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タロウ冒険記  作者: じょー
第2章 タロウの学園生活
24/148

第24話 タロウ、顔合わせをする

よろしくお願いします!



「「「「かんぱ~い!」」」」


校内トーナメントの行われた週の終わりに俺、カルミナ、キスカさん、ハルベンデちゃんで祝勝会を開いていた。場所はいつもの高級店だ。



「おめでとうございます。タロウさん、カルミナ様」

「タロウさん、カルミナ様おめでとう。」


「ありがとう2人共、それと私の事は様付けしなくていいわよ!」


「何とか代表入り出来たな。2人とも応援ありがとね!今日の支払いは俺が出すけどカルミナに付けておくからどんどん食べてね」


「ちょっと!せめて割り勘にしなさいよ!」


お昼頃だったから俺達は軽めの食事と後はデザートと共に校内トーナメントでの反省や良かった点なんかを話し合った。



祝勝会も二時間かからずに切り上げ、キスカさんとハルベンデちゃんは寮へ戻るという事で俺とカルミナはギルドに向かった。一応報告するために。



「ハーゲルギルド長!ハーゲギルド長!ハーゲ長!ハゲー!」


「おい…クソ坊主!ハゲじゃねーって言ってんだろ!ぶっ飛ばすぞ!」


「そんな事より聞きなさい!私は補欠だけど、2人共代表選手になったのよ!」


「「ギルド長ありがとうございました。」」


「なんでぇい!大丈夫かとは思ってたが2人共代表になっちまいやがったか!そいつは良くやった、ギルドで祝ってやらねーとな!」


「おぉ!2人とも良くやったでござる!拙者も嬉しいでござる!ギルド長、ここは1つくらいランクを上げてやるでござるよ!」


「そうさな…分かった!お前ら冒険者カードを出せ!1つずつランクを上げるぞ」


俺達は言われた通りにギルドカードを預けた


「こんなんで上げていいのか?ランクって」

「いいんじゃないの?一応は国の代表選手よ?活躍はしてるとおもうの」



「ほらよ!これでお前らはEランクだ。まだまだ先は長いが頑張れよ!」


「ありがとうございます。」


「たしか、三国武道祭は1ヶ月先でござろう?今度はみっちり鍛えるでごさる!」


「えぇ、それのお願いも含めて来たんですよ。よろしくお願いしますベリーさん!」


「任せるでござる!私の特技を教えるでござるよ!」



それは嬉しい。この後冒険者ギルドで顔見知った冒険者達にも祝われてその日は遅くまで冒険者ギルドに居ることとなった。



◇◇◇


翌日。今日も休みだが、俺とカルミナは学園に向けて歩いていた


「「ふぁ~あ…」」


少し、いやだいぶ眠いけど今日は代表選手達のミーティングというか顔合わせがある。


「眠いな、カルミナ」

「ギルドに長いこと居たものね…」


もう一度あくびをして俺達は生徒会室の前にたどり着いた。


「じゃあ行きますか」

ドアを2回ほどノックし、中からの返事を待った。


「どうぞ、おは入りくださいな」

「失礼します。1年Bクラスのタロウ=グラウェルです。」

「同じく1年Bクラスのカルミナ=ルールトです。」


「いらっしゃい。空いてる席に座ってくださいましね、もうすぐで全員そろうと思いますわ。オーホッホッホッホッホ」


生徒会室には既におほほ生徒会長と副会長のダダン先輩に風紀委員長のゴリー先輩が来ていた。後はエルフ先輩だけだな。



「遅れてすみません。」


「いえ、時間ぴったしですわ!それではさっそくミーティングを始めましょうか。まずは自己紹介からですわ!私は、生徒会長を勤めさせて頂いてます、スカーレット=ローズですわ。よろしくお願いいたしますわね」


「僕は、生徒会副会長をしてます。ダダンです。特技は魔法で苦手は近接戦の後衛タイプです。よろしく」


「俺は風紀委員長のゴリー=マッスルだ。基本は肉体を使っての攻撃で魔法は威力を上げるために使っている。よろしく頼む」


「では次は私ですね。4年のキールです。見ての通りエルフ族です。特技は弓です。後は魔法も少々と言ったところです」


先輩達が順に自己紹介をしていった。次は俺の番か。


「Aグループを勝ち上がりました、1年のタロウ=グラウェルです。魔法の方が得意ではありますが剣も使えるのでオールラウンダーを目指してます。冒険者ギルドに所属してます。よろしくお願いいたします」


「私は補欠ですが、カルミナ=ルールトです。得意なモノは槍と精霊魔法です。一応私も冒険者ギルドに所属してます。よろしくお願いいたします」



「まさか、1年生が代表入りするだけでも驚きなのに2人も居るなんてな…」


「あたりまえですわ!カルミナさんは私を追い詰めたのですよ?代表でもおかしくないのですわ!」


「期待の新人だな」


「タロウ君、ウルフィンを倒してくれてありがとう。あいつがAグループを優勝していたら私は出ないつもりだった。」



どうやらキール先輩はウルフィン先輩とよっぽど仲が悪いようだ。1年生の俺達を先輩は当たり前の様に受け入れてくれていた。


「いえ、ウルフィン先輩は動きが速いですがもっと速い人を知っていましたので…」


「ほぅ、ウルフィンもスピードは中々のモノだと思っていたがな」


「生徒ではなく冒険者の方ですけどね。一応俺とカルミナに指導してくれているんですよ」


「その方の名前を聞いてもいいか?」


ゴリー先輩は強い人に興味があるのだろうか?


