はじめまして。
大人の恋愛小説です。
けしてエロくないです。
悠と電話した2日後、バイトが終わって
更衣室で着替えながら美有に話しかけた。
「ね~美有!話聞いて!!」
「なーに!?今度は」
少し呆れた様子で美有が言う。
「あのね~あのね~実はねー…」
「もったいぶってないで早く言え!」
急に黙りこむ私。
言うに言えないかも…
だって反対されちゃうかも。
ううん、逃げちゃダメだ。
今まで相談にのってくれてたんだもん。
ちゃんと言おう。
「悠と…その…火曜日、遊ぶ事になったの」
「まじで?急展開だね。
ってか火曜日って明日じゃん!!」
「明日だよ…バイト終わったら遊ぶ。。
緊張するよ。」
「まー、たまには男と遊ぶのも
いいんじゃない?」
そう言いながら美有は
ニヤニヤと嫌な笑みを浮かべた。
「けど緊張するよぉ…」
「明日はとりあえず楽しんできなよ!ねっ?」
「う…うん。頑張る!今日もお疲れ様!」
「お疲れ~!気を付けて帰りなよ。」
「はーい!」
そぉ言って、手を振り
美有と別れて家に向かった。
はぁー、外は寒いなぁ。
口に手をあてて温める。
季節は冬。
新年を迎え、1月も
もぉ終わる頃だった。
家に着くなり明日の準備を始めた。
そう…
いよいよ明日は悠と会う日。。
今から緊張しちゃってる。
とりあえず……服を決めよう!!
クローゼットから沢山の服を取り出して
全身鏡でチェック。
これは、なんかな…
スカート?
ショートパンツ?
パンツ?
でも悠は仕事帰りだからスーツだよね…?
着替えてくるのかな?
初対面だし
女の子らしくスカートにしよう。
膝上丈の台形スカート。
色は落ち着いた暗めの薄ピンク。
トップはー…
薄手のハイネックの
クリーム色のセーター。
あとは白いコートに
ブーツでOKかな?
わからないけど
悠が私服でもスーツでも
合うように、服装はこれで決まり!
えっ!!?
明日の服を選ぶだけで1時間が過ぎてる!
はぁ~、明日か。
明日なんだよね。
そんな事を考えていたら
急にあの事がひっかかった。
悠に嘘をついてる事。
男の人と付き合った事のない私が
二人っきりで遊ぶんだ……
悠に嘘をついてる事に
今更、罪悪感が襲ってくる。
言うべき?
それとも……このまま隠し通すべき?
言うにしても、初めて遊ぶ日に
空気を壊すことはないよね?
別の日でいいよね?
わからない──…。
きっと
恋の経験がないなんて言ったら
私と関わるのが嫌になるんだろうな。
それに…
[嘘つき女!!]
なんて言われちゃうのかな…
悠は、そんな事言わないかな?
明日の事を考えると
不安になって、緊張して
あまり寝つけなくて……
そんな事ばかり考えていた。
悠に嫌われたくない。
なんなんだろう?
この気持ちは…
━━━火曜日。
今日は、バイトが9時から17時だったため
寝不足のまま8時半には家を出た。
私の日常。
バイトばかりする毎日。
ふと悠が現れて、今では悠との連絡も
私の日常に加わった。
朝起きたら、まず携帯を手に取る。
おはようLINEから始まって
おやすみLINEで1日が終わる。
そんな毎日。
今まで、こんな経験がない私には
すごく新鮮だった。
けど、わからない事も沢山…
恋をする事。
人を好きになる事。
悠と連絡をとる事は本当に楽しくて
LINEを待っている時は、
ドキドキしたり、ワクワクしたり。
悠からのLINEで、
私の気持ちは簡単に左右される。
けど…
今はまだ、会ったこともない人。
これが恋なの?!
