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絶好調

蓮の花の教え

沼地に咲く蓮の花

水面下は泥


泥の中から芽を出して泥の中から逃げることなく水面上に出てきて花を咲かせる。


男は工場勤めに後悔も未練もなかった。

そしてスポーツに意欲を燃やし常に上を目指してる選手たちにスポーツの基礎であるトレーニングに目覚めてもらい更なる進化を遂げるサポートができたらと思いこの世界に入った!


しかし学校の食堂やトレーニング前の雑談を聞いていると指導者、チームメイト、親、ありとあらゆる今の生活環境への不平不満、愚痴、泣き言、悪口!!


男は唖然とした!!

そして言った!!

「あなたたち自分の親の仕事ぶりを見てきたのか!?」

選手たちは何を言われているのかわからない表情で首を傾げた!!


この環境はあの工場の食堂や休憩室で見てきたものと一緒だった!


男は悟った!

後悔も未練もないと言ったが、工場のマイナス波動から逃げたんだと素直に受け入れた!


何処に行こうがやることは変わらない自分を笑顔で明るくポジティブな言葉で選手たちに接する!


大人は文句を言いながらでも給料をもらうのでクビにならない程度の仕事はする!


だが高校以下の学生たちは気に入らなかったら出てこない!!


こんなマイナスな暗い工場と思っていたことが学生たちと比べたら、まだましだったんだと痛感した!!


今、男は泥の中を漂っていた所から芽が出て少し見える視野が広がったのかもしれない!!



回りを変えることなく自分の言葉と態度を変えて、この環境がどうなっていくのか見届けよう!


契約チームが連敗続きでチームの士気が落ちていた。

おまけに問題を起こすような選手も出てきて(問題! 煙草、後輩への暴力、無免許、等々)お手上げ状態になっていた!


日頃からチームの指導者にメンタル強化について話をしていた!


ある日トレーニングに行くとチームは大会で大敗し、どんより空気の中、体育館に集合していた!


そしてチームの指導者のお説教が長く続き、更にどんより空気の増したとき指導者からメンタル強化についての話をしてください、と依頼された!


この状況で!!と思いながら「はい!了解です!」と告げ100人近くいる選手たちの前に立った!!


いつもトレーニングで接するときと全く雰囲気が違った!

マイナス波動全開である!


男は正直この圧倒的なマイナス波動に圧倒された!


何を言っても無反応だった!


男はメンタルセミナーを受けたりメンタル強化の教材を購入して勉強したりしていた!


その勉強した知識を選手たちに一生懸命伝えた!

が!!全く伝わった気がしなかった!!


完全敗北!


メンタルに対して語ってた自分が見事にメンタルを打ち砕かれた!!


メンタルは打ち砕かれたが男の仕事は自分のメンタルを鍛え上げるには最高の仕事である!!


どんなにメンタルが落ちていようが次の現場では笑顔でお客様や選手たちに指導をする!!


この経験が選手たちより早く立ち直り次に勝つ手段を考える癖がついた。気分を早く切り替えることが習慣になっていった!


反省は一瞬、直ぐにその事に対して改善!実行である!


だが、まだまだ気分の切り替えには時間のかかる男であった!


選手たちは毎日毎日長くキツイ練習量で体も心も疲労困憊になっていた!


試合の時はもう故障しているか、疲労で動かなくなっているかで男のトレーニングを前向きに取り組もうとする選手は皆無だった!


それでも男は選手たちのパフォーマンス向上を日々考え選手たちと接した!


そうこうしていると一人二人とトレーニングに取り組む選手も出てきた!


トレーニングといっても疲労困憊の選手たちに頻度の高いトレーニングはやらず疲労で動かなくなっている体を動くようにコンディションを主に指導した!!


自分の知識の中に選手たちを嵌め込むのではなく、選手たちがパフォーマンスが上がるのであれば何でもやった!!


他のトレーニングコーチにトレーニング方法が違いますよ、と指摘されることもあった!


だが常識通りのトレーニング法より自分の感性と選手たちの望んでいることを優先した!!


そして何人かパフォーマンスの上がった選手も出てきた。

その時にチャンスはやって来た!!


チームが2大会連続初戦敗退というドン底状態になった!


そして男のトレーニング日!


男は今の選手たちの体の現状を説明した。


疲労困憊の体でケアもせず試合に挑んでも結果は同じだと!!


いくら一人二人と能力が上がってもチームになると総合的なものになる!


そんな話をしても前回のメンタル強化の話の時と同じ、イヤそれ以上に負の波動は強かった!


男が選手たちに言った!!


「こんな状態で全国はあるのか!?」


選手

「.....」



「こんな状態でもし全国に行ったら回りは何て言うかな!!」


一人の主力選手が下を向いたまま言った!!

男のトレーニングを一番受けたがらなかった選手である!


「奇跡って言うんじゃないんですか!!」


男の口から本能の言葉が出た!!


「じゃあ!あなたたちに奇跡の起こし方を教えてやる!!」



口に出した男もビックリしていた!

だがもう言うしかなかった!!


自分が絶体絶命のピンチから這い上がってきた話を!


男は若い頃、素行が悪く生活習慣も最悪な環境で肺の病気になり死ぬかもしれない経験をした!

このチームが最初の大会で大敗した時がこの状況と一緒だと!!


そして自分は改心せず更に愚痴、泣き言、人の悪口、悪いことは回りのせいにして生きてきた!


そしてやって来たのが2度目の病気!


あなたたちに今、起きている出来事がこれと一緒だと!


1度目の敗北で改心せずに2度目がやって来た!!


男は2度目の病気の時に言葉を変えて復活したんだと伝えた!


もう伝わらなかったらどうしょうとか、わかってもらいたいとか、そんな気持ちはなかった!!


ただひたすら自分が体験して復活してここまできた真実を伝えた!


そして話終えた時、下を向いていた選手たちが前を向いていた!


男が言った!!


「この重苦しい雰囲気の中で、絶好調!って大きい声でみんなで言えたら奇跡起きるかもな!!」


男が腰を落として構えるとみんなも構えた!

そして男が一声を発した!!


「せ~の!」


選手たち


「絶好調ー!!」


他の部活が振り向くほどの声で言えた絶好調という言葉が、このあと幾度となくやって来る試練を乗り越える言霊になるとはまだ思いもしなかった。


最後の大会まであと一ヶ月!


若い年代に自分の命の話をしてもわからないだろうと、また言うこともないだろうと思っていたがセミナーなどで勉強した話より実体験のほうが選手たちには気持ちが伝わった気がした。


チャンスの神様は前髪をなびかせてやって来る!

その前髪を左腕で掴まなければ逃げてしまう!!


前回のメンタル話の大敗北からチャンスを引き寄せ大勝利を勝ち取った気分の男であった!


一ヶ月先の奇跡に向かって男は空を見上げ笑顔になった!!


つづく!!

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