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悪夢の体育祭  作者: 3442
本編

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3/8

三九の人体実験

娘の三九が、母親が隠していた、性転換薬を見つけ、母親に使う前に母の実験を手伝った女教師に人体実験を行う話。

 三九が、人形での性転換薬の実験に成功させ、あとは、母親と二人になる日を待つだけとなった、夏休みに入ってすぐのある日の午後。

 三九が、一人で、宿題をしていると、ピンポーンッ。と家のチャイムが鳴った。

「はーい」と私は、椅子に乗り、インターホンに出た。

すると、知らない女性が、インターホンのカメラに映っている。

「誰?」と私は言った。

 子供の声で、誰かわかったのだろう、その女性は、「私、お母さんの教え子で、山本と言う者だけど、お母さんいる?」と山本と名乗る女性は言った。

「母は、仕事で、居ないけど」と私は言った。

「貴女、三九ちゃんよね」と山本と名乗る女性が言った。

 名前を知っていることに驚き、「そうだけど。何故、私の名前を?」と私は、山本という女性に尋ねた。

「私は、貴女のお母さんの元仕事仲間で、貴女が、産まれて間もない頃、貴女の顔を見せに、来たことがあったの。その時に名前を聞いたの」と山本と名乗る女性が言った。

「そうなんだ」と私は言った。

「貴女の成長した姿を見てみたいから、入れて」と山本という女性が言った。

「パパから、『知らない人を家に入れたら駄目』と言われてるから」と私は断った。

「三九ちゃんは、女の子だから、先生は、性転換薬は、使わなかったのね」と山本という女性が言った。

 え? 性転換薬を使わなかった?ということは、この人、お母さんが作った性転換薬の事を知ってる?

「あの。『私が、女の子だから、性転換薬は、使わなかった』ってどういう事?性転換薬って何?」と私は言った。

「貴女のお母さんは、女の子が欲しいからという事で、性転換薬を作ったらしいの」と山本という女性が言った。

「性転換薬があるの?詳しく聞きたいから、あがっていいよ」と嬉しそうに私は言った。

 玄関の鍵を開け、リビングで宿題をしていたので、宿題を勉強部屋に持っていこうとした時、「お邪魔します」と山本と名乗る女性が家に入ってきた。

「部屋で待っていてくれる」と私は言って、宿題を置きに勉強部屋に向かった。

 私は、階段を降り、台所に向かい、麦茶をガラスのコップに入れ、お盆に載せて、部屋に入った。

「どうぞ」と私は、麦茶を山本という女性の前に置いた。

「ありがとう」と山本という女性が言った。

 私は、宿題中に飲んでいた麦茶を飲み、新しい麦茶を入れに台所に向かった。

 私は、新しい麦茶を持って、部屋に戻り、山本という女性の前に座った。

「あの。さっきの話を詳しく教えて」と私は、山本という女性に言った。

「さっきの話って」と山本という女性は言った。

「私、男の子になりたい。もし、性転換薬というものがあるなら、私も、私に使いたい。だから、お母さんが作ったという性転換薬について教えてほしいの」と私は言った。

「いいけど。私も詳しく知らないよ。それに、今も有るのかも知らないけど。 三九ちゃん。何で?男の子になりたいの」と山本という女性は言った。

「私ね、はじめて、人に言うんだけど。女の子が好きだし、本当は、スカートを履くのも、女言葉を話すのも嫌なの。だから、性転換薬があるなら、本物の男の子になりたい。だから、教えて」と私は少し嘘をついて言った。

「もし、貴女が、男になったら、お母さん、悲しむと思うけど」と山本という女性は言った。

「お母さんにどう思われようが、僕には、関係ないよ」と山本という女性に男になりたい事を言ったことで、初めて、人前で、男みたいなしゃべり方をした。

「三九ちゃん。本当に、性同一性障害なの?」と山本という女性は言った。

「何、それ?」と私は言った。

「貴女みたいに、心と身体が一致しない人の事をいう病気の事よ」と山本という女性は言った。

「僕、病気なんだ」と私は言った。

 そして、彼女の知る限りの情報を私に教えてくれた。

 彼女が言うには、性転換薬は、私の実験の通り、一人、一回しか効果がないこと、原液では、心が先に変わり、身体と周りの認識は、徐々に変化するというのが、人体実験でわかったという。

 私が、お母さんにするように、水で溶かしてかけると、どのように変化するのかは、わからなかった。

「一つ聞いていい?」と私は言った。

「何?」と山本という女性は言った。

「何故、男子高の人達だけに性転換薬を撒いたの?何故、自分の学校の人達に撒かなかったの?」と私は素朴な疑問を投げ掛けた。

「先生が、男だけでいいと言われたから」と山本という女性は言った。

「ちょっと待っていて」と言って、自由研究用に集めた資料を取りに、勉強部屋に向かった。

 部屋に戻り、私が集めた資料を山本という女性に見せた。

「これを見てどう思う?」と山本という女性に尋ねた。

 彼女に見せたのは、私の住んでいる県の人口の男女比を比べたものだ。

 それを見て、誰の目にも明らかなのは、20代男女比が、圧倒的に女性が多いのだ。

「20代の女性がかなり多いわね」と山本という女性は言った。

「そう。貴女達が、この状況を作ったんだよ」と私は言った。

「私達が?」と山本という女性は、わかっていないように言った。

「貴女達が、七年前、一つの男子高を女子高に変えた。今、彼らは、20代前半の女性。もし、あの時、人体実験をしなかったら。もし、貴女達が、勤めていた女子高生にもかけていたら、もし、貴女が、体育祭の時に男子高生に撒くなんて言わなければ、こんな事には、なっていなかったと僕は思うんだ」と私は言った。