と自問自答したりもするけれど、
答えはいつも、
わからない……
で終わってしまう。
出口のない迷路の中にいる…
バイト中も、なぜだか身が入らない。
今日、悠と会う時の事ばかり考えていた。
ボーっとする事も度々。
何度もバイト仲間から
『大丈夫?』
と心配されてしまった。
美有だけは、そんな私を見て笑ってた。
そうこうしてるうちに
17時がすぎ退勤の時間。
今日、全然駄目だったな…
バイトどころじゃなかったよ。
がっくりと肩をおとしてる私に、
美有が声をかけてきた。
「おっつ~!今日はダメダメだったね。
ってかこれから会うんでしょ?」
今日は美有と時間差出勤だった為、
私は先に帰る。
「美有、休憩か。
う、うん。あーやっぱり緊張する。
昨日なんて全然、寝れなかったし」
これから悠に会うんだ…
「じゃあ早く帰った方がいいじゃん。
大丈夫だよ!今まで通りに接すればいいの!
寝れないぐらい緊張して、本当乙女だね!」
美有と話をして、
少し気持ちが楽になった。
「そうだぁ!早く帰らなくっちゃ。
今日も色々アドバイスありがとう!
あと3時間、頑張ってね。
じゃあ、いってきます!」
美有にそう言って、急いで家に向かった。
今更だけど悠、明日も仕事なのに
平気かなぁ??
そんな事を考えてると
あっという間に家についた。
「ただいまー」
家に着いてすぐ、
着替えを持ってお風呂場に向かう。
とりあえずシャワー浴びなきゃ。
バイト後だし。
お風呂を出たら、まずは化粧。
ファンデーション塗ってライナーをひいて、
睫毛をあげてマスカラして……
いつもより念入りに顔を作る。
鏡にむかって、笑顔を作る自分に
おかしくなった。
ふと時計に目をやる。
18時半過ぎ……
後一時間の間に用意しなくちゃ。
化粧が終わると、髪をセットした。
コテで軽く巻いて
ほのかにバラの匂いのついた
ヘアスプレーをふる。
普段からよく巻き髪をするから
手際よくセットして
そんなに時間はかからない。
昨日決めた服を着て、全身鏡でチェック!!
変じゃないよね?
一通り身支度が終わったのは19時過ぎ。
もう少ししたら家を出なきゃ…
時間に余裕が出来て、
緊張した気持ちを思い出す。
ラジオ体操の様に
大きめの深呼吸をして
気持ちを落ち着かせた。
ふぅー。
ダメだ、やっぱり緊張する……
よしっ!
少し早い気もするけど行こうかな。
家から○○駅までは徒歩10分くらい。
ゆっくり歩いて行こう。
服に合わせたバックを持って、
最終確認。
財布よし!
携帯よし!
…忘れ物はないよね。
「いってきます」
「ちょっと真由!ご飯は?」
突然母に声をかけられ、ビクっとした。
悪い事をしに行くみたいに、
ソワソワしてる。
悠に会いに行くだけなのに…
「今日はいいや!出掛けてくる」
「わかったわ。気を付けなさいよ」
「はいはーい!」
母の言葉を聞き流しつつ、家を出た。
外は相変わらず寒いな…
バイト帰りのときより
吐き出す息が白く
空も薄暗かったのが真っ暗に変わって
街灯があるのに星が輝いていた。
すごく寒いけど
空気が澄んでて冬の夜は好き。
あぁー……緊張する……
―――――――――――
今、家出たよ
―――――――――――
悠にLINEした。
少し早く着いちゃうかな?
でも遅れるより、ましだよね。
♪~♪~♪
―――――――――――
俺も向かってるよ
また着いたら連絡するな
―――――――――――
私も悠も
今、同じ場所に向かってる。
当たり前なんだけど
ふわふわとした温かい気持ちになる。
って……
私もう着いちゃうじゃん。
えっと、
○○駅前のコンビニ…
目の前で待ってたら変だよね?
