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序章


何も無い真っ白な空間に浮かぶ文字の羅列。


「異世界への片道切符を贈呈。スキルとその値を選択してください」


そう並んでいたかと思えば文字列がくるくるとスクロールされて、様々な能力について書いてある文章が眼前に迫ってきた。右上には「残り:100」と青白い文字が浮かんでいる。


どうしてこうなった。学校から帰ってきて、部屋に入ってからの記憶が無い。


「異世界って……?」


異世界。

異世界といわれて思い描くのは中世ヨーロッパのような街並み、王宮や神殿、魔法に剣、モンスターが出現する広大な大地。冒険者や魔術師なんていう心擽られる世界観。魔法や武力を駆使して異世界での生活をたのしむ主人公。小説の中では異世界に到着した後は仲間と共に魔王を倒したり、存分にハーレムを楽しんでいた。


「逆ハーレム……フラグ?」


気が付けばわたしは緩む頬を押さえながらそう呟いていた。

そうだよ、逆ハーレムだよ。沸き上がる邪な妄想に含み笑いをしながら、食い入るように目の前の「スキル一覧」というリストを見る。

そこには見覚えのある魅力的な能力がずらりと並んでいた。

これは、チートだ。異世界で野垂れ時ぬなんて展開にならない所か、下手したら世界征服ができる。

至り尽くせりなスキル一覧をじっくり眺めながら吟味していく。


男主人公だったら、剣術や武術スキルを伸ばすのかもしれない。

けれど残念ながらわたしはかなりの運動音痴だし、そんな前線には立ちたくない。

やっぱりここは王道の魔法だろう。そう思い魔法スキルを選択した。


魔法:素質

魔法:種類


火魔法や精霊なんていう項目がずらりと並ぶのかと思っていたら、出てきたのはたった二つの項目だった。

試しに魔法:素質という文字に触れてみると、短い解説が増えた。


魔法:素質

魔法を扱えるかの有無・素質


その下には「何ポイント振り分けますか?」とまた青白い文字が浮かんでいた。

ポイントが決まっている訳じゃないんだ。そう思いながら取り敢えず20振り分けておく。

そして次は種類についてを見る。


魔法:種類

扱える魔法の種類


これまた簡潔な説明が出ており、アバウトだなあと思いながらもまた20振り分けておく。

すると最初のスキル一覧に戻ったので他の項目を逐一確認していく。

結果、こうなった。


魔法:素質

魔法:種類

能力:解析

保障:精神

保障:身体

保障:金銭

その他:好感度上昇


能力:解析は相手や自分の状態や素質などを見る能力で、保障のみっつはそのままの意味だった。

精神的に深いダメージを受けない、疫病やその他の病に罹らない(その中に毒状態や麻痺など、モンスターと戦った時になりがちなものは含まれないらしい)、金銭は言うに及ばずだ。


好感度上昇については、相手の好感度の上昇率が上がるらしい。やっぱりそのまんまだ。

たとえばわたしが誰かの落としたハンカチを拾って、落としましたよと声を掛ける。

普通だったらここで好感度が1上昇するとしたら、このスキルを持っているだけで一気に好感度が上がるらしい。

……折角の異世界なんだし、欲望を出したって良いじゃない。

自分で振り分けておきながら少し恥ずかしくなる。

もう一度見直した後に、完了という文字に触れる。


すると文字の羅列はぼろぼろと崩れていき、急に眩暈がした。

立っていられなくなり体勢を崩すが下に床はなく、真っ白な中を前後不覚になりながら落ちていく。

おぼろげな意識のなか、わたしはそっと目を閉じた。

本編を早く書きたいあまりに酷い出来です。

さらっと流して下さい。

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