「ベリー=ココノエという人なんですが…」


名前を聞いたとたんゴリー先輩とダダン先輩の肩がビクッとした。


「そうか…あの人ならそうだろうな…」

「ええ、Aランク冒険者とウルフィンじゃ差がありすぎますね。」



「ゴリー先輩とダダン先輩はご存知なのですか?」


「俺らも1年生の時にな…お前らも無かったか威圧された事?」


あいつら、5年前からやってんのかよ…



「たしかに、俺とカルミナとハルベンデさんで行った時にやられましたね。気絶しなかった事でギリギリの合格を貰えました。」



「情けない話だが、俺らが1年生の時はそれで気絶しちまってな。」

「僕はそれ以来、実力を付けるまでは行けないと思ってまして、今でもまだ行けていないんですよね。」



先輩達にもそんな過去があったのだな。それはそうとキール先輩がカルミナをずっと見ている。なんか前にもあった気がするぞこの感じ



「ねぇタロウ?私、キール先輩に物凄く見られて無いかしら?」

「見られてるな瞬きはしているが、物凄く見ているな」



「あ、あの!キール先輩、私に何か…?」


「すまない。私達エルフ族は半精霊とも呼ばれていてな。精霊魔法を使えるからかどうかは分からないが、カルミナさんが可愛くて仕方ないのだ。」


そうか…何かぶっちゃけてきたなキール先輩…。半精霊…カルミナのエクストラスキルの影響もあってカルミナの事を何となくで好きになってしまうのだろうな。


「そ、それは光栄です…」

「私達エルフは精霊と共に生きるのであって契約を交わしたりはしなくてな。精霊魔法は使えないが魔法を使う祭の補助はして貰ったりするのだ。エルフは森を守り、精霊は補助してくれる。我々は協力関係の上になりたっているのだ。」



「カルミナは精霊と契約してますけど、それについてはどう思っているのですか?」


「カルミナさんの場合は何故か精霊の方から近寄っているようだし問題はない。そもそも、精霊は自分が気にいった相手の所にしか現れないと言われている。カルミナさんは相当気に入られている様だぞ。今もこの部屋の近くに集まってきている。入って来ないのは不思議だがな。」


下級精霊が寄ってこないのは俺の加護が強すぎるせいかも知れんね。


「私達には精霊が見えませんし分かりませんわね~」

「会長、見えないモノは気にする事はないでしょう。カルミナさんは精霊に気に入られていて、そして精霊魔法も上手く使っているわけですし。」


「たしかにな。あの最後に見せた精霊魔法は強力だった。あれでまだまだ強くなるらしいじゃないか。頼もしいな」



「あ、あ、ありがとうございます!先輩方のお力になれるように頑張りたいと思います!…補欠ですが」



この後もミーティングというよりはお互いを知るための時間となった。どの魔法が得意とか何が苦手とか情報を交換してぼちぼち終わりの時間になった。


「最後に1つ連絡ですわ。知らないのは1年生2人だけだとは思いますが、1ヶ月先の武道祭までは代表選手は授業の参加を自由としています。この時間を有効に使ってくださいましね。」


「本当ですか?助かりますね。頑張って修行します」


連絡を終えたら先輩達からどんどん帰っていった。



「カルミナさん、ちょっといいですか?」

「何ですか?キール先輩」



ぎゅ…ぎゅう~…


「き、キール先輩!?ちょっと苦しいのですが!」

「カルミナさん、もう少しだけです」


どうやら我慢仕切れなくなって抱きついてしまったようだ。



「キール先輩、もうそろそろ…」

「もう少し…もう少し」


それから1,2分くらいは抱きついて満足そうな顔をして生徒会室を出ていった。



「く、苦しかったわ…」

「まぁ、愛されてるって事だろ?良かったじゃないか」


「いや、まぁそれはありがたい話なんだけどね。先輩も精霊は見えるみたいだしいろいろ聞いてみたい事もできたわ…」


「たしかに、精霊についてならキール先輩は詳しいだろうな。キール先輩はポンコツじゃないといいなぁ…」



俺達も生徒会室を出て寮へ帰っていた。


「タロウ、あれってキスカさんとハルベンデさんじゃない?」

「ホントだな。何してんだ?」



「あ!カルミナさんタロウさん、お待ちしていました」

「報告する事がある。」


「報告すること?何かあったのか?」


「はい!私とハルベンデさんが救護班としてご一緒する事になったんです!」


そういえば校内トーナメントでも救護班として2人は頑張っていたな。


「という事は、皆で一緒にりょ…他国に行けるのか!やったな!」


「あんた…まだ旅行気分なの…?」

「あはは、とりあえずそういう事なので三国武道祭でも応援させて頂きますね。」

「応援します。頑張ってください。」



1ヶ月先の武道祭に向けての気合いは十分だ。後はどれだけ強くなれるかだな。代表選手は授業の参加は自由になるらしいからベリーさんに新技を教えて貰いにいこうか。



誤字脱字の報告よろしくお願いします!


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「転移したよ in 異世界」 http://ncode.syosetu.com/n1888eg/ という物も書いてます!よろしくお願いします。 こっちはラブコメです! https://ncode.syosetu.com/n7917ej/ よろしくお願いします!
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