70話 龍脈の儀式
陰たちは何事もなく富士風穴へと到着する
道中で何度か屍が動き出したが、陰が手を振ると再び崩れ落ちて元の骸へと戻った
「さて、入りましょうか。」
陰はそう言って入り口を塞ぐ大岩を破壊する
「これはカモフラージュなので丈夫ではありませんからね。」
陰に促され、中に入ると、中は広く半径百メートルくらいの円形の空間の真ん中には巨大な魔方陣が描かれていた
「儀式の説明をします、今回は龍脈の力を九頭竜様の携帯端末を経由して九頭竜様へと宿します。
そのために必要な力を伝達するプログラムはあらかじめ渡してあります。
理論としては端末に力をためるのではなく、九頭竜様の中にある龍脈の力を霊的補助によって効率よく変換するための物ですが今は詳しい説明は省きます。
儀式を始めるには、まず九頭竜様は魔方陣の真ん中に立っていて下さい、決して魔方陣から出ないで下さい、魔方陣の中に居るなら動いても問題ありませんが出てしまうと暴走してとても危険な状態になります。
御神楽様は方陣の制御をお願いします、プログラムは送ってありますから龍脈の供給量の管理をお願いします、これも流しすぎたりすると九頭竜様が危険です。
私は防衛をします、儀式が始まると龍脈の力が漏れるのでそれを狙って何が来るか解りません。」
「そういや妖魔って同じのが沢山いたりするの?」
「酒呑童子の様な特別な名前の付いたものや兄様の様な神などは例外ですがいます。
種によっては常に群れでいる者もいます。
さあ始めますよ。」
大和が魔方陣の内に立ち、史がプログラムを起動すると魔方陣が輝き始め、大和へと力が流れ込んでいく
「これでいいのかな?
取り敢えず2パーセントだね。」
それから90パーセントを過ぎるまでは何事もなく過ぎていった
「ようやく来ましたか。」
入り口には四本の腕に曲刀を携え、三つの眼に沢山の髑髏を繋げたの首飾りを身に着けた女性と、両手が鎌になった鼬が二匹空中に浮かんでいた
「鎌鼬に戦好きのインドの女神カーリーですか、これはきつそうですね。
ですが、儀式の邪魔はさせませんよ、私達の新たな国の為に。」
そう言った陰は昔兄に作ってもらった腰の愛刀を抜き構えた




