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飽きない日々を求めて ~異世界で最強になってみた~  作者: 夢幻
8章 僕の支え(トレイル)
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製作、イエーイ!

この時期は皆さんテスト勉強ですね。みなさんはどうでしたか? 忙しいですよね? ね?

私も例外ではありまえ。てか昨日と今日が特に厄介な科目重なりでしんどい…。時間をさけないし。

遅れてすみませんね。

「…武器造ってくれねえか?」

「………どうした急に?」


 部屋に入り3人でいると(子供エルは自由時間ということでみんなのところに行かせた)、ユウが妙なことを言ってきた。


「…錬金持ってたよな?」

「ああ、あるけど」

「…町で売られているのより強力なのが欲しい」

「………アルテミス対策か?」

「…ああ」


  アルスとテミスでアルテミス。双子の王国直属の裏組織。汚いことをやる仕事だ。まあ、誰もが知っていることなので裏でも何でもないけど。その双子とユウが知り合いらしく、コンタクトを取ろうとしている。だが、知り合いなのはあくまで前世。今世では知り合いですらない。だからよくわからない人扱いを受け襲われるかもしれない。その対策である。


 でもさ、それなら防具造った方がいいんじゃね?


「防具じゃだめなの?」

「…この身体だと動きづらくなる」

「お前のステータスって敏捷寄りだっけ?」

「…防御面は低いけどそれ以外は同じくらい」

「なら防具の方がいいんじゃね?」

「…重い」

「おーけー。着たくないのね」


 単なるわがままだった。


「…頼むわ」

「はいはい」



「………で、本音は?」

「…技量が気になる。できればスキルを覚えたい」


 願望の塊だった。








「とりあえず要望は?」

「…強度をそれなりに上げた刀。物理技能を上げる特殊技能とかあればなおいい」

「刀? まあいいけど。技能も創ればいいんだろ、やってやるよ。素材は何かいいのある?」

「…合金にしようぜ」

「錬金しろと!?」

「…初チャレンジ」

「ああもう、わかったよ、やりゃあいいんだろ!」


 錬金術は混ぜ合わせとかをメインでするんだけど、金属の変形をその過程でするから刃のかけた剣を整えるくらいにしか使ってきていない。それでマックスまでレベルが上がっているんだからある意味凄いけど。まあつまり、何が言いたいかというと、初錬金となるのだ。


 そして、錬金に関しては知恵を貰ったことがない。全くのド素人がいきなりやるのだ。自殺行為だな。ハーネス? あれはこの世界にあるアマンダイトっていう鉱石を変形しただけなんだ。軽さとそれなりの強度が売りで、衝撃には強いけど斬撃には弱い傾向があるから鎧としては使えない。


 そして知識があまりないから結局地球のものの再現しか思いつかない。合金か…。最初に思いつくのは………ジュラルミンかな。一応やってみるか。………あ、案外簡単だった。触ったことがあるからかな? イメージしやすかった。


「一応ベースを造ってみた」

「…もうちょっと反らして」

「そんなに? やりづらくないか? 曲刀にでもすんのか?」

「…いやそこまではいらん。昔のやつに形を近づけたいだけだ」

「………やってみる」


 変形だけなら案外すぐに終わる。


「こんなもん?」

「…そんなもんだ」


 じゃあ、ここからはアレンジだな。


「腐食性を補うため銀でも上からコーティングしてみるか?」

「…銀って強度高いのか?」

「正直知らん」

「…賭けだな」


 モース硬度が2である時点で気づけよという話なのだがな…。2人はそのことを知らない。


「てかこれ軽すぎね?」

「…ジュラルミンなんかにするからだろ」


 ジュラルミンは軽く強度があるが、どうやら剣には単体では合わなさそうだ。いやマジで軽すぎんだろ。


「鉛でもぶち込むか?」

「…いや、やめた方がいいかもしれない。変なことはしない方がいい」


 ということでジュラルミンは却下。


「じゃあどうする?」

「…伝説の金属をここで造ってみた」

「勘弁してくれ…」


 出来るわけないだろ…。


「ちなみに何を作らせたいんだ?」

「…ダマスカス鋼」

「マジモンじゃん…」


 現代にもそれっぽいものは出来ているが確か昔と製造方法が異なるんだっけ? ちなみに僕はそういう知識しかないから成分なんかは知りませんよ。


「案外合金がそのまま自然に存在する世界だしどこかにあったりしてな」

『ないですよ』


 さいですか…。まあそんな都合よくはいかな――

『ですが造り方なら知ってますよ』


 ………え? ちょ、マジで?