そう思って、コンビニ横の道で
悠を待つことにした。
こういう時って、
時間が経つのが早いよね…
外が寒いからなのか
緊張してるからなのか
体が少し震えていた。
♪~♪~♪
~着信~ 悠
「もしもし」
ドキドキしながら電話に出る。
着いたのかな?
「着いたぞー!真由は?」
私も着いてる。
悠、どこだろう?
周りを見渡しても、
悠らしき人が見当たらない。
「着いてるよ。悠どこ?」
「もしかして白いコート着てる?
多分あれ真由だ。電話で話してるし」
ドキっ。
白いコート着てるし…
悠には私の姿が見えてるんだ。。
なんか、恥ずかしい。
「そう、白いコート。
悠がどこだかわかんないよー」
少し泣きそう…
「周りよーく見てみ?」
もう一度見渡してみても
……わからない。
「えぇ?わかんないよ。。」
プップップー!!
「クラクション聞こえた?
真由の目の前の白い車だよ」
えっ?
悠、車で来てたんだ…。
目の前にあった車の中から
電話を持った一人の男の人が出てきた。
グレーのスーツに
パッと見、黒にも見える濃い赤の生地に
ちぃちゃい白のドット柄のネクタイをしてる。
黒のロングコートを羽織り
綺麗に磨かれてる黒い革靴が似合ってた。
遠くから見ても背が高いのが分かる。
ガリガリではないけど細身の体型に
スーツがフィットしていて
大人の男の人って感じ。
ゆっくりと私に近づいてくる。
「初めまして、真由」
その男の人は、優しく笑いながら
私の目線に合わせて腰をまげ、
話かけてきた。
悠だ……
TwitterとLINEのアイコンの写真より
何倍も、いや何十倍もカッコよかった。
Safariって男性誌から
出てきたみたいな人。
ってゆうのが第一印象だった。
照れながら私は
一生懸命その場を乗り切ろうとした。
悠にドキドキがバレないように…
私も必死で笑顔を作り挨拶をする。
「初めまして。真由です。悠、だよね?」
悠だって分かってるのに、
何を話していいか分からなくて…
そう聞いてしまった。
今にも脳がショートしそうな勢いの私。
私の後に悠も続ける。
「あはは。なんだそれ!
俺が悠だよ。よろしくな」
最初と同じように
優しく笑いながら言うと、
私の頭を軽くポンっと撫でた。
ドキっ。
初めてパパ以外の男の人に頭を撫でられ
少し動揺したが、ドキドキを隠す事に必死だった。
パパに撫でられたのだって
もぉ何年も昔だよ!
頭を撫でられて更に緊張していく私。
「よろしく……お願いします」
そぉ言うだけで精一杯だった。
悠の姿や仕草と
話し方がLINEや電話と同じで
優しく包み込む包容力を感じる。
ドキドキして、頭の中グルグルなんだけど
すごく安心する私がいた。
「外、寒かっただろ?
とりあえず車に乗らない?」
ハニかみながら悠が言う。
綺麗な歯並び、白い歯。
あなたは芸能人ですか!?
心の中でツッコミを入れる。
寒いです、とても。
でも目の前にいる悠を見る度、
照れて顔だけは暑いよ。
えへへっ。
なんて言えるわけもなく…
「うん、そうしよう」
「よし!!じゃあ、助手席乗って」
悠に促されて、
さっき悠がおりてきた車へ
二人で歩いて行った。
車の前まで着くと、
悠が助手席のドアを開けてくれた。
の…乗ればいいんだよね?
何これ…映画みたいじゃん。
現実にこんな事ってあるんだ。
「ありがとう…」
初めて体験する映画みたいな経験に
嬉しくなって、
さっきまで緊張で怖ばってた顔が
自然とゆるんでいた。
悠はドアから顔を覗かせて
私が乗り込んだのを確認すると。
「閉めるよ?」
「はっはい。。」
そっとドアを閉めてくれた。
10年前にエブリスタのサイトで
完結した作品です。
表現などを修正してまた更新します。
色々な人に届きますように。




