080 何かないかな~
アクセスありがとうございます。
ふむ、せっかく獲物が来たかと思ったのだが、違ったか。トランスポンダーを確認したところ、あの2隻は個人所有の採掘船だった。
個人所有の場合は、あまり宙賊と関わることが無いとされている。単純にリスクだけ大きくなって、旨味が無いので個人で宙賊を相手にすることは、基本的に無いそうだ。
ある程度大きな組織でもないとすべて奪われて、はいさよならとされてしまうようだな。
ここら辺の知識は、メイやセバスから教えてもらったものではなく、今暇なので宙賊と関わりのある人たちの特徴という、先輩バウンティハンターの人たちがまとめてくれた資料を見て知ったものだ。
結構どうでもいい考察とかあったりするのだが、普通に面白い事が書かれているので、暇潰しには面白い調べ物だった。
で、このまとめの中にランキングも存在していて、堂々の1位が貴族だったわ。絶対数が少ないはずなのに、1位とかマジでヤベエ。大半の貴族が何かしらの理由で、繋がっているんだとか。
俺が偶然捕まえた貴族だって、普通に宙賊と関係していたみたいだしな。貴族の世襲制って、本当に害悪しかないよな。
色々な小説でも書かれているように、傲慢な人間を生み出したり、住人を家畜と呼んだり、不正や悪さをしてもなかったことにしたり、狼藉をはたらいたり……とやりたい放題だよな。
本来なら法を守り執行する立場の人間が、狼藉……法を破り、守るべき住人たちを虐げたりするんだから、本当に困り果てた奴らだ。
誇張して書かれている小説もあるだろうが、反対に控えめに書かれている小説だってあるだろう。地球でも、表沙汰になっていない事件も多いはずだ。
こういう人間は、思考回路が通常とは異なるんだろうな。
ランキングの2位が軍だったのは、かなり意外だった。上位に食い込んでいるとは思っていたが、まさかの2位とはね。
相対的に不正が少ないこの国でも、既に何件か軍と宙賊の関係が見え隠れしているしな。多いとは思ってたけど、他の国ではかなりヤベエことになっているようだ。
この国以外では下手に鹵獲や拿捕せずに、証拠や接触が確認されたなら、撃沈してブラックボックスを回収し、ギルドへ渡す方がいいらしい。冤罪を被せられたりするのだとか。
俺って結構危ないことしてたんだな……
注意書きに、軍がランキングが高いのは、他の国では家督を継げない貴族の子弟が、能力も無いのにコネや金で高い位につき、自由にふるまい実家で懇意にしていた宙賊に便宜を図り、リターンを得ているそうだ。
この事例が、貴族にも軍にもランキングの点を入れるため、上位に来るんだとか。
この流れから3位は、行政関係がランクインしている。これは、説明するまでもないかな。この国以外は、大半が貴族の子弟で占められているからな。
というか、こんな状態でよく国が維持できているもんだな……すぐに崩壊してもおかしくない気はするのだが。
バカなような本当の話で、他国との戦争で国の力が落ちるのではなく、内戦続きで国の力が落ちているところが大半なんだとさ。
欲望が肥大化した貴族たちは、こぞって他の貴族の領地を奪おうとし、どちらが滅ぶまで戦ったりするんだと。結局、滅ぼしたがために、領地を広げても利益は無くなり国が介入し、力をすべて奪われるのだとか。
これを見て俺は、これも一種の自浄作用の1つなのでは? と思った。
ランキングの4位に商会や商人が入り、それ以外は大差ない扱いのようだな。
商会や商人と括りは違うが、企業という枠組みも存在していた。だけどこの組織は、物を作りだしたりするだけで、交易のようなものを行っているわけではない。
そしてこいつらの中にいる面白い奴らは、技術者でありながら船の性能試験として、近隣宙域の宙賊を的感覚で殺しまくるところだな。
物を作るだけの組織が、ギャラクシーオンラインの中では企業とか呼ばれている。理由は分からないが、流通に関係すると商会とか商人と呼ばれ、製造に関係すると企業と呼ばれるんだとか。区別でもしたいんだろうか?
この世界で企業とは物作りを行う組織ということで、わざわざ宙賊と関わる必要がないので、ランキングでは目立たないようだ。むしろ、船の製造系の企業は、積極的に宙賊を駆逐する側だな。
色々なことが巡り巡って、何とか国のバランスが保てているのだろうな。
この世界で俺が今知る限り、国の名前に国がついているのは、ウォルテス帝国・オファラ聖国の2つだが、俺のいるジパーガ連邦もスメリー連合も、名前を使わずに表現する時は、国と略していることもある。
そんなことはどうでもいいか。
あまりにも暇で、いろんなサイトを見ていたせいで、どうでもいいことまで考えてしまっていた。
今は時間加速を切って、2時間が経とうとしているところだ。ゲーム内だと12時間に相当する時間だな。ゲームなのに、現実の時間で2時間もすることなく暇をするとか、結構異常なゲームだよな……
それだけスケールが大きく、出来るだけリアルに近付けた結果が、このゲームなんだろうけどな……まぁ飽きたり退屈しないように、ゲーム内でも色々できるのが強みなんだろうな。
警告が入り、時間加速が行われた。
自覚できるほどの変化はないのだが、時間加速が行われると一瞬だけ視界に違和感がでるのだ。
「ご主人様、今度はトランスポンダーの無い船が4隻、クラス4・クラス3が1隻ずつ、クラス2が2隻の船団です。進行方向から考えると、基地からは遠ざかっています。獲物を探しているのではないでしょうか?」
クラス4がいるのか……面倒だな。一撃目で落とせなかったら、詰む可能性があるな。
「残念だけど、リスクが高いからやめておこう。念のため得たデータを、ギルド経由で軍にも送ってもらおうか。レーダーの範囲外に出て、しばらくしてからの送信だな」
自分で倒せないと判断した時は、情報をギルドに送るだけでも、報酬がもらえることがあるので、隠さずに送っておいた方が徳だ。隠していても被害が大きくなるだけだし、そういう点から見ても最善の手だろう。
収束した電波といっていいのか分からないが、そういうものでデータを送るため、進路上にいない限りデータの受信は出来ないので、準秘匿通信みたいな形で使うことができる物を使っている。
あ~することないな……
ここまで読んでくださり、ありがとうございます。
ブクマや評価をしていただけると幸いです。
これからもよろしくお願いします。