『ジュラルミンとアマンダイト、後ジール鉱石を使えばできますよ』


 ……なん、だと。昔使ったことのある金属ばっかりではないか。 これは何たる偶然! ちょうど手元にもあるし。ラッキー。


「………ほんとにできた」

「…この世界には存在するのか?」

『いえ、ないですよ』

「ないんだって」

「…革命だな」

「だな」


 このことは内緒にしておこう。バレると厄介だ。


「形は出来たし、後は技能だな。どういう感じにしたい?」

「…特定行動をするたびにチャージされ、別の特定行動をすれば発動する感じ」

「ゲームだろ、それ」

「…やってみたかった」


 まあわからんでもないが。


「剣と剣が接触するたびに上昇、そして必殺技を放ったら解放。これでいいか?」

「…任せる」


 いや、任せられても困るんだが…。まあ、これでいいんだろう。スキルをつっこむだけなのですぐに終わった。


「ほい、できた」

「…サンキュー」


 すぐに感触を確かめている。ちょ、ここ部屋ん中だから! ここで振り回すな!


「…いい感じだ。上手く使えそうだ」

「そ、そうか。それはよかった…」


 こっちは冷や汗でいっぱいだけどな。


「…剣の名前は?」

「いやついてない。お前が名づけることで剣の名前になるよ」

「…聞いてないんだけど」

「僕にお前のセンスは表せれない」


 厨二心は少しはあるけど、全開の名前は僕にはつけらんない。思いつかねえもん…。


「………ブラッディナイ」

「いや、刀なんだから日本語にしろよ」


 これだけは譲らない。当たり前だろ?


「…なら血夜(けつや)

「………え?」

「…血夜にする」

「あ、はい。さいですか」


 なんか、微妙だな。英語にしたらさっき言いそうになったものになるのか…。だから即決だったのか。適当かよ…。


「…おい、なんか変なスキルついてんだけど」

「あ、剣の名前にあったスキルを自動で作ってくれるようにしたんだ」

「…それでか」


 剣の能力はこんな感じだ。




魔刀 血夜

 血のように紅い刀身の刀。

 契約により本人にしか使えない。

 〇特殊効果

  〈血界(ブラッディブラッド)

     自分の剣と相手の剣とがぶつかるたびに上昇する。(最大:10段階)

     解放することで溜めた力が解き放たれる。

     また、このスキルはスキルの阻害・禁止を無視する

     (解放時:物理攻撃ダメージ+100×C

          物理防御ダメージ軽減+100×C Cは段階数)


  〈血壊ブラッディプロテクション

     自分の血を吸わせることでこの武器の破損時修復される。


    破壊耐性 Max

精神耐性 Max




「………すげえな」

「…俺のセリフ」


 特殊能力が強すぎる。武器でのダメージはその人の筋力と技術に依存するけど、この武器は、防御を貫通してダメージが当てられるみたいだ。たとえ1段階しか上げていなくてもでも100は必ず入るみたいだ。100って高すぎないか? 僕でも最大の10段階上げられたら30発で死ぬぞ。30発もつ時点で異常なのだろうけど。魔物相手なら普通に当たるダメージも含めてワンパン出来るだろ…。これこそ俺tueeeじゃねえか。インフレが激しいよ…。


「…これ、魔物相手だと溜まらないのか」

「それどころか一回当てるだけで一段階溜まるわけでもないから最大まで溜めるにはかなりの回数が必要になりそうだな」

「…そのデメリットに合わないくらい強いけどな」

「それはもう言った」


 そしておまけ程度についている破壊耐性。回復もついてる。なんでだ?


「…武器破壊スキルなんてものもあるしあって損ではない」

「なるほど」


 武器破壊って強いよな。狙ってできれば相手の隙を自分で作れるわけだし。それを解消できるとなると普通に強いのだろう。体制があるから壊れもにくいしな。


「…マジでサンキュな」

「うまくやれよ。出来なかったらぶっ飛ばす」

「…なんだよそれ」

「当たり前だろ」

「…違いねえか」


 二人で笑いあう。いつも通りの軽い会話。これがこれからも出来ることを僕はつい願ってしまった。







「あ、あのさ。俺、ずっと部屋おんのに二人でするのやめてもらえませんかね。寂しいんすよ」

「「あっ…」」


 まあ、いつもの光景ですよ。

結局はご都合主義で解決してしまう。これが楽なんだよ…。


土曜まであるためちょっと忙しいので日曜までに遅れるか次回も怪しいです。すみません。

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