Dream:人&泥棒猫3
原案:クズハ 見守り:蒼風 雨静 文;碧 銀魚
気が付くと、久々にアパートのベッドにいた。
もう3度目なので、これが夢だとすぐに気付いた。
実際、部屋を埋め尽くしているはずの本が一冊もない。
そして、あの座布団の上に、黒装束の少女が座っていた。
「あっ、クロ。」
「えっ!?」
クロが、物凄いオーバーリアクションで驚いた。
「どうしたの?」
「いや、どうしたじゃねぇよ!よりよって、なんでこの夜にここに来てんだよ!」
「いや、俺もどういう基準でここに来るか、わかってないんだけど……」
「ちっ、そっちもそうなのかよ。」
どうやら、クロも自分の意志でどうにか出来るわけではないらしい。
「でも、久しぶりに話せてよかった。」
修一は朗らかに笑った。
「なにが?」
一方のクロは、微妙に不機嫌だ。
「クロのおかげで、御船書房は軌道に乗りつつあるし、結花さんと結婚することが決まったよ。本当に感謝してる。」
修一がそう言うと、クロはちょっとだけ視線を落とした。
「それはリーンが頑張ったからだよ。あたしはただ飯食って、寝て、たまに客に愛想を振り撒いてただけ。あとはまぁ、リアが強引に引っ張ったのはあるだろうけど。」
「確かに、莉愛の力は凄かったな。」
修一は苦笑いした。
「まぁ、あたしはそれが役目だったんだとよ。役目というか、罪滅ぼしか。」
「罪滅ぼし?」
クロの言葉に、修一は首を傾げた。
「ああ。“幸せという贖罪”なんだとさ。」
「幸せという、贖罪……?」
クロの言っている意味が、修一にはわからなかった。
「そういうわけだから、しっかりやれよ。」




