自重しない問題児
また、話が進みません。まあ、前話の最後で言ってたことについてが書かれています。
魔導陸動四輪〈ハーネス〉。名の通り、魔法で動く自動車だ。一日かけてようやくできた。
車を造るうえで一番頑張ったのはエンジンである。正直エンジンなんて、ピストン運動と、空気とガソリンを用いた爆発でできた熱量で動くくらいしかわかんない。そして、ガソリンなんてものはこの世界には在りはしなかった。唯一、灯油らしきものはあったが、折角なのでそういったものは一切なしで作ってみた。魔素を空気中の魔素を取り込んで火属性に置き換える魔法陣を描き、それでピストンを動かしてもらう。要は、ガソリンを魔素に変えただけである。
さらに、環境を変えるのも悪いと考えた(一台だけでそこまで悪くはならないと思うが)ので、時間を巻き戻す魔法陣を作り、排出するはずの空気を吸収する前の空気に換えて排出している。そんな魔法存在しないが、なんとか頑張って創ったのだ。
僕の中二病状態では瞬眼が使える。これは体感速度を10分の1の速度にすることが出来るのだ。これを元に時間を自由に変えることが出来ないか試行錯誤した結果、触れたモノを最長12時間戻すことが出来るようになった。…なんかお兄様になった気分である。まあ、苦痛とかはないから使いやすい。
そんなこんなで出来たハーネスは全身黒色である。…僕の好みである。二人からは「「厨二乙w」」って言われた。一瞬スキルのこと言われたのかな、て思ってしまった。羞恥心より先にそっちにいってしまうほど気にしてないのか、と思い、僕の中二病が変身せずに出そうで怖くなった。………大丈夫、だよね?
一応、屋根から身体を出すことができるように設計している。中には相手を視認しないと使えない魔法もあるらしいので作ってみた。どうしてもうまくいかなかったので魔法で霧散し、もう一度唱えると再構築するようにできている。…再構成するときにイメージをミスれば形が崩れたりと案外難しいのでそこらへんは改良したい。
だが、よくある感じに武器を装備はしていない。魔法で自動乱射とかでもよかったけど、それは危ないので却下したのだ。…そういうのは苦手なんだ。
これは余談だが、ハーネスのネーミングはユウだ。どこからその名、取ってきたんだろうな(笑) あと、これが人類滅殺の第一歩だとか言ってた。それで出来たら人族は一瞬で滅亡してるよ(笑)…産業的滅殺はできるか。
さらに余談だが、メアに見せるといきなり魔法をぶっ飛ばしてきた。いきなりで焦ったけど、ちゃんと防御魔法陣(A〇フィー〇ド)が発揮したのか無傷だった。魔物と勘違いしたらしい。…知らない人からすればそうみえるのかな?
車を知ってるノインにはダサいと言われた。…あとで少し泣いた。
ちなみに速度は最速で150キロくらいでる。ただ、最速は止めた方がいいと思った。10分使わないうちに疲労で使えなくなったから。どうやら速度と消費量は二次関数のように増えていくみたいだ。…効率の部分も後日改良しないとな。
とにかく、移動手段が確立された。これで楽で快適な旅が出来そうだ。…本来の趣旨とは違う? 気にしない、気にしない。
ついでに、僕の剣をどうにかしようと思い、作ってみると
アダマンス・ブレード
アダマンス鉱石を使用し作られた剣
あらゆる魔法陣を断ち切ることの出来るサークル・ブレイカー
ツル・百式
テクタイト結晶を模造し創られたジール鉱石を使用し作られた刀
通常の剣より硬く、重い
空気中に斬撃の配置が可能
えげつないのが出来た。てか、サークル・ブレイカーって(笑) 魔法陣オンリーってとこがなんともビミョイが、まあ、無いよりマシな力だろう。あと、アダマンス結晶はスチールに近かった。…何で合金が自然に存在してるんだろ。ただ、耐久値が普通に高かったとだけ言っておこう。
あともうひとつのやつに至ってはおかしい。テクタイト結晶を真似たならそれに近い名前でもいいだろうにどうして………ってそんなことはいいんだ。斬撃の配置って簡単に言えばかまいたちを自発的作れて、しかも好きなタイミングで起こすことが出来るってことだ。…よくあるやつだな。だが強い。これは、まあ当たりなのではないか? ただ、どこから百式がでたかが気になる。ああ、ツルは鍔のところをツルの羽の形に整えたからである。
謎が多いが、とりあえずこれを使うことにした。…一般からすれば強すぎるのではないか? 普通の剣には特殊能力はついてないわけだし。はっきり言ってセコイよな(笑) ただ、僕はこの世界に来て思ったことがひとつある。それは
「自重したら自分が死ぬ。」
なんとも言えないものである。人間、自重するから共存できるのにね。まあ、そういう人嫌いではないよ。
ただ、二つを使って思ったことがある。一つが剣、一つが刀だからだろう。
「格好が悪い!」
…どうも改善点が多いようだ。
たぶん、次回番外編です。




