表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/14

エピソード5 聖なる槍

Episode5

登場人物

濱平 万里:主人公

カイト:食い気 な ショタ

平位:ダンディ な おじさま

レイチェル:中二病 の おばさん

キース:鷲のビジョンを持つ 聖霊


そこは、コロッセオにほど近い古代ローマの遺跡群。

殆どの遺跡は剥き出しの柱が部分的残っているだけで、既に本来の機能を果たしておらず、文化遺産的な意味合いの公園になっている。


万里:「確かに、何かを感じた気がするの。」


ただ、結構広い。



万里:「どこだろう。」


晴れた午後の公園は観光客でごった返していた。


そもそも、持って帰れる様なモノなのか? もしかして遺跡そのものだったとすると、持ち出す事は不可能になる。 それでも持ち出せと言うのか? 言うんだろうな…多分。



万里:「何が「槍」なのかわかんないじゃん。」

平位:「手分けして、一応棒の形をしているモノを探してみよう。」


3人は散開して遺跡群内を小走りに探索する。


頭の中の光の残響は既に消え失せていた。

あれは、一体なんだったのだろうか? もしかして単なる勘違い?




そして、それは有った。

清掃のおじさんがちょっとそこに置いただけかの様に、無造作に遺跡に立てかけられている。


結構どぎつい赤色の…箒。



万里:「まさか、こんなモノがね…」


と、言いつつも…一応手を伸ばす。


気がつくと、同時にもう1人の女性が同じ様に赤い箒を掴んでいた。



万里:やばい、怒られる?



いや、相手もどう見ても観光客。


金髪の女性。 身長は160cmくらいだろうか。 決して太っていると言う訳ではないが、下半身が多少ぽっちゃりしている。 それなりに彫りのある西洋人独特の顔立ちで、目を見張るほどの美女と言う訳ではないが、決して不細工ではない。 …何故だか、右目に眼帯をしている。



万里:「あの、ジス イズ ア、」

万里:箒って何だっけ…


私、パニック!


女性:『可愛らしい中国人のお嬢さん。 悪いが手を離してくれないか。 この聖なる箒は過去世より私の所有物になる事が約束されているものなのだ。 君にどういう理由があるのかは知らないが、これを渡す訳には行かないのだよ。』

(作者注;『』は英語会話。)



万里:えっ、速くてなんて言ってるか判らない。 今チャイニーズって言った?


万里:「えっと、アイアムジャパニーズ です。」



女性の表情が急変する。


女性:「日本人だと?」



万里:なに?このおばさん、日本語上手いじゃないの…


おばさん:「ふっ、ならば話は早い。 女、その汚い手を離すのだ。」


万里:「女? 汚い? な、何様 あんた?」



おばさん:「私か、私は真の勝利者にして勝利者。 この世の混沌を粛清する為に送り込まれた光の国からの使い。 私に関わると、大火傷するぞ。」



万里:光の国? ウルト●マン?? 中二病???


万里:「なんだかよく分かりませんけど、これは私のです! 離して下さい!」


私、思いっきり箒を引っ張る!


女:「なめるな!ニュウレイチェルは伊達じゃない!! 貴様こそ何のつもりかは知らないが、これを渡すわけには行かんのだ!」



カイト:「ねえちゃん、どないしたんや?」


カイトが駆けつける


万里:「カイト、ちょっと手伝って、この箒が例のブツよ…」


カイト:「なにこれ、箒やん 探してたん槍と違うかったん?」




一瞬でおばさんの顔色が変わる


おばさん:「貴様ら…闇の属性のモノか!」


おばさん、眼帯を外し、両手で空中に魔法陣を描き出す!



おばさん:「ヘハロート!」


おばさん! 叫ぶ!!


