最終話
「これより最終戦を行います!赤コーナー〈ランカー〉4位美鈴!」
美鈴は深呼吸をすると純粋な目で相手を見つめる。
「青コーナー〈ランカー〉10位芽衣!」
ここまでの1年間、パーティーを解散することも無く、そして芽衣にも目標が出来ていた。
2人は観客席へと視線を向け、1例をした。
「では初め!」
美鈴と芽衣はそれぞれ武器を構えスキルを発動させたーー。
「いやー、ここまで長かったが……どうだ?〈ランカー〉1位さんよ?」
「いえ、私なんて。ですが迷宮塔の最上階を突破するのがこのパーティーで良かったと思いますよ。」
〈ランカー〉1位の女性はダニエルに微笑む。
「じゃあ行くぞ!」
迷宮塔100階への挑戦が今開始された。
「それで芽衣?あっちへ帰るのかどうか決めたのか?」
「いやー……どうするかまだ悩み中だけどね。夏樹はこのままここに?」
「ああ、こっちのが住みやすいしな。樂は?」
「俺もあっちに残してきたものは少なくはないが……こっちの方が遥かに多いからな。帰らない。」
樂は美鈴へと目線を向ける。
「私もこっちの方がいい暮らし出来るからね。残るよ。」
3人は芽衣を見つめる。
「そっかぁ……うん、決めた。私はーー。」
数年後。
かつて存在し、同じパーティーを組んでいた〈ランカー〉1位と2位の子供が今回〈トーナメント〉へ出場すると言う噂を聞き大いに盛り上がっていた。
「私が1位になるの!」
「いいや!俺が1位だ!」
2人の子供は親にしつけられ、順調に力をつけていった。
その影には大きな功績を持つと言われる存在が居るとか居ないとか噂になるがあくまでも噂であった。
「まだまだガキんちょだねぇ、お前さんらは。」
「あ、ユーリさん!こんにちは。」
「私もこんにちは!」
ユーリは2人の頭を撫でるとしゃがみ、目線を合わせる。
「お母さんとお父さんを大事にしてやりな。〈ランカー〉の座を取って報告してやりな。」
ユーリはニッコリと笑うと次にはいたずらっ子の顔になる。
「それも私を倒せたら……の話だけどねぇ。」
「俺もいるけどな。」
後ろからダニエルが歩いてくる。
「ああ、無理無理。お前じゃこの子らには敵にもならないさ。そうだね。この子らを倒せるとしたら私とこの子らの両親。それにあの2人だけじゃないかね?」
「ははは!そりゃ間違いない!」
ダニエルとユーリはひとしきり笑うともう1度2人の頭を優しく撫でる。
「じゃあね。」
「うん!またね!」
「またねー!」
「で?どうだった?」
「うん、強かった!けど少しの間だけ居たあの人よりは全然弱かったよ?」
「そりゃそうだ!俺らも倒せないからな。」
「ルウト、何処か行ってたみたいだけど何処に?」
「いや、ちょっと空間が霞んでたからちょっとだけ行ってきただけだよ。」
「そっか。」
「明日もまた頑張らないとね。」
「うん。」




