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女子校

 聞き屋の元を去り、それぞれの家に帰った。俺の家にはナオミから電話がかかってきたんだが、ケンジたちの家にはナオミの父親から連絡が入った。日曜日のことを正式に知らされたってわけだ。

 前日である土曜日は完全なる休日を取ろうと決めた。俺が言い出したと思うだろうが、違うんだ。ヨシオが言ったんだよ。高校生活最後の休みはさ、好き勝手に過ごそうよ。なんて言ったんだ。まぁ、ヨシオのつもりはみんなにスケスケだったんだけどな。

 ヨシオは彼女とのデートを楽しんだ。ケイコも同じだよ。長髪男と映画を見たんだとさ。カナエは、あいつはどうかしているんだ。朝から晩まで聞き屋の隣に座っていた。聞き屋には奥さんも子供いるんだ。それを知っていても、好きだって気持ちは変わらないんだとさ。まぁ、不倫をするつもりもなく、ただ側にいて、聞き屋と同じ空気に触れていたいだけなんだとさ。なにを考えているのか、理解に苦しむよな。ケンジの行動もまた、謎だった。ユリちゃんをデートに誘ったようなんだが、ナオミにも声をかけている。三人で港を歩いたそうなんだ。まぁ、ケンジも楽しかったようだし、なんせナオミが喜んでいたことに驚いたよ。イチャつくケンジとユリちゃんを見るのが、楽しかったんだとさ。

 俺は、ユウキの学校まで一人で行ったよ。当然行くことは伝えていない。黙って練習を見学して、黙って帰るつもりだったんだ。俺は、ユウキが汗をかいて熱中している姿を見るのが好きなんだ。

 ユウキが通う学校は、女子校だった。俺はやっぱり馬鹿なんだよな。女子校に男子が一人で歩いていれば目立つんだよ。サッカー部の練習は公開されていたし、土曜日は一般にも解放されていた。俺は決して、無断で侵入したんじゃないんだけどな。

 そこでなにしてるのよ!

 休憩時間に、ユウキの姿を見失った。まぁ、どこかで休んでいるんだろうなと安心していたんだが、背後からの声には驚いたよ。俺は例え風邪をひいてガラガラ声になっていたとしても、ユウキの声だけは判別できるんだ。


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