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〜TUES DAY〜  作者: †姫kan†
2/19

LINE→電話

大人の恋愛小説です。

けしてエロくないです。

うわぁーよく寝た。。。

気がする。


今、何時だろ?


体を起こさないまま

枕元から手さぐりで携帯を手にとった。


もぉ9時かぁ……


時計の下にLINEの通知。

悠:真由おはよう☀


私は朝から携帯を見てニヤけていた。

通知からLINEを開く。


―――――――――――

真由おはよう

ゆっくり寝れたか

今日も1日頑張ろうな

―――――――――――


私も返事をする。


―――――――――――

おはよう

よく寝れたけど、まだ眠いや笑


今日もお互い頑張ろうね(x)

―――――――――――


送信っと。


今日も午後からバイトだし

そろそろ支度しなくちゃな。


悠にLINEを送り終えて、

ようやく体を起き上がらせると

体を伸ばしながらあくびをした。


部屋を出てリビングに向かう。


「おはよー」


キッチンで洗い物をしている様子の

ママに挨拶をして

ダイニングテーブルのイスに腰かける。


「おはよ。ご飯は?」


カチャカチャと食器を洗いながら

顔だけこちらに向けたママが聞いてきた。


「いらない。コーヒーだけちょうだい」


そう言って

見てるわけでもないのについてる

朝のワイドショーをぼーっと眺めていた。


そのうち、洗い物をする音がやんで

テレビの音が

クリアに聞こえだした数分後…


「はい、どーぞっ」


「ママ、ありがとう」


コーヒーを出してくれたママは

そのまま、またキッチンに戻っていった。


ふー、ふー、ゴクッ。


んーー甘いっ。

目が覚める!


砂糖とクリープが多めに入った

私好みのコーヒーが寝起きの体に染み渡る。


コーヒーを飲み終えると

カップを流しに下げてシャワーを浴びた。


濡れた髪にタオルをあてながら

自分の部屋に戻り化粧をし始める。


これがバイトの日の私の行動パターン。


いつもと違う所は

その行動の合間に悠との

LINEのやりとりがあること。


支度を終えて

バイト先に向かいながらも

悠とのLINEは続いていた。


はぁ~。

今日も1日、頑張るか…


ガチャッ。


「おはようございます」


少し大きめの声で

バックヤードにいるバイト仲間に挨拶をした。


あ、美有発見!



「美有おはよぉ!

あのね、あの後結局LINEしてみた。

やっぱり悠はいい人だったよ。

あれから、ずっとLINEしてるの!

昨日は相談のってくれてありがとね」


「そっか~。よかったじゃん!

大したアドバイスはしてないけどね。

今日もバイト頑張ろう!!」


「うん、頑張ろっ!!」



そう言って私達はいつものように

バイトに励んだ。


私のバイト先は前に言ったよね。

カラオケ店で受け付けや清掃、

フードとかのオーダーを受けたり

運んだりしてる。


二階建ての店舗で階段しかないから

意外と肉体労働だったり。


シフト制で働く時間は日によって変わる。

今日は12時から20時まで。

休憩は30分が1回と10分が3回。


休憩の度に携帯をチェックすると

通知に悠からのLINEがある。


悠って連絡マメだなー。


休憩の合間のLINEが

私のエナジードリンク変わりになって

いつも以上に仕事が頑張れた。


あっという間に終業の時間。



「真由お疲れ~。今日は急ぐからまたね!!」


「うん、お疲れー」



なんだか慌ただしく美有が帰って行った。


私はというと…


相変わらず悠とLINEしてる。

悠はまだ仕事中だから

返事に時差があったけど

昨日みたいに不安になったりは

もぉ、しない。


DMからLINEに変わって

悠とのやりとりの回数は

格段に増えていた。


お互いの好きな事とか好きな物。

家族の事…


色んな話をした。


そういえばね、

悠ん家って同じ市内で

最寄り駅も同じだったの!


悠のツイート見て気になってた

カレー屋さんは、

やっぱりバイト先の近くのお店だったんだよ。


そして。恋愛の話もしたよ。


だけど私は、

悠に1つだけ嘘をついてしまった。


…それは


私が今まで恋なんてした事がないってこと。


人を好きになった事がない私。


だけど、もぉ21歳だし

友だちやバイト仲間に話すと

ほとんどの人が


『それはヤバイでしょー!』


って言うから。


[今まで誰とも付き合った事がないんだ]

……なんて言えなかった。


悠にひかれると思ったし

なんだか恥ずかしかった。

会ったことのない人に

21歳にもなって

彼氏ができた事ありません。

なんて言われたら

こいつヤバイやつじゃね?

って、思っちゃうでしょ?

ひいちゃうよね…?


何でだろう…


悠には、ひかれたくなかったんだ。


気付いたら悠に嘘をついていた。


それから数日間

幾度となくLINEを送りあう私と悠。


悠とLINEする事が日常になった。


やりとりをすればする程

日に日に、悠の事をもっと知りたいと、

思うようになってきた。


実物の悠はどんな顔を

しているんだろう?


どんな声で話すんだろう?


