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飽きない日々を求めて ~異世界で最強になってみた~  作者: 夢幻
6章 僕はもっと強くなる(アルカ~ノーゼン)
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金が欲しい(切実)!

結局週一になりそうです。

「金が欲しい!」

「………唐突だな。前にもこんなことがあった気が」


…僕は飛んでいる鳥を見ることにした。




 突然のことで申し訳ないが、僕は今とても悩んでる。

 転生した人がすることの一つにチートをするってことがある。正確には日本で得た情報をフルに使い、産業革命(?)をするっということだ。僕は転移だから違うかもしれないが、折角異世界にいるのだからしてみたいと思ったのだ。


 チートには何種類かある。食文化、道具、オリジナル魔法、内政………。数々の物があるが、現時点では出来ないのもある。

 例に挙げると、食文化は新しい調味料を提供することしかない。唯一日本食がこの世界にはないが、自分で基本作れて、味噌の製造とか教えてもめんどくさいとかで普及されないかもしれない。だからこれは諦めた。………寿司だけは広まってほしい。

 また内政は貴族出身って訳でもないため、そのコネを見つけることからしないといけない。現時点では不可能である。魔法チートはまあ、今後に…。今でも十分チートだって? 僕は自重してるって(笑)


 でだ。そう考えていくと今できるのは魔導具の普及である。大層な名前を付けたが、作るものは単に地球の道具に過ぎない。ただ、僕なりのアレンジを加えたら、僕の魔導具として認定されるんじゃないだろうか? ………自分で何言ってんのかわかんなかった。


 とにかく、魔導具によるチートをしようと思うが、僕は魔道具製作に関する技術や知識があまりない。これでは、出来ないものも存在してしまう。作るべきだと思った時に作れるくらいの技術は欲しい。ないと論外である。だから、いろんな人に教えてもらい、経験を積み重ねる必要がある。人によって魔道具に対する気持ち、感覚、作るときのイメージが異なると思う。なので、たくさんの魔道具研究家に会おうと思う。


 それは決まっているのだが、何処にいるかもわからない人を探すのはただでさえ難しいのに、それをするにはどうしても金が要る。今でも十分あるのだが、僕の個人的理由のために金を全部使ってしまうのはおかしいと思う。僕たちの金は一か所に集めている。アイテムボックスがあるので、僕が持っておけば盗まれる心配はないし、そもそもあまり金を使おうとしないのでいらないと言われ、全部僕が預かっているのだ。…家二つ買えるくらいはあると思うのだが。


 金はギルドでも稼げるのだが、僕は魔導具作りに勤しんでいたためランクが上がってないのだ。ランクが低いと簡単なクエストしか受けられず、報酬も少ないのであまり頼れない。…今やってて損はないけどめんどいじゃん?


 そんな中、みんなは二つ上がったという。これで黒である。ユウはなんでランク上がったのに色が暗くなっていくのかと嘆いていたが、そういうシステムなんだから仕方ないだろ。


 ロイドもランクが上がったのだが、元々冒険家として過ごしていたためランクが高かったのだ。なんでも昇格試験があるとかで一日くれと言っていた。

 昇格試験は上三つの金、銀、銅になるときに行われる。初めての試験ってこともあって浮かれていた。銅の試験は単純にそれ相応の力があるのかの測定だけらしい。銀以上はそれにふさわしい態度も見られるらしいけど、まあ、あいつなら大丈夫だろう。


「…冒険者は基本、四つ目の赤止まりらしい。なんでも、銅に上がる試験がとても難しいとらしい」


ユウが教えてくれた。………大丈夫だろうか。




「これを見ろ!」


夜、ロイドに言われ机に置かれたものを見た。


「………これは?」

「〇リ〇リ君だ!」

「いや、そんなことは―――」

「食べるぞ! 付き合え! やけ食いだーーー!」

「…俺もか?」

「当たり前だー!」


……………………ドンマイ。








「10万くれ! 頼む!」


 昨日あんなことあったのにロイドがどうしても買いたいものがあるらしい。いや、元はお前の金だから普通に渡したよ。だけど、一体何を買いに行ったんだろう?


 話は変わるが、昨日の試験のことである。どうやら試験は戦略ゲームの対戦らしい。チェスのようなものだ。なんでも、的確な判断が出来る人じゃないとこれから先のクエストは死ぬ確率が極端に上がるらしいので、それが出来るかのテストらしい。…これでわかるのか?


