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黒の物語(仮)   作者: 名状しがたい中二病のような人
1/4

〜プロローグ〜 現実


ピロリロリ〜ン♪


?「……………」


メールが届いた、何も書かれていない、いたずらメールか


?「ったく」


一体誰が送っているのか、そんなことはどうでもよかった


あ、俺の紹介がまだだったな、俺の名前は「秋雨 航介」だ。

ニートになって三〜四年はたっただろう、歳は十八で誕生日は……………まぁいい、どうでもいいだろう。


航「はぁ、二次元に行きてぇー」


どうせ実現しないことを俺はいつも駄弁っていた、でも仕方ないのだ、ニートとはそういうもんだろ?


この世には「現実は小説より奇なり」という言葉もあるが、そんなことあるわけない、自分でも分かってるんだ、だけど言ってしまう。


航「……そういや、今日ゲームの発売日だったな」


俺は渋々ゲームを買いに行くために支度を初め、外に出た。

一応自宅警備員だが、ゲームのためなら身をも削る覚悟だ。


航(外に出るの何ヵ月ぶりかな……)


ゲームを買いに外に出る度に自分の体が貧弱になっているのが分かる。


これも全部あいつらのせいだ、いやまぁ俺のせいでもあるか。


俺は中学校の時、毎日のようにいじめられていた、皆見て見ぬふりだった、先生だって見ていたはずなのに何もしてくれない、親には言いたくなかった、心配させたくなかったのだ。


だけど、そんな俺に優しくしてくれる奴がいた、「鈴原 昨夜」という女子だ。なぜかいつも優しくしてくれた、なのに俺は「関わるな!!」と言って引き離してしまった。


……怒っているだろうか、あんなこと言ったんだ、きっと怒ってる、そうに違いない。


航「はぁ……」


嫌な事を思いだした、早く行こう。


そして、ゲーム屋に向かっていると。


?「あ、まさか、お〜い!航介〜〜!!」

航「ん?」


俺は声のする方向へと顔を向けた。



……なんであいつが。



昨「久しぶり、航介」


航「な、なんでお前が。」


昨「ん?ゲーム買いに行こうと思ってね?航介もでしょ」


航「ま、まぁそうだけど」


って、何普通に会話してんだよ俺。


昨「ねぇ、航介、その、ごめん。」


航「え、な、なんで謝るんだよ」


本当に分からなかった、謝るのは普通俺の方なのに。


昨「だって、もう少し早く航介がいじめられているのに気付いていれば、どうにか出来たかもしれないのに、私が、もっ、と早く」ぐすっ


気付けば昨夜は泣きそうになっていた。

………なんで俺なんかのためにそこまでしてくれるのだろうか。


と、とにかくこの状況をどうにかしないと、考えるのは後だ。


航「な、なぁ、昨夜、ゲーム買いに行くんだろ、一緒に行こうぜ?、な?」


昨「……え、う、うん、そうだね…」


そうして俺達はゲーム屋に向かって歩きだした。ふと昨夜を見ると泣きそうになりながら笑っていた。俺はダメな男だな。


まぁ、なんやかんやでゲーム屋の近くまで来た、ここら辺はでっかいビルの建築現場やら色々ある都会だ、家にいる俺でも分かるぐらいデカイビルがある。しかし、怖い、なんか落ちてくるのではなかろうか、用心しよう。


昨「おーい、航介!早くー!」

航「はいはい、はぁ、」

俺がため息をついたその時、


危ない!!


そんな声がした、上からだ、ふと見てみると。


航「な!?」


上から鉄骨が落ちてきていた、まさかの死亡フラグかよ!?

てか普通いきなり落ちてくるかよ!!ちゃんと見とけよ工事してる人達よぉ!!


しかも昨夜の真上、あいつは気付いていない。


航「昨夜!!危ない!!」

昨「え?」


俺は言葉より先に体が動いていた、そして、昨夜を押しのいた、しかし。


俺は反動で前に出てしまった、つまり。



昨「航介!!!!」



すまない、昨夜、俺はもうダメなのだろう。あぁ、なるほどこれが走馬灯なんだな、嫌な思い出しかないが。


そして、俺は鉄骨の下敷きとなって死んだ、最後に聞いた言葉は昨夜の叫び声だった。


プロローグ 完

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