色んなことが

頭の中を駆け巡る。



♪~♪~♪


LINEの通知を知らせる音が鳴った。


悠からだ。


…今、悠の事を考えてた所だよ。


―――――――――――

今、何してる

―――――――――――


だから今は

悠の事、考えてたんだって!


…なんて言えるわけないから

無難に返す。


―――――――――――

部屋で

ゴロゴロしてるよ

どうしたの?

―――――――――――


送ったと同時に既読がつく。

悠が画面を開いたまま

返事を待っていたことに微笑ましく感じた。


―――――――――――

暇だったら

電話で話せないかなと思って

よかったら番号おしえて

ダメかな

―――――――――――


LINEを読み終えた頃には

心臓の鼓動が早くなっていた。


うそー!!?

悠が電話したいって!

私も声を聞いてみたいと思ってたんだ。


思わず頬の筋肉が緩んじゃう。


悠も同じ事を

考えてくれてたのかと思って

嬉しくなった。


悠と話してみたい……

心から、そう思えるから

自分の携帯番号をのせて

悠に返事を送った。


既読がついて1分と経たない間に


♪~♪~♪


聞き慣れたLINEの音楽ではなく

着信を知らせる音楽が流れた。


登録のない番号からの着信。

悠からだと直ぐに分かった。


自分が番号をLINEで送り、

かかってくるのを待っていたはずなのに

緊張で少し震える手で電話に出た。



「もっもしもし」



おまけに声まで震えてしまった。



「あっ、真由?悠だけど…」



キャー!悠だ!

いや、わかってたんだけど…

悠の声……好きかも……。


低めの声なんだけど、

すーっと耳に溶け込んで

甘ーーーーい!って叫びたくなる。



「やっべー。なんか緊張すんな」


「は、はい」


「はいってお前(笑)」



あーもうっ。

私、緊張しすぎだって!


「「・・・・」」


何を話したらいいのか

分かんないよ。。


少し沈黙の時間に余計に緊張してしまう。



「「あの」」



沈黙をやぶろうと声を発すると

二人の言葉が重なった。



「ん?どうした?」


「いや、悠こそ何?」


「真由から言えよー」


沈黙が辛くて適当に発した

「あの」に続く言葉がなくって。



「悠から言ってよぉ」



そぉ言って話をはぐらかす。

悠も私と同じだったみたいで

また少し沈黙。


こんな状況が2人ともおかしくなって



「「あははは~」」



同じタイミングで吹き出した。


なんて、最初は

そんなやりとりをしていたけど

徐々に普通に話せるようになっていって

気が付けば自然と笑って話せてた。



「あのさ、今度、遊ばない?真由に会ってみたい」



ドクン…!!


一瞬、私の周りの空気だけ

止まったような気がした。


今、なんて?

私なんかに会いたいって…。

悠と遊ぶ?

すごく、嬉しい言葉。

でも、すごく緊張する!


また心臓の鼓動が早くなってきた。

少し落ち着いていたのに。


「うっうん。私も悠に会ってみたいな」


頭の中で色んな感情がうごめいていたけど

私も会ってみたいって素直に思うから

照れながらそう伝えた。



「本当に?よかった~。

いつにしようか?

真由は、次いつ休みなの?」


「うんとね、毎週水曜日はいつも休みだから

火曜日の夜だと都合がいいかも」


「じゃあ…俺、仕事終わってからになるけど

火曜にするか」


「悠は、次の日も仕事でしょ?

私に合わせてもらっちゃっていいの?」


「平気!平気!気にすんな」


「ありがとう」



本当に悠と遊ぶ事になっちゃったよー!

色んな感情で頭の中ゴチャゴチャだけど

めちゃくちゃ嬉しい。



「時間はどうしようか?

多分、20時には行けると思うんだけど。

20時でも大丈夫?」


「うん、わかった。20時ね!…場所は?」


「場所は真由の家からも近い、

○○駅のコンビニの前は?」


「うん、了解!なんか楽しみ。」



照れや緊張でいつもと違う話し方の私…。

我ながら…気持ち悪い。



「俺もだよ!これで火曜日まで

仕事も頑張れるわ。なーんてな」


「「あははは~」」



私と悠は次第に打ち解けてきた。

…ような気がする。

沈黙しちゃう事も減って、笑いがたえなかった。



「そろそろ寝るか?もう遅いし」


「そうだね!寝ようか」


「ゆっくり休めよ!また明日LINEする。

おやすみ、真由」


「悠もゆっくり休んでね!

うん、また明日。おやすみなさい」



悠が電話を切ったのを確認して

時計を見ると

夜中の1時をまわっていた。


結構、話してたんだなぁ。


って、それより!

今度の火曜日、遊ぶんだよね!?


どうしよう。


悠と会うのか…


何着ていこう…

髪型は?

お洒落した方がいいよね?


まだ少し先の事なのに

考えてるだけで楽しくて仕方がない。


気が付くと私は、そのまま眠りについていた。

10年前にエブリスタのサイトで

完結した作品です。

表現などを修正してまた更新します。



色々な人に届きますように。

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