 そういえば、ロイドはそういうのは得意ではなかった。前に一度僕とチェス(本物、自分で作った)やった時は100手くらいで勝った。…まあ、僕がこういうの得意なだけなんだけどな。ユウは85手だったらしい。ロイドは涙目だった。…何も競ってはねえよ。


 それよりも金問題である。何か、パアッと稼げるものはないかな…


『それなら、これなんかどうでしょうか?』

「え、何かあるの?」

『はい。前情報で、大体600万くらいは手に入ります』


600万か…。今持ってる金額の半分くらいは手に入るってことか…。でかいな。


「それって何なんだ?」

『それは―――』




ということでギルドにやってきた。


「あれ? 今日出るのでは?」


受付の人が声をかけてきた。確かに今日出るんだけど…


「クエストを受けてから行こうかと思ってね」

「へぇー………何を受けるんですか?」

「山賊討伐のクエストです」


お宝の山を約束された盗賊・山賊のアジトに潜入である。


「いいんですか? まあ、仲間の方々と一緒なら何とかなるかもしれませんけど……………強いですよ?」

「大丈夫ですよ。どうにかなります」

「………では、ご武運を」




 クエストは基本、受けた町でしか完了報告ができないが、出来るものもある。それは、その近辺の町でも発布されているもので、なおかつそれなりに難易度が高いやつである。

 この山賊討伐クエストは推奨ランクは銅とされてたので僕では受けることはできないのだが、特別にロイド名義にするという建前で受けさせてもらったのだ。まあ、そんなことしなくても受けさせてくれただろうけど。


 一度だけ、受付の人(さっきの人)と一緒にクエストに出たことがある。なんでも、たまに冒険者として金稼ぎをしているらしい。簡単な討伐クエストだったのだが、僕は練習も兼ねて槍(龍骨槍だよ)でしてみたのだ。槍といえば突きと払いだが、僕は突くよりも払う方がしやすかったので、槍メ〇リンみたいなイメージでやってみたのだが……………敵がバッサバッサ死んでいってびっくりした。敵が近寄れずおどおどするので突っ込んだらあっという間だった。やっぱり槍は強いな(確信)。その時に僕の強さは銅は確実にあると言ってたのである。まあ、練習なので下手な方なんだけどね。


 といっても、ロイド遅いな。買うものが決まってるならすぐに終わるだろうに…。何種類かあるものなんだろうか? みんな待ってるぞ。


「おまたせ」

「おう、待ったぞ」

「…そこは待ってないよ、的なことを言うやつだろ」


いや、なんで男相手にカップルの待ち合わせでの定番セリフを言わなきゃならん。


「何を買ったんだ?」

「……………内緒」

「…まあ、いいけど」


お前の金だしな。まあ、顔が赤いしなんとなくはわかったからいいよ。


僕はようやく集まったみんなに山賊討伐クエストのことを言った。


「…まあ、いいけど。」

「お金はあって損はないしね」

「お任せします」

「それって、何かいい装備とかが手に入るのか?」


ユウ、ニーナ、メア、ロイドの順で言ってきた。…そういや何があるのか聞いてなかったな。


『主に金などの金属、刀などの装備品、無限松明などの魔道具があります』

「……………無限松明って?」

『木でできた松明の形をしていて、先端が燃えます。ただ、色だけで熱は出ていません。所謂マジックペーパーのようなものです』


火気厳禁の場所でなら便利かもな。行くかどうかは別だけど。


「金属、装備品、魔道具などが手に入るらしい」

「へぇー、よくそんなに手に入ったな」

「なんでも元お偉いさんらしい。それでいて強いらしい」

「それが今では山賊か。因果とは凄いな…」


全くその通りである。


「ねえ、手に入った武器の幾つかは貰っていい?」

「使いたいのか?」

「うん。それに、エルたちの武器をあげなきゃだし」

「そうだな………オッケー、いいよ。まあ、全部は無理だけど」

「ありがと」


 ノインもしっかり考えてるようだ。ちなみにノインは僕が使ってたガンソードをあげた。魔力操作がないと打てないのだが、ノインは元から持っていたので使えた。…僕よりも威力は強かったが気にしないことにした。あの時はまだ成長してなかったから仕方ない、そう言って落ち着かせた。

今回はいつもよ変わらなかったけど出来るだけ一週間で進む量を変えたくないので、書く量を増やそうと考えてます。

今、だいたい一話3000字くらいで書いているので週一で約1万字を目指します。…これでだいたい他の作家さんと同じなのでいいんじゃないかな?


問題は―――これが短編じゃなくなることだな。…まあ、最初は短編を考えてしてたわけじゃないんだけどね。

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