これが魔王女です
「ああ。ユークは俺だ。」
「さようでございましたか。私、ヴェリニヤの魔王様の執事をしている者です。ユーク様のお連れの方をお嬢様がお気に召したようでして・・・。」
お嬢様!
可愛い子の予感がする。
「分かった。挨拶すればいいんだな。任せておけ!」
「は、はぁ・・・。」
見渡してクオンの姿を捜すと、奥の方にあるテーブルの前に見つけた。その隣には、水色のドレスを着た淡いピンクの髪の少女がいた。
あの子だな。
「お嬢さん。ちょっといいかな?」
近づき、俺にできる最強のイケボをもって話しかけた。
長く癖のある髪がふわっと舞い、少女は振り向いた。
やっぱり美少女だ。クオンより背が低く、顔立ちも幼い。
「ふえぇ。こいつ何キモイよぉ~。」
「は?」
・・・・・・・・・
「紹介します。ヴェリニヤの魔王女・モルガナ様でございます。」
執事のじーさんから紹介される。
「ふえぇ。セバスチャン、何なのこいつ?関わりたくないよぉ。」
「クオン様のところの魔王様でございます。」
「ふえぇ。ホント?」
「ホント。私のとこの魔王。」
クオンがそう言うと、モルガナはユークに疑いのまなざしを向けた。
「クオンちゃんが言うなら・・・信じるよ。ふえぇ。」
なんだこいつうぜぇ。ふえぇ多いわ!鳴き声か!
「つーか、クオン。こいつと何で話せるんだ?」
「言葉は分からないけど、何となく言いたいことは分かる。ね?」
「ね~。」
おーそうか。それは良かったな。あとプレナ、ふえぇの通訳ご苦労さん。
「ねぇセバスチャン。私、クオンちゃんと一緒にいたいなぁ。」
「かしこまりました。ではクオン様、よろしければヴェリニヤでご一緒に・・・。」
「ちょっと待った。クオンは俺の護衛だ。そっちにはやらせんぞ。」
「ふえぇ。あんたの意見は聞いてないよぉ。」
ちょっと黙れガキ。
「私はユークのところにいたいから、モルガナがこっちに遊びに来たら?」
「それは名案でございます。」
いや、名案じゃないから。
こんなやかましいの来てほしくないんだけど。
「うん。クオンちゃんのとこに行きたい。」
嬉しそうにモルガナは頷いた。
「決まりだね。」
クオンも何だか嬉しそう。
「ちょっとプレナ、何とかなんない?」
「無理でしょう。潔く受け入れてさしあげたらどうでしょうか。」
ふえぇ。味方がいない。