おばさん:「水と契約の詩人。

四方の車輪は開き、聖なる玉座より出で、七つの宮殿に至る門を循環せよ。

聖なるかな聖なるかな聖なるかな…」


カイト:「何や、このおばはん…」

万里:「さあ、…」


おばさん:「汝の身は我が下に、我が命運は汝の盃に。

この理に従うならば応えよ。」


カイト:「いこか、」

万里:「そ、そうね… 何だか忙しそうだしね、」


おばさん:「誓いを此処に。

我は勝利の上に勝利を得る者、…


横道の輪より来たれ、蠍の守り手よ!!!」




イケメン:「へいへい、」


とぼとぼ歩いて現れたのは軽薄そうな兄ちゃんだった。


見た目は相当のイケメン、190cm以上はあろうかと言う長身? 殆ど坊主頭に刈り上げた金髪にしっかりあごの張った端正な顔立ち、かなりマッチョなガタイはボディビルダー程ではないが軍人か格闘家みたい。 チェックガラのシャツの上に乗馬用のカーキジャケットをラフに着こなしている。



イケメン:『レイチェル、そのノリについていけるのはイアンだけだよ。』


イケメン:「お嬢ちゃん、こんな薄汚い箒に執心しないでさ、僕が変わりのを買ってあげる…よ。って、お前…何者だ!」


一瞬でイケメンの顔色が変わる!



イケメン:「貴様、サニワか…、何でこんな所にサニワが。」


イケメン、万里が持っている箒を見て再度表情が変わる。



イケメン:「なるほど、最近ちょこまかと動き回っている奴がいると思っていたが、やはりこれが目当てだったって事か。」


イケメン、いきなり万里につかみかかって来る


万里:「えっ?」


カイト、伸ばしたイケメンの腕を掴んで…立ちはだかる。



カイト:「ねえちゃんに手え出したら、俺が黙ってヘんで。」


驚いた事に、腕力は互角らしい。



万里:この人、何者なの?


イケメン、いきなり柔術の技でカイトをひっくり返す。

カイト、背中から地面に叩き付けられる!



イケメン:「お前も、唯の子供ではないな。 骨の一本は折ってやったつもりだが、そうは行かなかったか。」



騒ぎに気がついた平位が走って来る。


平位:「大丈夫か。」

万里:「平位サン、この人達が…」


平位:「コイツは…」


平位、イケメンの顔を見て一瞬身体が凍り付く…



イケメン:「お前も、普通の人間とは違うようだな、」


平位:「濱平さん、それを持って出来るだけ遠くへ逃げるんだ。 カイト君も早く。」


イケメン:『そうはさせない!』


平位、万里に近づくイケメンを停めようとして、イケメンの突きをまともに胸にくらう。


平位、骨が折れる、しゃがみ込む、


エインヘリャルとて、痛みは普通の人間と変わらない。

計算し尽くされたイケメンの打撃技術は、平位の戦意を失わせるに十分だった筈、しかし、そこからの反撃、力任せにイケメンを引っ張り倒した。



前転してすぐに立ち上がるイケメン。 ダメージは皆無。


イケメン:「この馬鹿力が!」



そして! 平位の左手が展開して現れる銃!


「パン!」「パン!」


2発の銃弾がイケメンの腹に命中する。



万里:この人…やっぱり数字男なんだ…。




不思議な事に、イケメンはそれを全く気にも停めていないらしかった。


平位、歯ぎしりして、銃口をレイチェルに向ける。


万里:「平位サン!」



次の瞬間! 大きな衝撃音がして何かが地面に突き刺さった!


平位の左腕が、完全に粉砕して宙に舞う。




イケメン:「お遊びはこれ迄だ。」



カイト、平位を庇って立ちはだかる


イケメン:「少年、怪我したくなかったらそこをどくんだ。」



カイト、イケメンに向かってダッシュ!


その背中を直撃する、飛来物!

カイト、虫けらの様に地面に叩き付けられる。


カイト:「がああぁっ!」



確実に右肺を貫通したかと思われたそれは、こぶし大の氷の塊り …雹



イケメン:「お前の身体、一体何で出来てるんだ?」


おばさん:「キース、出来れば殺さずに生かしておけ。」

イケメン:「判りましたよ。 でも、手足くらいは動けなくしておきます。」



再度、前触れも無く降リ落ちる超音速の雹!



…いつの間にか、倒れ伏したカイトの上に男の影が出現していた。


その男の振りかぶった長剣が、飛来する雹を斬り弾く!




その男、グレーのロングコートに身を包んだ長身の日本人?  痩せた体躯に一切無駄の無い筋肉を纏い、腰までかかる長髪と超絶美麗なルックス。 銀の十字架ピアスをしている。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