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緑中の光  作者: いとい・ひだまり
第一章 君と共に
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第四話 逆行

「私がいなくなったら、なつきは困る?」

 いつもの通学路。なつきに言った。

 いつも私達は一緒にいた。どんなときも。

 彼が欲しくて、求めて……側にいたいとワタシが言う。でも、そのままでいいのだろうかと私は迷う。彼には彼の人生があるんだ。

「なんでそんなこと……?」

 こちらを見上げる彼の顔は不安でいっぱいで、ワタシはなんて酷いことを言ったんだと思った。

 ワタシがいなくなってはなつきは困るよな。そうだ、ワタシが守ってやらなくてはならないのだ。

「ごめん。なんでもないよ。もうこんなこと言わない」

 そっと彼の手を握る。

「うん」

 握り返された手は温かくて、愛しい。

 なつきは一緒にいたいと言ってくれたんだ。だから一緒にいていい。ずっと一緒にいればいい。


 ……本当に? 夢を、いつかは終わらせなくてはならない日が訪れるのでは?

 何故私はまだ夢を掛けている? そんなものなくたってなつきはワタシだけを見てくれる筈……。いや、怖い。本当に大丈夫だという保証が一体どこにある? 私は、ワタシは……どうしたら。

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