食事と予定
広い部屋に食器のカチャカチャという音がよく響く。
ユークとプレナ、クオンの3人は大きなテーブルで思い思いの場所に座って食事をしていた。
「明日は午後5時から交流会なわけですが・・・。」
魚を切り、フォークで食べるプレナ。
「確認していきます。今回の開催地はここから南に行ったところにある島国・ヤポニャです。」
「私の出身国。」
「はい。クオンさんの故郷であり、魔王バスリーが治めている地です。」
「どういうとこなんだ?」
添えられていたトマトをクオンの皿に押し付け、ユークは質問した。
「人が多い。町には。あと、今は暑い。」
クオンは皿に突然現れたトマトを食べる。そして、キノコをユークの皿にそっと置いた。
「人が多いのか。プレナは大変かもな。で、暑いってどんなもんだ?」
キノコを頬張り、質問を続けるユーク。
この辺りは涼しいか寒いかがほとんどであり、暑いということはあまりない。
「とっても暑い。この時期は、外に出ない方がいい。」
「よく分かんないけど、めっちゃ暑いってことか。」
「そういうこと。」
「お話はまだ終わっていませんよ。」
好き嫌いしないでください、と言ってからプレナは説明を再開する。
「ヤポニャですが、私はまだ訪れたことがないので、移動魔法を使うことができません。ですので、船を使って行くことになります。」
トマトだけは無理だ。
ユークはそう言って、魚を食べる。
「船か。時間かかるのか?」
「はい。ギリギリに到着、というわけにはいきませんから。明日の正午には船に乗っていたいところです。」
キノコは敵だ。
クオンはそう言って、ユークの皿から魚を奪う。
「それだけ早く出れば、間に合う。それで、準備とかあるの?」
「正装する・・・くらいでしょうか。貴族と王族の交流会というわけですから、きちんとした身なりをしていただかないと。」
「えー・・・。」
きちんとした服装は苦手なクオン。
動き辛いんだもん。
「明日行って、帰ってくるのは明後日になるんだよな?」
同じく、正装は苦手なユーク。
ルーズでもいいじゃん。
「はい。留守にしている間は、先代のジェーラ様が魔王のお勤めをしてくださるそうです。」
「親父がやってくれるなら安心だな。あーめんどくせぇ。」
「行けばきっとお気持ちも変わることでしょう。さて、厨房からトマトとキノコを持ってきます。ちゃんと食べてくださいね。お2人とも?」
「やめて。」
ユークとクオンの声がダブった。




