンに、最強の魔物が封印されてるって噂を聞いたことがあるんじゃ」


次の瞬間、リオンは光速で北へ向かった。



雪山をひとっ飛び。ダンジョンの扉をぶち抜いて突入。


最初の階層には、スライムたちがうじゃうじゃ。


「さぁ、かかって――」


ポフッ。


スライムたちは、リオンのオーラだけで蒸発した。



「まあいい、最下層まで急ごう」


だがそのダンジョンは100層まであり、敵はリオンにとっては強くないものも途中で携帯食が尽き、リオンは空腹を抱えながらダンジョンを進んだ。



そうして100階まで到達すると、目の前に超巨大なヒグマのモンスターが現れた。


「食用肉ー‼︎」

リオンはよだれをたらしながら最強魔物であるヒグマモンスターを一撃で倒し、その場で焼いて食べた。


そのあまりの美味さにリオンは感激し、グルメ冒険者になったのだ。


「へー、空腹は最高のスパイスっていうもんな!」

「そんな強いのにこんな変態ギルドにいるの勿体なさすぎない?」

テンカはリオンの話に呑気に相槌を打ったが、他の女性陣三人はリオンの才能の無駄遣いぶりにドン引きしたのだった。

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