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付き合って。  作者: 紅葉
7/7

07 おまけ

2話同時更新ですので、最新話からお越しの方は、ひとつ前にお戻り下さい。

【MOI 20XX年X月号、ひろたこうき先生インタビュー記事抜粋】


ーーひろたこうき先生の第二作目の絵本、『虹色のマフラー』が発売になりましたね。おめでとうございます。


「ありがとうございます。この『虹色のマフラー』は、虹色のマフラーを欲しがる子どもの為にお母さんが、虹のねもとにある毛糸屋さんへ毛糸を買いに行く冒険譚になっています。読み聞かせをしている大人も聞いているお子さんも、一人で読めるようになったお子さんも、メープル母さんと一緒にワクワクしながら冒険の旅に出てみて欲しいですね」


ーーひろたこうき先生は、第XX回のMOI絵本大賞に『さびしがりやのマーシャ』で授賞されていますが、その時は共作だったと伺っています。


「はい(笑) 素晴らしい賞を頂きました。初挑戦だったので、本当に驚きました。その時の相棒は、今も公私に渡って支えてもらっています。大事なパートナーです」


ーーその方も絵本作家として活躍されているんですか?


「いえ、彼女は幼稚園教諭として現場で活躍しています。僕は彼女に創作する上でのヒントをたくさんもらっていて……僕としては今作品も彼女との共作だと思っています」


ーーちなみにその方はもしや先生の……? すみません、週刊紙みたいな質問になってしまいました。


「(笑) はい(照) 僕の愛する奥さんです」





◇◇◇


「こ、こ、こんなこと書いて大丈夫なの? ご、ゴーストライター疑惑とか、大丈夫!?」


 今も愛らしい妻が、最新号の見本誌を読んで真っ青になっていた。時々妄想が暴走するところも可愛い。


「ゴーストライターなんて誰にも頼んでないの、君が一番知ってるでしょ」


 後ろから抱き締めると、すっぽり腕の中に収まるのがなんとも愛しくて、ついつい甘やかしてしまいそうになる。

 その妻が、腕の中でモジモジとみじろいだ。


「あ、あのね。今日、病院に行ってきた……」


「え!? 楓ちゃんどこか調子悪いの」


 妻が無意識にお腹に手をやる行為から、もしやとは思うが、はっきり聞いておかないと、こういうことは誤解するとやっかいだ。


「あ、あのね……赤ちゃん、いるみたい。三ヶ月だって……」


「本当に!?」


 妻が真っ赤になって、こくんと頷いた。


 俺が父親……まだ実感がないけど、でも自覚と覚悟を持たなくちゃいけないだろう。ますます妻が愛しくて、愛しくて……この気持ち、どう表現すればいいのだろう!

 お腹を圧迫しないように気を付けながらも、ギュウっと妻を力強く抱き締めた。




ここまでお読みくださり、ありがとうございました!

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