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異世界成り上がり失敗

 『チャーム』相手への好感度がむやみに上がるスキル。

 常時発動系ではなく、使用条件も厳しい。

 まず好意を向けられるような環境下でのみ発動という条件が必要、それにスキルの存在がバレてないこと。

 チャームを使用できる人数は1人のみなのだが、途中でスキルを解除し他者への使用が可能に。たぶんある程度好感度が上がればもうチャームは必要ないから解除しても大丈夫になるのだろう。

 奴隷商のステータスを知る前に、お父様の話よりマシとか思ったり、相手が来訪者ではないかと考え込んでたのが仇になった。

 それらが好意に繋がったっぽい。

 それにしてもなんだかんだとわたしってばこの異世界に来て疲れていたんだなぁ、ジャンヌと2人きりとはいえ、心細かったのは否定できない。

 そのせいでチャームの効果がバッチリになってしまった。

 涙が溢れる。 

 突然のことに父も当の本人の奴隷商も驚いているようだった。

 父が慌てふためく。

 「シャル大丈夫かい?どうかしたのか?…貴様シャルに何をした!」

 奴隷商が一瞬で炎の龍に締めあげられる。

 炎魔法ですね、それにしても消し炭というか蒸発レベルなんだろうにうまくコントロールしてるなぁ。

 「お父様、やり過ぎです!」

 逆上するお父様へ怒りが湧きそうになる、湧いちゃダメ。

 そっかぁわたしってば自分が思っているより疲れてたんだなぁ。それに気づかせてもらっただけでもありがたいかな、ってそんなわけあるかい!

 コイツこのままにはさせねーぜ!

 『チャーム』にかかったままのフリをする。

 油断さえしなければわたしにはチャームは効かないんだよね、泣いてしまったから超恥ずかしんですけど。八つ当たりも込めちゃうよー。

 でも今は我慢。

 「わたくしはもう大丈夫ですわ、つい…昔似たような男性を怖かったもので、その思い出してしまい。ご迷惑をおかけいたしました」

 「それならもう帰すか、見たくもないだろう」

 「奴隷商様にも怖い思いをさせてしまい申し訳ありません。お父様もうやめて差し上げて」

 オロオロするお父様。

 真っ青な顔した奴隷商。王の炎に身を包まれているんですもの、とはいえまだ熱くもなく締め付けられてもいないから怖いだけでしょうけど。

 詫びる父。

 内心、本当はその必要もないのにと申し訳なく謝罪しておく。

 その後奴隷商からダンジョンでの活躍話を聞き、孤児院計画の話もする。

 そして最後に。

 「わたくしには奴隷になった過去があります。そのことに関して奴隷商様だけにお聞きしたいことがあります」

 とかなんとか適当なことを言ってお父様を部屋から追い出す、もっとも扉向こうにではあるが。

 

 「結界!」

 遺失魔法でその存在はもう誰も知らない。

 『世界の知識』で知り得た呪文。

 これでこの部屋で何が起ころうと外にはバレない。

 奴隷商は驚いている。

 でもチャームが効いていると思っているので、不安な素振りはない。

 「チャームを貴族相手に使うのは反逆罪になります」

 「よくわかったね、それは謝るよ。でも君と仲良くなりたかったんだ」

 「このロリコン野郎が!10歳に何ぬかしてんだ」

 炎魔法で奴隷商を十字架に張り付けた風な状態にする。

 でもコノヤローまだ余裕のそぶりだ。

 「オレには夢がある。この世界を統一する王になりたいんだ、君のご先祖様のように伝説になりたい。そのためには君の力が必要だ、オレと一緒にのし上がろうぜ?」

 「サイテーの口説き文句だな。お前の夢ばっかりで、わたしは道具か?」

 わたしの態度が変わらないことに、奴隷商はたじろぐ。

 それでもまだチャームの効果で説得さえすればどうにかなると頑張る。

 色々なだめすかされる、お世辞も言われる、モノで釣ってきたり、愛を奏でてきたり。

 時間の無駄だな。

 そろそろ誤解を解いとくか。

 「言っておくがわたしにチャームは効かんぞ」

 嘘です一瞬効きました。

 急に焦りだす奴隷商。

 「そんな馬鹿な!まだチャームはお前にかかったままだぞ」

 おそらく奴隷商の目には、わたしがチャームがかかったままに見えている。

 というかわたしはチャームにかかったままだよ。

 でもな、光魔法というスキルがあるとそういう洗脳系に強いんだよ。

 「もう抵抗した、そもそもわたしは光魔法の使い手だぞ?上位のな。チャームの天敵な」

 あ!ショック受けた顔してる。

 下調べが甘いんじゃい。

 「それにチャームってスキルの存在知ってるからもう効かねー」

 あ!震えだした。

 「おまえの〜異世界成り上がりはー終ーわーりーだーゲームオーバー」

 からかうように宣告する。

 可愛くなかったか?奴隷商が震えながらなにやら叫びだした。

 でも仕返しでトドメの一言。

 「反逆罪は死刑だぞぉ?」

 色々漏れた。

 やり過ぎた。反省なんざしないがさ、だいぶスッキリしたし。 

 というわけで下僕1号を手に入れた。

 

アスタロト(奴隷商)の主なステータス。

年齢20歳、身長180位。

スキル

 チャーム。現在シャルロットにかかったまま、勝手に解除したら指名手配で死刑と言われている。

 マッピング。ダンジョンにおいて踏破済み部分の地図がわかる、行ったことのあるエリアも地図化。  

各種ステータス(通常の人類平均3、最高10とした場合)

 剣術6

 体術6

 体力4 

 魔力4

 魔法。地3火3

異世界憑依者。前世は川島太郎、高校生。享年17歳。

好感度6、シャルのことを怖くても美少女ロリ最高と段々調教されてきている。

現在タローと呼ばれる奴隷犬化。

ハーレムパーティーでダンジョン踏破にいそしんでいます。

アスタロトには3人のダンジョン探索を共にする女奴隷がいます。

19と20話でダンジョン探索話をするので出てきます。


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