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一党追放  作者: 藤咲晃
終章 さよなら
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動く冒険者一党

 梅雨が明け初夏が訪れた頃。冒険者ギルドは騒ついていた。

 彼らは一様に慎重な面構えでルイに尋ねる。


「ファルス村付近の湖に未確認の魔物が発見されたって本当か?」


「あの辺りの魔物は大抵調査されたと思ってたが、先日の北方の黒竜といいどうなってんだ?」


 彼らの戸惑いにも似た質問にルイは普段の表情を崩さず、毅然とした態度で答えた。


「まだ魔物の生態系に関して不明瞭な部分が多いですからね。それに目撃された魔物は白馬の一角獣だそうで此方も文献や過去の目撃、遭遇、討伐経歴を洗ってるところです」


 続けてルイは先日アスベルたちが討伐した黒竜に付いて眉を歪める。

 

「今の時期北方は魔物の活動が活発化してる頃ですが、黒竜が何処からか現れたのか実は未だ不明なんですよ。その生息地域も含めて調査したいところですが、生憎と彼らは忙しく」


 やれやれと肩を竦めるルイに、ユキナは【竜の顎】たちの顔が浮かび不安が増す。

 兄達なら大丈夫と内心で言い聞かせるが、やはりエデンの残党が動いている状況で杞憂が生まれてしまうのは無理もない事だった。


「じゃあその白馬の一角獣調査を俺達がやるってことか?」


「ま、簡単に言えばそうなりますね。新種か希少種、いずれにせよ報告次第では高額報酬を得るチャンスです!」


 ルイのその言葉に冒険者はわっと歓声を上げ、一党が互いに牽制し合う。

 そんな中で我は先にとクライアンが手を挙げ、


「やっぱ、ここは総合評価がDの俺たち一党が行くべきだろ」


 自身が率いる一党とその仲間達に対するギルドの評価を主張する。

 それに反発するように紫色のローブを着こなしたマシュが声を張った。


「それなら私らの一党は調査系をそこそこ熟してるわ。もちろん周辺に群生する薬草からその魔物がどんな食性かも調べてみせましょう!」


 二組の一党の主張にレノをはじめとしたリーダー格が歯痒そうに顔を顰める。

 そんな中、ルイは手を叩き注目を集めた。


「では調査の方はクライアンの一党とマシュの一党、二組にお願いしましょう」


 ルイの言葉にクライアンとマシュが互いに眼を合わせ、


「報酬は半々でいいな?」


「それで文句は無いわ。でも不埒な真似をしたら削ぐから」


 マシュの忠告にクライアンが顔を引き攣らせると、二人はさっそくクエストの受諾に向かうのだった。

 そんな彼らを静かに見送ったユキナは、レノに視線を向ける。


「他のクエストに行く?」


「そうだなぁ、今すぐ評価を上げるってのは流石に無理だからな。ここは地道に活動するか」


 こうしてユキナとレノはクエストボードに向かい、ファルス村近隣に出没したオーク討伐を請負った。

 そこでクライアンとマシュの提案でファルス村の道中まで共に向かうことに……。

次回は朝5時に更新します。

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