「そんな」と山本という女性は言った。

「そういう意味では、貴女もお母さんと同じ」と言って、私は、麦茶を入れに行くために立ち上がった。

「おかわりいる?」と私は、山本という女性に尋ねた。

「頂くわ」と山本という女性は言った。

 私は、お盆に二つのコップを置き、お盆と一緒に手に持って、台所に向かい、麦茶を二つのコップに入れ、山本という女性のコップに、性転換薬を入れて、部屋に戻った。

 私は、さっき、資料を取りに行ったときに、性転換薬も持ってきたのだ。

 山本という女性から聞いたのが、本当だとしたら、彼女も母親と同じなのだ。

「どうぞ」と私は、山本という女性の前に麦茶を置いた。

「ありがとう」と言って、山本という女性は、麦茶を少し飲んだ。

 私は、心の中で、どうなるかな?と思っていた。

「そろそろ、帰るわね。麦茶、ありがとう」と山本という女性は言った。

「あ。もう少しいて。宿題で、分からないところがあるから、教えてくれないかな?」と私は、山本という女性に言った。

「良いわよ」と言って、山本という女性は了承した。

「ちょっと、待ってて。宿題を取ってくるから」と言って、私は立ち上がった。

 あれ?心が、先に変わらない?もしかして、心も徐々に身体と一緒に変わるのかな?と思いながら、算数の宿題を取りに行った。

 夕方の4時になり、山本という女性と別れた。

 その時に、私は、性転換薬を使ったことを言っていない。

 もしかしたら、明日、大分変化した後に、来るかもと期待しているからだ。


 翌日の朝の10時。

 私が、一人で、勉強部屋で、宿題をしていると、チャイムが鳴った。

 インターホンに出ると見覚えのない男性が立っていた。

 私は、「誰?」と尋ねた。

 すると、インターホン前に立っている男性は、「私、昨日、貴女に算数を教えた山本だけど、貴女に聞きたいことがあって来たんだけど、貴女以外に誰かいる?」と尋ねてきた。

 私は、山本と聞いて、昨日、性転換薬を飲ませた女性だとわかった。

「僕だけだよ。今、鍵開けるから、少し待っていて」と私は言った。

 私は、鍵を開けに、玄関へと向かった。

「山本のおばさん。大分変化したね」と私は玄関に入ってきた山本と名乗る男性に言った。

「やっぱり、三九ちゃんの仕業なの」と山本と名乗る男性は言った。

「そうだよ。お母さんに使う前に、貴方達と同じように、人体実験を貴方にしたんだよ」と私は言った。

「三九ちゃん。貴女、性転換薬を見つけたの?」と山本と名乗る男性が言った。

「うん。お母さんの鏡台の引き出しの中から夏休み前に、見つけたよ」と私は言った。

「お母さんに使うってどういう事?」と山本と名乗る男性が言った。

「昨日、『僕が女の子だから、性転換薬を使わなかった』と貴方は、言ったけど、僕にも、見つけてすぐに使ったけど、一日経っても男の子にならなかった。それで、わかったんだ。僕は、女の子にされた、男の子なんだって。だから、僕は、男の子になりたいと思っていると思うんだ。ううん。元に戻りたいと思っていると思う」と私は言った。

「え。三九ちゃんは、産まれた時は、男の子だったの?でも、何で、私に性転換薬を使ったの?」と山本と名乗る男性が言った。

「みたいだね。貴方達は、何の関係も無い人を性転換させた。だから、貴方にも使うことにした。貴方にお願いがあるんだけど、この事をお母さんに黙っていてほしいんだ。あと、僕と別れてから、今までの事をわかる範囲で、教えてほしいんだけど」と私は言った。

「いいけど。ねえ、私からもお願いしていい?先生は、性転換薬が、自分にかかった時のために、解毒剤を作ってあったの。あったら、使わせてほしいんだけど、いいかな?」と山本と名乗る男性が言った。

「明日、貴方が、性転換させられた事を覚えていたら、使ってあげるよ」と私は言った。

「何で、明日なの?24時間後じゃダメなの?」と山本と名乗る男性が言った。

「ごめんなさい。午後から友達が来るからダメなんだ」と私は言った。

「わかったわ。明日は、お母さん達はいるの?」と山本と名乗る男性が言った。

「明日は、皆いるよ。でも、明日、学校のプールの日だから、その時に、外に出るから、その時で良ければ」と私は言った。

「わかったわ」と山本と名乗る男性が言った。

 山本と名乗る男性が、私と別れた後の変化の仕方をわかる範囲で教えてくれた。

 そして、プールの終わる時間を教えて、会う場所も決め、私達は、別れた。


 翌日のプールの後、約束の場所に来たが、まだ、来ていなかったので、1時間くらい待ったが、現れなかったから、家に帰った。

 どうやら、性転換させられた事を忘れたようだった。

 こうして、三九は、思いがけない形で、人体実験を行うことが出来、母親と二人になる日を待ったのだった。

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